今月12日、第28回出版UD研究会の「電子書籍端末をさわって見くらべよう」に参加しました。いつものとおり、都内はもとより広島、大阪、仙台など遠くから、また出版、新聞、教育関係者、視覚障害者等、いつもながらの多様な方々が集まっていました。これがこのUD研究会のよき特徴となっていると思います。
さて私はアマゾンのキンドル、ソニーのリーダー、アップルのアイパッドくらいしか聞き覚えがないのですが、こんなに多くの端末が出ていることが、驚きでした。大きさも重さも様々です。この頃は、電車の中でもアイパッドを使っている人をみかけるようになりました。パネルタッチなので、慣れていないせいか、何だか頼りない感じがします。
試用した視覚障害者の感想も全盲の方と弱視の方とでは当然ながら違います。 今後読み上げ機能がつけられるでしょう。合成音声は「とにかく読めて内容が把握できればいいという点では、まあまあ」しかし「早い安いまずい」とある視覚障害者が面白い表現をしていました。要は使い分けができればいいわけです。肉声が決してなくなることはありませんが、何だかんだ言いながらも日々進歩しているみさきちゃんとかけいこさんという合成音声にまけないように、私たちも音訳の質の向上に努力しなければなりません。
名刺交換の際に「音源を提供している方たちですね」と言われました。音訳者をそういう観点からとらえている方たちがいるということは今後の私たちの活動のフィールドは、好むと好まざるとに関わらず広がっていくと思いました。