第93回平成30年度 全日本盲学校教育研究大会・みやぎ大会に参加。東日本大震災から7年目。「復興」の姿が目に見える段階まできたという宮城県は仙台市内で開かれました。
全体会では、大胡田弁護士の「全盲弁護士の夢のかなえ方」という演題の講演がありました。
「全盲の僕が弁護士になった理由~あきらめない心の鍛え方」等、出版され、ドラマにもなりました。
奥さまも全盲で二人のお子さんを育てています。
その日常生活等もテレビに取り上げられたりして、かなり有名人ですね。
大学受験、そして合格後の住まい探し、学生時代と常に苦労はつきません。
4回目の司法試験に失敗。今まで以上に頑張ったのにと落ち込んでいたところ、お父さんは「一番苦しい時は、夢に近づいている証拠」と。
またお母さんは、弁護士になるのはやめようかと悩んだ時、「自分の心が暖かいと感じる方へ」と励まされたそうです。
希望を持って頑張れば、道は開けるとおっしゃていました。
弁護士としていろいろと大変なこともありながら、IT機器を使い、信頼のおける目の見えるアシスタントと二人三脚で頑張っています。
姿勢を正し、肩の力をぬいて、口角を5ミリあげて、喉の奥を大きくあけて!がモットーだそうです。
常に笑顔を絶やさない大胡田弁護士の話に教わること大でした。
次には二日間にわたって5つの分科会での発表、討議、講評があります。
盲学校全体を眺めた時、幼児・児童・生徒数の減少。イコール専門性を持った先生方の減少という状況が続いています。そういうなかでの先生方の日頃の取組の発表です。
危機感を持ちながらも子どもたちのために頑張っています。
文科省の青木先生からは分科会で、私が参加していることを紹介して下さり、しっかり発言して帰るようにと励まされました。
発言すると、必ず後で声をかけてくれる先生がいます。
嬉しいですね。
盲学校との連携を模索し、参加している身として、矢野口校長先生や桑山文京盲学校長、その他たくさんの先生方とお話ができてありがたいことでした。
参加した分科会の中で、特に印象に残ったのが沖縄盲学校の上地先生の発表でした。
種もみから発芽させ、校庭の一角に水田を作って、一連の作業を経て収穫、ご飯にするという作業学習。
一方で味噌や梅干も手作りし、みんなでおにぎりを作って食べたという発表でした。
中学部すべての学年の全生徒5人が参加。
「見る手」を使い、体験を積むことで知識が増え、言葉が育まれる。そしてコミニュケーション能力にもつながるとの話に、鳥山先生たちの「科学へジャンプ」の取り組みを思い出しました。
また米作りにおいて、地域の稲作の専門家にも協力をあおいだとのこと。校内だけでなく地域を巻き込んだ取り組みが評価されると思います。
さて前日から仙台入りし、佐藤さんや外尾さんたちと情報交換しました。地方なりの悩みを抱えながら頑張っている姿に励まされました。
出会えた多くのみなさま、ありがとうございました。