No.54 マルチメディアDAISY研修会

8月21日(木)日本図書館協会主催のマルチメディアDAISY普及のための研修会に参加しました。9:00の受付から始まり17:00の閉会まで丸一日がかりでしたが、音訳ボランティアの顔もちらほら。その中に当音ボラネットの会員の方々も。

5人の講義の内、特に印象に残ったものを紹介してみます。佐藤さん(埼玉県立久喜図書館)の「公共図書館における障害者サービスの基本的考え方」の中で障害者サービスとは障害者に対するサービスではない。図書館利用に障害のある人々へのサービスであるということ。しかしながら障害者サービスの内容に地域差がある。サービスそのものがない地域もあるということを話されました。驚きました。各方面との相互協力、連携が必要との言葉に大いに同感したしだいです。

濱田さん(NPO法人奈良DAISYの会)はマルチメディア版教科書を制作しています。学習障害、ディスレクシア等読みに困難を持つ子どたちを支援しています。一人ひとりの要望が違うため個別対応となり、要望はあるのに追いつかない現状だそうです。著作権もネックとなっているとのこと。また、教科書がどんどんビジュアル化(絵、写真、イラスト、ふき出し等々)しているので、その扱いに苦慮しているそうです。音訳にも通じる悩みです。

色々な垣根をとりはらい、「利用者のために」という一点で協力し合えるようにならなくてはと強く思いました。こういう会にもっともっと多くの皆さん、特に図書館職員の方々に参加してほしいと音訳者として思いました。

お互いにまずは現状を知るということが大切ではないでしょうか。(スタッフ同行 島村、藤本)

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