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No.513 バリアフリー上映会

今号の会報に「あれから9年〜埼玉県三芳町からのお便り〜」と題して寄稿して下さった三芳町福祉課の三室さんからのご案内で、映写会に参加しました。

会場は、三芳町役場の庁舎敷地内にある三芳町文化会館「コピス みよし」

自身がろう者の今村 彩子監督の「聞こえなかったあの日」

東日本大震災の後、10年間に及ぶろう者の生活を追ったドキュメンタリー映画です。

字幕、音声ガイド、ヒアリングループ付きのバリアフリー上映会です。

私も当時は何度か被災地を訪ねました。どうしても視覚障害者の皆さんの応援という視点です。

ろうの方々のご苦労は、また違った困難があったことを改めて知りました。

「災害時の要援護者」「地域のつながり」「共生社会とは」等々、考えさせられる作品です。

「障害者である前に地域住民である」三室さんの言葉、深く心に留めたいと思いました。

駅からは少々アクセスの悪い会場、夜の開催、更に雨模様というハンディはあるものの、聴覚や視覚の障害のみなさんはじめ100名を超える参加者でした。

せっかくだからと、視覚障害者には、車での送迎もありました。三芳町は、親切で丁寧です。

秋には、全盲の弁護士、大胡田 誠さんの講演会も予定されています。

三室さん以下、若手の皆さんが頑張っています。

シティライツの平塚さんと、駅から会場まで送迎していただき、恐縮でした。

平塚さんは、いつも映画館(シネマ・チュプキ・タバタ  日本初のユニバーサルシアター)にこもっているので外に出られるのは、嬉しいと笑う。平塚さんも本当に頑張っています。

ステキなみなさんと出会える場は貴重です。

主催のみなさんには、ご苦労が多かったと察しますが、いい映写会でした。
大変にお疲れさまでした。
穏やかな三室さんの笑顔は9年前と変わりませんでした。
不思議なありがたいご縁です。これからもよろしくお願い致します。

事務局の大田さん、かたりべの木村さんもお疲れさまでした。

 りんごプロジェクトを応援お願いします!

音ボラネットに、たくさんのご協力をいただいている久喜図書館の佐藤聖一さんから、お知らせが届きました。

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障害のある人もない人も、全ての人に読書の楽しみを伝えたい

私たち「りんごプロジェクト」は図書館から始まるインクルーシブ社会の実現を目指して活動しています。

【りんごプロジェクトのホームページ】

https://peraichi.com/landing_pages/view/ringoprogectbook/

この度、BMWグループMINIジャパンが展開する『MINI BIG LOVE  ACTION』※のファイナリスト12アクションのうちのひとつに選ばれました。

もし多くの賛同を得られたら、大きなメディアに載って全国に「アクセシブルな 本 」の紹介を一気にできるチャンスになるかもしれません。

こんなBIGなチャンスはないと思っています。

12のファイナリストのうち、得票数が一番多いプロジェクトにMINIが1年間サポートをしてくれます。

*8月19日(金)24時まで*SNSでの投票をおこなっています。

投票は以下のURLをクリックして、「投票する」を押すだけです。(お一人一票)

https://cp.mini.jp/biglove-action-vote/detail/6

もし、りんごプロジェクトの主旨に賛同し応援していただけるようでしたら一票を どうぞよろしくお願いいたします。

※『MINI BIG LOVE ACTION』とは

誰もが平等なチャンスを得られる世の中へ。

日本が抱える課題を解決するクリエイティブなアイデアがある人と、その実現をサポートしたい人を一つに集め、小さなアイデアを大きく育てていくプロジェクトです。以下のURLより12のプロジェクト全てを見ることができます。

https://cp.mini.jp/biglove-action-vote/

7月29日、虎ノ門THE CORE にて最終決戦プレゼン大会がありました。

ナビゲーターの古市理代が渾身のプレゼンをしました。

その様子はこちら

https://youtu.be/SuoE4JyOD7w

みなさんの一票をどうぞよろしくお願いいたします。

(りんごプロジェクト・メンバー一同)

なお、私たちと一緒に活動してくださる方も募集しています。

どうか、よろしくお願いします。

 

No.512 セミナー

日本図書館協会主催、障害者サービス委員会企画・運営の「音訳者と音訳ボランティアのための著作権セミナー」が開かれました。

対象は、録音資料を製作している音訳者・音訳ボランティア、障害者サービス用資料を作成している図書館の職員です。

私もひと枠いただき、「全国音訳ボランティアネットワークの活動及び図書館・ボランティアに望むこと」というお話をさせていただきました。

事前に参加者名簿をいただきました。

懐かしい会員さんのお名前や団体名が並んでいました。又お世話になった図書館の職員の方のお名前もありました。

195名の申込みがあったそうです。

ネットワーク立上げ前後の話。

資金面のこと、広報の問題と様々な課題・問題を抱えながら手探りでの組織作りがスタートしたあの頃の熱気と、輝いていたみんなの顔が懐かしく昨日のように思いおこされました。

おかげさまで今や、サートラスへの登録によって、テキストデータや児童書を国立国会図書館に提供。多くの人の利用を期待しています。

私が最も訴えたかったことは、障害者、特に情報弱者と言われる視覚障害者の情報保証という面からすれば、音訳がいつまでもボランティア頼みの活動であってはならないということです。

読書バリアフリー法に期待しつつも、それぞれの立場を超えて協力・連携しながら大いに発信していきましょう。

音訳ボランティアの高齢化とその先の減少化。

言われて久しいのですが、手をこまねいていたら、肉声による音訳というものは消滅してしまう。危機感を持ってみんなで考えましょう。ということです。

パソコンの画面に向かって話すことには、未だに違和感を覚えます。うなづいて聞いてくれているのだろうか、飽き飽きした顔をしているのかなあとか、表情、リアクションが見えないのは、不安です。

でもオンラインによる集まりのおかげで、全国各地のみなさんが参加できるのは、大きなメリットではありますが。

終了後、早速に北海道や東北から、また事務局メンバーからも温かいメールが届きました。

ありがたく、嬉しく元気が出ました。

本当にありがとうございました。

企画・運営のみなさまには、このような機会をいただけたことに、心から感謝申し上げます。

すべてのみなさま、お疲れさまでした。

上映会のお知らせ「きこえなかったあの日」

会報46号にご寄稿いただいた三芳町三室さんから、上映会のおしらせをいただきました。
「三芳町では、9月1日の防災の日に向けて、耳の聞こえない(ろう者)映画監督、今村彩子氏が東日本大震災等の災害現場を記録したドキュメンタリー映画「きこえなかったあの日」を上映します。
映画上映のバリアフリー化を目指し、字幕付き、音声ガイド付きでの上映となります。お気軽にお越しください。」

詳細はこちら

 

やまねこ朗読会のお知らせ

おなじみの「やまねこ朗読会」開催のお知らせが届きました。

【日時】
2022年9月10日(土)
13:00~16:00(12:40開場予定)

【プログラム】
受講生による発表
講師 山根基世さんによる朗読
 ※内容は変更となる場合がございます

【会場】
国立オリンピック記念青少年総合センター
国際交流棟 1階 国際会議室(東京都渋谷区代々木神園町3-1)
小田急線「参宮橋」駅より徒歩約7分
アクセス https://nyc.niye.go.jp/train/

【申込】
先着200名
※ 会場使用料としてお1人1,000円を申し受けます(中学生以下は不要)。

朗読会の詳細

また、コロナ感染拡大防止に関するガイドラインも下記リンクのページに書かれています。ご確認の上お申し込みください。

ガイドライン

 

No.512 子どもの本棚

「子どもの本棚」プロジェクトが始動して半年。

おかげさまで、たくさんの応募がありました。

事務局では、受付、選書、仕様書の作成とそれぞれの担当が、頭を悩ませながら頑張っています。

今さらいうまでもないことですが、ボランティアの高齢化、そしてその先のボランティアの減少と大変厳しい現状のなかで、子どもたちに正しいきれいな日本語を、温かみのある肉声で届けようと始まったものです。

音訳者募集に際して、事前審査もしていませんので、当然といえば当然かもしれません。

読みの力量は、ピンからキリまでだということを、この度しみじみ感じました。

安心して聴いていられる読み、明るく若々しい声で読まれたものがあるかとおもえば、「全国音訳ボランティアネットワーク」の名前で国立国会図書館に提供するのを、躊躇われるものもあります。

一冊毎に仕様書を作成して、音訳者に渡しています。

この本は、どんな作りになっていて、どういう内容なのか、先ずはしっかりと把握してください。

仕様書はじっくり読んでください。

中身をきちんと子どもたちに伝える、次も読みたいと思われる読みを意識しましょう。

学校で教材として使われるかもしれないものです。

児童書なら簡単に読めると思っている人もいるようです。

それは、大きな勘違いではありませんか。

言うは易しかもしれませんが、どうぞすべては、子どもたちの笑顔のためです。

引き続きよろしくお願い致します。

音訳者・音訳ボランティアのための著作権セミナーのお知らせ

「音訳者・音訳ボランティアのための著作権セミナー」が開催されます。ぜひ、ご参加ください。
藤田代表も講師として登場します。

主催:日本図書館協会

企画・運営:障害者サービス委員会(担当:関西小委員会)

日時:8月6日(土)10:30~16:40

会場:オンライン(Zoom)

定員:300名(先着順)

参加費:1,000円(事前入金)

対象:録音資料を製作している音訳者、音訳ボランティア、障害者サービス用資料を作成している図書館の職員

内容:著作権法の考え方とその概要(文化庁著作権課)、音訳ボランティアに必要な著作権法条文とその解説(障害者サービス委員会)、政令指定グループへの登録及び国立国会図書館の視覚障害者等用データ送信サービスのデータ提供を考えている方のために(杉田正幸/国立国会図書館関館)、

全国音訳ボランティアネットワークの活動紹介及び図書館・ボランティアに望むこと(藤田晶子/全国音訳ボランティアネットワーク代表)

詳細HP:障害者サービス委員会ウェブページ

http://www.jla.or.jp/portals/0/html/lsh/2022onyaku.html

問合せ先:日本図書館協会障害者サービス委員会事務局

No.511 広沢里枝子さんの瞽女唄

2回の延期を経て、広沢里枝子さん(広沢さんについては、3月29日発行の会報で紹介しています。ぜひご覧ください)の瞽女唄コンサートが、埼玉県鴻巣市で開かれました。

萱森さんはじめ何人かの瞽女唄を聞いたことはありましたが、広沢さんのコンサートは初めてです。

丁度1年前に大怪我をし、それを乗り越えてのコンサート。

広沢さんの挨拶の中で「たくさんのみなさんに助けていただき、応援していただき、演奏できるまでに回復しました。心から嬉しく感謝の気持ちでいっぱいです。この嬉しい気持ちを爆発させて、みなさんに喜んでいただける演奏をしたい」とおっしゃっていました。

その言葉通り、はじけるような笑顔が印象的でした。

人間国宝であり、最後の瞽女と言われた小林ハルさんの最後の直弟子である、萱森直子さん(さずきもんたちの唄の著者)のお弟子さんです。

私の知る限り視覚障害の瞽女唄奏者は、広沢さんだけではと思います。もし違ったいたらごめんなさい。

瞽女唄とは、そもそも盲目の旅芸人のものでしたから、広沢さんに引き継がれたことは、素晴らしいと思います。

先ずは門付け唄、門口(玄関)に立ち、今年も来ましたよと短い唄を歌います。

広沢さん、自宅の玄関前に立ち家の中にいる人に声が届くように練習したとか。

寒声(かんごえ)と言い、寒中に声を出して喉を鍛えておくといい声が出るという修行があります。

小林ハルさんも幼少の頃、川向こうの人に声が届くように、雪が舞い風が吹き付ける川の土手に上がって修行していた様子が、映画「瞽女 GOZE」にありましたっけ。

広沢さんもお腹の底から声が出ている感じ。この声を聞く人に伝えずにおくものか、という気迫のようなものすら感じられました。

段物と呼ばれる「祭文松坂 葛の葉」もよかった。

後半は、姉弟子の小関敦子さんとの掛け合いで歌う瞽女唄。

そして三味線の伴奏がない「瞽女萬歳」、面白かったです。

最後は、映画「瞽女 GOZE」の瀧澤監督から、映画のこぼれ話的なお話しを伺いました。

広沢さんとはもちろん、瀧澤監督ともお話しができました。やっぱりこうでなくてはと、嬉しくなりました。

広々とした田園風景、菜の花が一面に咲いている荒川土手。

会場の「カフェ・ホール・ギャラリー紫苑」は歴史を感じさせる母屋やお庭。丁度、白木蓮が満開でした。

その庭の奥には、漆喰の蔵がありました。

ステキなコンサートでした。

お世話になりましたみなさま、ありがとうございました。