新宿区立戸山図書館での「新宿区資料変換者向け講演会」に参加しました。
同図書館ボランティアの南部さんから、お誘いを受け、喜んで割り込ませていただきました。
ブラインドマラソンの伴走者、中田崇志さんが、競技伴走のこと、視覚障害のこと、パラリンピックのことなど、興味深く話してくださいました。
伴走者というと、趣味や健康のために走るブラインドのみなさんをサポートする人というのが、私の中のイメージでした。でも、パラリンピックを目指すランナーの伴走者は、奥が深く、誰にでもできるものではないと思いました。
中田さんが現在、サポートしているのは、和田伸也さん(40歳代)。高校時代は、ラグビー部に所属。その後、網膜色素変性症で活動を断念。しばらくして、運動を再開。
中田さんが初めて和田さんと走った時、ご本人の目標は、フルマラソンで自己ベストが出たらいいという感じだったとか。
しかし中田さんの感触は、これは行けると。徐々に真の目標を明確に。
先ずは、代表に選ばれること、パラリンピックに出ること、そして、今回の東京パラでメダルをとること、金メダルを目指すと。
スゴイ‼️としか、いいようがありません。勝つためには、走力✖️戦術✖️勝負強さが大事。
この勝負強さには、レース中でも普段でもプラス思考が、最も重要。マイナス思考から選手を守ることにもつながると。
更には、伴走者としての声掛けの大切さについて。中田さんの声は大きくよく通ります。全力で走っている時に、話しかけるのですからね。
普通は、息が上がって話せないだろうと思うのですが。
それも、ガンバレ!だとか、もう少しだとか、右折だ左折だとかだけではなく、ストーリー性が大事だと。声の抑揚も。
私が感動したこと。その1。
和田さんのお母さんが、競技場のスタンドに応援に来た時のこと。座ってもいられず、声も出せず、ただただ祈るような姿勢でずーっと立っていた。中田さんは、いち早くその姿を見つけ、本人に教えてやろうと思った。
しかし、声をかけるのは、今ではないと。スパートをかけなくてはならないタイミングの時に、話したそうです。
結果は、押して知るべし。和田さんは、力をふり絞り最高のパフォーマンスを見せてくれたとのこと。
苦しい時は、今まで支えてくれた人、お世話になった人のことや家族のことなども話すそうです。
その2
勝つことが目標である以上、伴走者も努力しなければならない。現在41歳の中田さんが、800mで大学時代の自己記録を更新したということ。日々の精進の賜物でしょう。見事に身体がしまっていました。
オリンピックの裏側、選手村のことなども教えていただきました。さすが一流の人は、努力もし勉強もしていると思いました。
この中田さんのことを、テレビで観た南部さんが、図書館の谷口さんに戸山に呼んでほしいとお願い。谷口さんは、間髪をいれず中田さんに連絡。
あちこちにアンテナを張り巡らしている南部さんもさるもの、でも谷口さんもさすが。この図書館も、職員さんとボランティアがとてもいい感じです。
こんなご時世、勇気百倍、元気モリモリのひとときでした。
中田さん、和田さん頑張ってください。
すっかりブラインドマラソンのファンになった藤田です。
みなさま、ありがとうございました。