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日本弱視者ネットワークとホーム転落をなくす会から署名のお願いです

筑波大学付属視覚特別支援学校の宇野先生からメールが届きました。
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日本弱視者ネットワークとホーム転落をなくす会は、「駅で命を落とさない」という当たり前の安全をすべての人に届けたいと願っています。

ホームドアの設置も進んできてはいますが、現在の設置率は全体の約15%です。駅係員に案内を依頼しようとしても全国の半数の駅は無人駅です。

そこで、私たちはたとえホームドアのない無人駅でも、一人で安心して安全に電車に乗り降りするために、ホーム中央をまっすぐ歩くための触覚的な手がかりが必要だと考えています。

それを実現するために、ぜひ以下の署名にご協力ください。

ご署名はこちらから:https://c.org/QfRm8BF8Mw

また、この取り組みを一人でも多くの方に知っていただくため、SNSやメールでの拡散にもご協力いただければ幸いです。
どうか皆さまのお力をお貸しください。

心よりお願い申し上げます。

川崎アイeyeセンターまつりのご案内

川崎市視覚障害者情報文化センターから「川崎アイeyeセンターまつり2025」のお知らせが届きました。

日時は2015年12月13日(土曜日)10時から15時30分で、ピア相談・機器展や朗読ライブなどさまざまな企画がありますが、ここでは今話題のオーディオブックの体験コーナーをピックアップしたいと思います。

オーディオブックは、スマートフォンやタブレットのアプリなどで楽しむ、ナレーターや声優が朗読した録音図書のことです。とくに小説は情感たっぷりに読まれているので、ラジオドラマ感覚で聴くことができるのが特徴です。

センターまつりには、業界大手のAmazon オーディブルとオトバンクが出展。2社とも、視覚障害者関係のイベントへの出展は初めてとのことで、皆様との出会いをとても楽しみにされています。13時30分から15時30分はとくに空くため、じっくり体験したい方はこの時間帯を狙うのがオススメです。ご興味のある方、この機会にぜひどうぞ!

スタッフ一同、皆様のお越しをお待ちしています。

イベントについて、詳しくはWEBでご確認ください。

http://www.kawasaki-icc.jp/news/index.html#20251115

 

No.594 『世界』ミーティング

今年もまた、『世界』DAISY版製作プロジェクトのミーティングが、新宿区内で開かれました。

都内はもちろん、群馬、土浦、千葉、横浜などから参集。

今年も、数人単位での参加の方たちがいます。もはや、グループ単位での参加は望むべくもありません。

そうなると、混合グループを編成しなくてはなりません。取りまとめ役のみなさんに、ご苦労をおかけすることになりますが、いたし方ありません。

それより何より毎回、音訳者が少なく、綱渡り状態の中で手を上げてくださるみなさんが、いることは、ありがたいことです。

このミーティングでは、さまざまな疑問や質問などが出ます。その都度、必要なことは、事務局の東京ヘレン・ケラー協会点字図書館の堀江さんから、『世界』DAISY版製作マニュアルの更新版を出してくださいます。

その他にも、おまけ情報なども。

今回は、ヘッドホン情報です。

いつも最新の情報など、ありがとうございます。

さて、いつも仙台から参加の外尾裕子さんが亡くなりました。
何度か仙台でもお会いし、ミーティングの際には早めのランチをご一緒しました。外尾さんというと笑顔しか、思い浮かびません。

一生懸命な方でした。

東日本大震災の後、バスをチャーターして、被災地を巡ったことがありました。都内からも思いがけない方々が、参加してくれました。

その時も、外尾さんは1日付き合ってくれて、とてもお世話になりました。

ご冥福をお祈りすることしかできません。

残念です。

外尾さん亡き後も、仙台のグループの有志のみなさんが、『世界』の音訳に変わらずに参加してくれています。

ご安心くださいね。

No.593 青木陽子氏の講演会

久喜市音訳の会コスモスライブラリー結成40周年記念「青木陽子講演会」に事務局の松本さんと参加しました。

コスモスライブラリーの担当者から、こういう会を開催予定だが、せっかくなので全県下の音訳ボランティアに周知したい。

音ボラネット加入の埼玉県内の会員を紹介してほしいと連絡がきました。

残念ながら、全ての音訳ボランティアが加入しているわけではないこと、会員であってもアドレスの登録がないところもあることをお話し、把握の範囲で、お知らせしました。

当会の発足時には、県内にネットワークが存在しました。事務局でまとめて著作権許諾の手続きを行なっていたという先駆的な活動が行われていました。

私も一度、呼んでいただいたことがあります。

しかしその後、後を継ぐ若い人たちがいないということで、解散してしまったことは、とても残念なことでした。

コスモスライブラリーの担当者の方は、今後のネットワーク化も視野に入れたいと言われていましたが、なかなか大変なことです。

期待し応援したいと思います。

さて、青木陽子さんのことですが、全盲の日本語教師であり、アジア視覚障害者教育協会会長という方です。

中国・天津に視覚障害者のための日本語訓練学校を設立。

テノール歌手であり笛奏者の楊 雪元さんも教え子です。

数多くの受賞歴がありますが、中国政府からの友誼賞は、嬉しいものだったことでしょう。

有名な方ですから、前から存じ上げてはいましたが、青木さんの半生を描いたミュージカル「赤いハートと蒼い月」を鑑賞、ご挨拶したのが、きっかけです。

その後、ある集まりでお会いし、お話をしました。

「終わりなきレジスタンス〜内なる活力に従って生きる〜」は、大変に興味深いタイトルです。

型にはめられるのが、一番イヤ!とおっしゃる。娘として、母として、妻として、女性はこう生きるべきだという、世間の常識に抵抗してきた。視覚障害者だからということに、抗い続けてきた半生。

新川和江の「わたしを束ねないで」が好き、そして、社会を変えるために戦った津田梅子が、「オシ」ということを伺い、なるほどと納得しました。

その抵抗 レジスタンスが、青木さんの生きるエネルギーだと強く思いました。

あっという間の2時間でした。

会場には、地元のケーブルテレビが入り、参加者は、音訳ボランティアは、いうに及ばず、視覚障害のみなさんや一般の市民の方たち。

中には、市会議員の姿もありました。100名以上が集まっていました。

音訳ボランティアだけではなく、さまざまな方たちを巻き込んだ理想的な会だと、感動しました。

コスモスライブラリーのみなさんの努力に敬意を表します。

社会福祉協議会が全面的に協力してくれたそうで、これも日頃のみなさんの活動の賜物でしょう。

思いがけず、会場で、またバス停や駅のホームで、懐かしいみなさんに声をかけていただきました。

お名前は、失念している方もいて失礼しましたが、お顔は、しっかり記憶にありました。

遠方でしたが、参加してよかった。
みなさんまた、ぜひお会いしましょう。

最後になりましたが、
久喜市音訳の会コスモスライブラリーの結成40周年、本当におめでとうございました。

会報発送作業のお手伝い募集!

12月9日(火曜)に会報を発行、発送いたします。
発送作業をお手伝いいただける方を募集します。

飯田橋ボランティアセンター(TVAC) で午前10時から始めますが
ご都合の良い時間帯にお越しいただいてかまいません。
概ね12時には完了の予定です。

ご協力いただける方は、事務局までご一報ください。

No.592 出版UD研究会

専修大学神田キャンパスで開かれた、今回の出版UD研究会は、広瀬浩二郎さんが、プレゼンターでした。

久しぶりの視覚障害絡みというか、正に当事者のお話しです。

ご存知のように筑波大学附属視覚特別支援学校から、京都大学に進まれ、現在は、国立民族学博物館の教授をなさっています。

奈良の音訳ボランティア、渡辺典子さんが、個人で広瀬さんの勉学や研究を支えてきました。

広瀬さんの近著をいつも送ってきてくださる方です。

また、筑波大学附属視覚特別支援学校の鳥山由子先生の教え子でもあるという二つの関係から、広瀬さんとは、何度もお会いしています。

彼が、主催していた会に、呼んでいただいたことが、懐かしいです。

さて、「無視覚流」読書法のすすめ〜誰のための点字考案200周年なのか〜と題したお話しと、ワークショップもありました。

広瀬さんの「パワポなどの見せる講演ではない」「聞かせる講演」だというフレーズは、印象的でした。

また、盲学校🟰鎖国とは、生きるための新たな「型」を稽古する道場である、とか、当事者だからできることは、当事者にしかできないのか、とか広瀬さん独特の「言葉」や「文章」が刺激的です。

この度も、視覚障害の懐かしい方たちとの再会や新しい出会いもありで、有意義でした。

なかでも、「ゆう・えんL LC」の斉藤弘美さんとは、10年ぶりの再会でした。

斉藤さんの会で、萱森直子さんの演奏を聴きました。

初めての瞽女唄でした。そしてその後、「高田瞽女ゆかりの地を巡るツアー」に参加。そこから、瞽女唄とのお付き合いが始まりました。

広沢さんとの出会いも、原点は、斉藤さんです。

一つの出会いから始まり、繋がって広がっていく。

「藤田が行く」の世界です。

お会いしたお一人おひとりのみなさま、ありがとうございました。

出版UD研究会のお知らせ

直前のお知らせ、申し訳ございません。

第69回出版UD研究会のお知らせです。

テーマ:「無視覚流」読書法のすすめ
-誰のための点字考案200周年なのか

プレゼンター:広瀬浩二郎さん(国立民族学博物館教授)

日時:2025年11月15日(土)14:00~16:30(13:30開場)

場所:専修大学神田キャンパス1号館2階207教室

参加費:600円(資料代込み)

定員:60名(予約制)

※オンライン配信は予定しておりません。

〒101-8425 東京都千代田区神田神保町3-8

https://www.senshu-u.ac.jp/about/campus/

最寄り駅:地下鉄・九段下駅(東西線・都営新宿線・半蔵門線)出口5より徒歩1分

地下鉄・神保町駅(都営三田線・都営新宿線・半蔵門線)出口A2より徒歩3分

JR水道橋駅西口より徒歩7分

<概要>

2005年から「出版のユニバーサルデザイン」を考える研究会として、開催を続けてきた出版UD研究会。今回プレゼンターをお願いする広瀬さんには、第8回研究会(2006年4月)で「“さわれる本”から“さわる本”をめざして」というタイトルで講演いただきました。

広瀬さんは、国立民族学博物館を中心に、20年以上、「ユニバーサル・ミュージアム」をめざした活動を続けており、とくに「さわる」展示の充実に取り組んでこられました。

出版メディアにおいては、長い間、視覚情報がメインに扱われてきましたが、今回の研究会では、読者自身が触覚を活用する体験を通して、視覚優位になっている文化の幅を広げていくための可能性をさぐってみたいと思います。

<プレゼンターのプロフィール>

広瀬浩二郎(ひろせ・こうじろう)=1967年東京都生まれ。筑波大学附属盲学校卒業後、京都大学に進学。専門は日本宗教史、触文化論。「ユニバーサル・ミュージアム」(誰もが楽しめる博物館)の実践的研究に取り組み、“触”をテーマとする各種イベントを全国で企画・実施している。2021年9月~11月、国立民族学博物館において特別展「ユニバーサル・ミュージアム-さわる!“触”の大博覧会」を担当した(本展は現在、各地に巡回中)。最新刊の『ユニバーサル・ミュージアムから人類の未来へ-「目に見えないもの」の精神史』(雄山閣)など、著書多数。2023年12月には「令和5年度文化庁長官表彰」を受ける。

研究会のお申し込みは、peatix からお願いします。

https://peatix.com/event/4641885

※会場参加チケットは、事前決済となります。

定員になり次第、申し込みを終了させていただきますので、何卒ご了承のほどお願い申し上げます。

なお、peatixからお申込みがむずかしいという方、また申し込んだ方の中で、当日配布する印刷物のテキストデータ事前配布など、必要な配慮をご希望される方は、以下のメールアドレスに直接メールをお送りください。

info@ud-pub.org

No.591 読書バリアフリー研究会 福島

9月の「読書バリアフリーフォーラム 沖縄・九州」では、福岡まで出向きましたが、今回は、ぐっと近間の福島県立図書館が、会場にも関わらず、オンラインで参加しました。

午前中に2名、午後には5名の方の発表がありました。

トップバッターは、読書工房の成松一郎さん。

何度もお話しを伺っていますが、回を重ねる毎に理解が深まります。出版のお仕事、学生時代からの視覚障害等の方々へのボランティアというバックボーンをお持ちの方です。

視覚障害者というひとくくりの中で、「見えにくい」弱視の方々が、7、8割を占めているという現状。また、近年増加している外国籍の子どもたちの学びや読書。「多文化共生社会」というキーワードが特に気になりました。

また、「全国視覚障害教師の会」のメンバーであり、福島県立視覚支援学校の渡邉寛子先生の発表も楽しみにしていました。

視覚障害当事者の国語の教師です。

生徒を弁論大会の代表として送り出したり、その指導を通して、生徒に自信を持たせ、生き生きと自発的な勉学や活動を進めている姿は、ステキです。

「学びプラネット合同会社」の平林レミさんの「スマホやタブレットを使用した読書サポート」は、興味を惹かれました。

ディスレクシアの子や人は、読み書き障害とも言われています。視覚に障害があるわけではないのに、目で見てわからない。でも、全く読めない、書けないわけではない。辿々しい、間違いが多い、疲れるので、たくさんはできない。

このような読み書きの問題、つまりは、学習上の問題を抱える子どもたち。

その数は、10年前では、2.4%、2022年では、3.5%という統計があるそうです。増えたのではなく、認識が上がったのだという指摘。

当会では、伊藤忠記念財団「わいわい文庫」の音訳を担わせていただいていますので、特に平林先生の発表には、引き込まれました。

「聴く文化を作っていきたい」との一言に、共感しました。

この他にも、たくさんの気付きや学びを深める発表がありました。

伊藤忠記念財団の「わいわい文庫」の無償配布、そしてそれに伴い、読者バリアフリーの推進を目指して年数回、全国で開催しているこの会、大変な努力です。

それにしても、図書館や学校関係者、保護者、更にはボランティアの参加が少ないように思います。

今回の会場参加は10名、それでもオンラインが100名近いということでしたので、 ほっとしましたが。

次回は、音訳ボランティアのあなたもぜひ、参加してみては、いかがでしょうか。

 

 

 

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