2012年の夏のことです。
私たちが活動拠点として使わせていただき、いつもいろいろとお世話になっている「東京ボランティア・市民活動センター(ボラセン)」のコーディネートで、(株)日立製作所の社員を対象とした「音訳ボランティア体験学習会」に協力したことがあります。
日立グループで働くみなさんが、ボランティア活動を理解し、参加するきっかけを作る場として企画されたもので、企業とボランティアをつなぐ、大変に貴重な経験でした。
この様子が日立のWeb上で公開され、後日、これを見た埼玉県三芳町の福祉課の三室さんから、ご連絡をいただきました。
町が音訳ボランティアの育成に向け、準備をするということで、講師の紹介などを通し、さまざまボラセンで語り合いました。
ありがたいことに、今もってお付き合いが続いています。
この時、三室さんが「失礼ながら単なるボランティア団体なのに、大きな企業とコラボしているということを知り、これは絶対、信頼のおける団体に違いないと思いました」と。
ありがたい一言でした。
さて今度は、先日のことです。
(株)電通のCSR担当の田さんから「音ボラネットのHPを見つけて、ヤッタ!と思った。
社員参加型コミュニティー活動に力を入れようと、さまざま模索している。すでに、2~3ボランティア活動を行っているが、更にデジタル的なものを開拓したいと思っている。
個々人が社外で活動するというよりは、社内のCSR担当部署を窓口とし、勤務時間内で参加できるような活動が望ましい。
イメージに近いのは、音ボラネットの活動。会社単位、またはチームとして参加できるか。どのような条件が必要か」等々のお尋ねでした。
私たちの活動に関心を寄せて下さったことへのお礼と共に、「できれば一度お目にかかりたい。
更には情報弱者といわれる視覚障害者への情報提供の一つである、音訳は、日本語が読めて話せる人なら誰でも、すぐにできるものではない。
その上で、電通さんの条件を考えると、テキスト化プロジェクトの活動が最適と思われる。
大学受験や資格試験のためのテキストや参考書、問題集、論文執筆などのための専門書など、音訳では時間がかかって間に合わないものの依頼が引きも切らずにある。
PCに堪能なみなさまなら、たぶん明日からでも即戦力として活動が可能」と回答しました。
後日、ボラセンでご対面。
やはり顔を合わせるということは、親近感もわきますし、誤解が生じることもほとんどありません。
事務局からは猪俣さん、大田さんに同席してもらい、現場の作業状況を説明してもらいました。
「実施の具体的な形など検討しつつ、社内告知、参加者の募集など順次進めていきたい。いい形でコラボできますように」と。電通さん。
実施にあたっては、参加のみなさまに、事前に視覚障害者の生活・読書等の実態をお話させていただきたいと、お願いしてあります。たぶん、こが一番大事なことだと思っています。
楽しみに再度のご連絡をお待ちしたいと思います。