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No.561 戸山図書館での井上先生のお話し

9月も半ば、一向に暑さにかげりも見えない14日。
会報やホーム・ページでご案内の井上賞子先生の講演がありました。

島根県は松江市立の小学校の先生です。お住まいは、「い・ろ・は・す」の採水地の一つである大山の中腹だそうです。

矢部館長の熱意にほだされ、はるばる上京なさいました。

“読まない人”を“読みたい人”に〜支援学級での取り組みと成果〜という演題です。

先生のお話しは、以前にも伺ったことがありましたが、話しだしたら止まらないというパワフルな方です。

音訳ボランティアがたくさん参加しているということで冒頭、40代で失明したお父さまは、読書が生きる糧だったというお話しを披露。聴衆の心をつかみます。

さて、読むことに困難を持つ子にとっての読書の大切さをいうは優しいが、その環境を整えることは、難しい。

学校図書館は、「紙の本しかない」のがあたりまえ、学校図書館は、どの子にとっても、有効な読書環境になっているのか、との問いかけが刺さりました。

「読んでもらえばわかるから、読み聞かせが大好き」と言っていた子どもたちも、誰かがいないとできないという読書に対して、辛さを感じてくる。

ある学校図書館では、日常の読書にリーディングトラッカーを活用したり、「わいわい文庫」を活用したりとさまざま工夫を。

しかし、文字を追っていくことの負担感を覚える子もいる。オーディオブックだと、しんどくないという子。子どもたちの困難さも、さまざま。それぞれに合った読書環境の設定が大切。

豊富な実例を次から次へと紹介。そしてその成果もまた、豊富。

あっという間に、時間が過ぎました。

私たちのグループでは、マルチメディアDAISYやテキスト訳とは縁がなく、みんなあまり関心がないかも知れません。とは、あるグループの代表の方に直接、参加のお願いをした時の応えです。

皆さま、私たちの音訳が、視覚障害者への情報提供に特化されていたような時代から、今や、その対象が視覚障害者等の等が示すように拡大していることは、ご存知のことと思います。

読書に困難を抱える子どもたち!もです。

最後に井上先生とお話ししました。

2年間で100冊近い児童書を音訳、国立国会図書館に音源を提供した、「子どもの本棚」の活動を紹介しました。

「ありがたいです。“音“があるのは助かります」と。

これからも良質の児童書の音訳を進めていきたいと思いを新たにしました。

ご自分の参加はもちろんのこと、情報を拡散してくださった皆さま、ありがとうございました。

次回は、もっともっと多くの方々の参加に期待します。

No.560 日本翻訳連盟 翻訳祭での講演

6月初めのことでした。

一般社団法人 日本翻訳連盟(JTF)翻訳祭実行委員会プログラム委員の松浦さんから、メールが届きました。

10月〜11月の翻訳祭に「ことばを伝えるー情報、技術、文化、そして心を伝える」をテーマにオフラインとオンラインで開催されるとのこと。

点訳や音訳について話してくれる人を紹介してほしいという内容でした。

音訳について話せる人をたくさん知っています。紹介もやぶさかではありません。でも私は、全国の音訳者・ボランティアのネットワークの代表です。

私もその講演者の候補の1人に、加えていただきたいとお応えしました。図々しい気がしないでもありませんでした。

が、音訳ボランティア当事者として、音訳はもちろんのこと、それを必要とする視覚障害者等の読書や学習環境について、視覚障害者とは、全盲の人のこと、朗読は知っているが、音訳については、その言葉さえ知らないという多くの皆さんにお伝えしたいという思いが、勝っていました。

結果はすんなり、お願いしたいとお返事がきました。無名の私では、主催者として不安がおありかもしれません。私も口頭でお話しを伺いたいと伝え、ボラセンでお会いすることに。

松浦さんがお仕事のかたわら、音訳を始めたという一文が、ある時のメールに添えられていて、興味を惹かれたこともあります。

プログラム委員長の高橋さんと2人でいらっしゃいました。

私の話しが面白いと、正式に依頼がありました。

私は、今年の会場である金沢で、参加者を前に、話しをするのかと思っていましたら、オンデマンド登壇ということで、事前収録だそうです。あまり経験のないことで、戸惑っていましたら、収録当日、事務局のある京橋のビルの一室に松浦さんの他に、実行委員長とプログラム委員のみなさんが集まってくださることに。

おかけさまで、聴衆もなく1人でカメラ相手に話すより、よほど心強かったです。ありがとうございました。

藤田の思いが、びんびん伝わってきたと言っていただきました。お一人の方からは、翻訳と音訳は似ていると言われました。

言葉を伝えるという共通点があると思いました。

たくさんの皆さまに、私の思い、音訳そのものについて、また音訳ボランティアのことそして、視覚障害者等のことをお話しできる機会をいただきました。

心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

チャリティーコンサート情報(in仙台)(名もない花たちの会)

この度、9月23日(月・祝)に能登半島支援チャリティー・コンサートを行います。

開演:14時30分
会場:仙台市福祉プラザ プラザホール
入場無料(募金箱設置)

地元で活躍しているハワイアンバンド・フラダンサー等が出演します。

収益金は石川県輪島市へ寄付します。
詳細は添付したプログラムをご覧ください。

仙台や仙台近郊のお知り合いに広報頂けると幸せに存じます。

チラシはこちら ⬇

20240923_コンサートプログラム

名もない花たちの会
山下 剛

No.559 座談会

今年の9月に伊藤忠記念財団が50周年の節目を迎えるにあたり、記念誌を制作することになりました。

その中で「わいわい文庫」についての座談会を企画。ご案内をいただきました。

港区内の伊藤忠ビル22階のレセプションホールが会場です。ここは、子ども文庫助成事業贈呈式の懇親会の会場でもあります。国立競技場や神宮球場が見下ろせます。

さて、読者工房の成松さんが司会進行。

都立鹿本学園の生井先生、大阪富田林市立大伴小の樋口先生、鳥取大学附属特別支援学校の入川先生、墨田区立ひきふね図書館の宮下さん、財団からは池辺事務局長、中村さん、山根さんそして私。

発足当初の懐かしいお話しから始まり、紙の本で読むことに困難さのある子どもたちと読書、「わいわい文庫」による子どもたちの読者の変化、読書支援を担う人材の育成についてなどなど、話しました。

参加のみなさんは、「わいわい文庫活用術」に実践例を発表されている方々。

私たちが音源を提供しているこの「わいわい文庫」の利用者である子どもたちの声を直接、聞くことはできません。

しかし、「活用術」を通して子どもたちの様子がわかります。

今回この座談会に参加させていただき、先生方から直接お話しを伺えて、大変貴重でした。

改めて「わいわい文庫」の音訳に携われることに感謝です。

子どもたちの笑顔のためにたくさんのみなさんと繋がっていけますように。

国立民族学博物館の広瀬氏からのイベント情報

広瀬浩二郎氏からイベント情報届きました。転載いたします。

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①「ユニバーサル・ミュージアム」直方巡回展、まもなく閉幕です!

7月に開幕した福岡県直方市での巡回展は9月16日が最終日です。

おかげさまで、多くの方に「さわる展示」を楽しんでいただいていますが、最後の

追い込みで広報に力を入れています。

最終日の16日、15時から僕のギャラリーツアーを実施することになりました。

会場は直方谷尾美術館です。

頑張れば関西方面からの日帰りも可能です。

多くの方と直方巡回展のフィナーレを盛り上げ、次につなげていければと願ってお

ります。

参加申し込みは不要なので、気軽にお越しください。

なお、直方の後は10月30日~11月9日に大分県立美術館
11月12日~20日に別府市の太陽の家にてユニバーサル・ミュージアム展を開くことになっています。

めざせ、全国巡回!

②民博の特別展「吟遊詩人の世界」が9月19日~12月10日に開催されます!

この特別展において、僕は「瞽女」(盲目の女性旅芸人)コーナーを担当します。

特別展会期中、瞽女関係のイベントが二つあります。

1.ウィークエンド・サロン(10月6日14時開始)

僕の講演会と瞽女唄のライブパフォーマンスです。

申し込み不要、どなたでも参加できます。

2.「瞽女 GOZE」映画会(10月13日13時開始)

こちらは事前申込が必要です。

以下のサイト、または電話にてお申込みください(受付開始は9月9日です)。

https://entry-reservation-event.minpaku.ac.jp/

電話06-6878-8210(企画課博物館事業係、平日10時~16時)

映画会は単なる映画の上映のみでなく、「目の見えない者は、目に見えない物を知っている!」という全体テーマの下、対談や瞽女唄ライブも実施します。

オフィシャルなイベントは上記二つですが、せっかくの機会なので、その他にも「

瞽女」を知っていただくイベントをいくつか企画したいと考えております。

詳細については、10月以降の「どうでもいい宣伝メール」にてお知らせします。

巡回展、特別展で秋は忙しくなりますが、大阪、はたまた九州でみなさんにお会い

できること、楽しみにしています。

慶應大学病院ロービジョンケア・ハブ 体験会のお知らせ

東京信濃町慶應大学病院3号館南等のロービジョンケア・ハブから体験会のお知らせです。

9月9日の週、4日間行われますのでよろしければ是非ご参加くださいませ。

なお、「自動ピント調整メガネ」はどちらかといえば一般向けのものになります。
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ViXion株式会社(ヴィクシオン)製品体験会のご案内

自動ピント調整メガネ「ViXion01」

https://vixion.jp/vixion01/

 

暗所視支援眼鏡「MW10 HiKARI」

https://vixion.jp/products/

 

開催日時:9月 9日(月曜)・10日(火曜)・12日(木曜)・13日(金曜)10時~16時

場所:慶應大学病院3号館南棟3階3Y  ロービジョンケア・ハブ

https://eye-keio.jp/lowvisioncare-hub/

予約不要です。お気軽にお越しください。

尚、このイベントは体験のみで、販売を促進することはありません。

日本障害者リハビリテーション協会主催、研修会のご案内

日本障害者リハビリテーション協会が主催する研修会などのご案内です。

[目次]

◆マルチメディアDAISY製作特別研修

◆デジタル図書(マルチメディアDAISY図書)普及シンポジウム

◆第46回総合リハビリテーション研究大会

◆メールの配信について

◆ご登録データについて

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◆マルチメディアDAISY製作特別研修

2024年9月28日(土)~29日(日)(ChattyInfty3)(集合形式とオンライン)

2025年1月18日(土)~19日(日)(ChattyInfty3)(集合形式とオンライン)

2025年2月1日(土)~2日(日)(PLEXTALKProducer)(集合形式のみ)

2025年3月15日(土)~16日(日)(PLEXTALKProducer)(集合形式のみ)

特別研修の内容・お申し込み

https://www.jsrpd.jp/ic/pcv/special.html

実施要綱

https://www.jsrpd.jp/ic/pcv/about.html

 

◆デジタル図書(マルチメディアDAISY図書)普及シンポジウム

日時:11月16日 (土)13:30~15:30

場所:対面(戸山サンライズ新宿)・オンライン開催(Zoomウェビナー)

参加費:無料

詳細・申込先:

https://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/book/20241116.html

 

◆第46回総合リハビリテーション研究大会

-障害者就労の現状と課題 ~近未来のために-

 

日時:12月20日(金)~21日(土):対面

場所:千里ライフサイエンスセンター5階 山村雄一記念ライフホール

(大阪府豊中市新千里東町1-4-2)

 

参加費:一般:3,000円 学生:1,000円(介助者等の参加費は無料)

詳細・申込先:

https://rehab-hp.normanet.ne.jp/2024/

 

皆様のご参加をお待ちするとともに、周知・広報のご協力を

お願い申し上げます。

音ボラネット共催 「研修会」“読まない人”を“読みたい人”に(新宿区立戸山図書館主催)

新宿区戸山図書館主催の研修会の申込が明日(8月17日午前9時)から始まります。
全国どこからでもWEB受講できます!
会場参加もぜひご検討ください。
内容などチラシとともに再掲します。

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“読まない人”を“読みたい人”に
~知的支援学級での取り組みと成果~時

日時 令和6年9月14日(土)午後2時00分~3時30分

会場 新宿区戸山生涯学習館 2階学習室C

講師 井上 賞子先生(松江市立島根小学校教諭)

募集 会場受講:20人 Web受講:50人

申込 令和6年8月17日(土)午前9時より開始します

会場受講は、電話(03-3207-1191)か戸山図書館カウンターまで

Web受講は、https://forms.gle/a9R81AZtFKmmjQo88

No.558 JVT夏季研修会

今年も、全国視覚障害教師の会(JVT)が、都内新宿区戸山サンライズで、夏季研修会を開きました。

いつものことながら、当事務局にサポート依頼がきました。

高田馬場駅から会場までの誘導。正しくいえば、タクシー乗り場へご案内し、ボランティアが一名同乗、サンライズへ。

会場内では、トイレや自販機、そしてお部屋への案内など。初日の夕食のサポートも。

二日目研修会終了後は、主に高田馬場駅までの誘導(タクシー)、または昼食のためのお店のチョイスと同席が、主なお役目です。

ホーム・ページに募集の掲載をしても、どなたからも手があがらず、それが急ぎの場合は結局、事務局メンバー、それだけでは人手が足りない時、新宿区声の図書館研究会に無茶振りすることになります。

今回も事務局から四名、声の図書館研究会から二名でお手伝いしました。

次回こそは、あちこちから手が上がることを期待します。
アアクティブな先生方のお手伝い、勉強になりますよ。

JVTの代表、藤本先生の教え子さんの大学生が二名参加されていました。

全国から集って来られる先生方は、代表の藤本先生、事務局長の馬場先生を中心に、近況報告や情報交換、更には授業方法についてなどの意見交換を行っています。

こういう会があるということは、皆さんにとって、どんなにか心強いことでしょう。

一般校に勤務されている先生方は特に、全国にたくさんの仲間がいて、集い合う場があるという安心感は、大きいことと思います。

暑い盛りの研修会、お疲れさまでした。

また来年、お目にかかれましたら嬉しいです。

ありがとうございました。