No.534 新聞記者からの取材

この頃、新聞などで音訳が取り上げられることが、多い感じがします。
つい先日は、個人会員の可児さんから、西日本新聞の記事を教えてもらいました。
「視覚障害者の力になりませんか 音訳・点訳ボランティア募集 長崎、佐世保両市」というものです。
可児さんは、いつも全国の貴重な情報を寄せてくれています。

今までコロナ禍にあって、音訳者養成講座が中止、または実施しても人が集まらないという状況が、続いていました。
それがここにきて、コロナが沈静化、あちこちで従来どおりの対面での講習会が、開催され始めているせいかもしれません。

さて、朝日新聞「be」の担当記者の方から、取材の申し込みがありました。
毎土曜日の別刷りです。その中の「be report」で、音訳を取り上げますと。

「東京ボランティア・市民活動センター(ボラセン)」でお会いしました。
かなり古いものから最新のものまで、さまざまな資料を持参。今まで音訳を知らなかったのでと言われていました。
2時間ほど熱心に話を聞いてくださいました。
「ここで藤田さんは、こう言っていますが、これは、どういうことでしょうか」と尋ねられました。「これは、ずいぶん前の記事ですね。今はこういうふうに、改善されました」と回答。

著作権法の改正のこと、「読書バリアフリー法」のことやらで、話が弾みました。

幅広く取材してほしくて、熱心な点字図書館や公共図書館、そして利用者、音訳グループを紹介しました。

ここで「どうかくれぐれも、音訳はたんたん読み、などと書かないでください」とお願いしました。
「過去の記事は、どれもそういう理解の上で、たんたん読み的な表現をしていますね。よくわかりました。心します」と。

「今までありがたいことに、全国的にもたくさん音訳を取り上げてもらってきましたが、なかなか次につながっていきません。なぜでしょうか。音訳というもののハードルが、高すぎるのでしょうか」と私。
そして「音訳者・ボランティアの高齢化、微減化の中にあって、何とか肉声による音訳をなくさないためにも、ぜひ、次につながる記事を書いてください」と切望しました。
どんな記事になるのか、楽しみです。

そういえば、(株)岩波書店が『世界』の「座談会」をYouTubeにあげてくださっていますが、その中に1部、音源があります。
これを聴いた記者の方が、「音訳を初めて聴きました。わかりやすく読まれていて、すごいですね」と。

私も少し鼻が高くなりました。

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