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No.421 馬場村塾

今回で26回目です。

当初からのメンバーでありながら、数えるほどしか参加できていないのは残念です。

今回のプレゼンターは、山口通先生です。全国視覚障害教師の会の前代表です。
先日の10周年記念総会にも参加してくださいました。

先ず、ホワイトボードを使い、かつての授業風景を再現。
文字を書いたり、図を書いたり、文字等が重ならないように多種多様のマグネットを活用。
時には生徒から「先生!かぶってる!!」と指摘されことも。

この教師の会が対応、協力した、かつてのNHKテレビドラマ「チャレンジド」を懐かしく思い出しながら、伺いました。

こういう工夫にたどり着くまでに、どれだけのご苦労があったことでしょう。

さて、中途失明者にとっての出発点はリハビリだそうです。そのおかげでさまざまなことが、8割りがたできるようになったと。

今回のお話の中で特に心に刺さったことです。

教師の会では4つの裁判に関わったそうです。
すべては私学でのこと。ワンマン経営やファミリー経営の所が、問題が起こりやすいのではと。
経営者によるところが大きいのかもしれませんね。

例え裁判に勝っても、孤立化したり、差別されたりということがある。

現代表の重田先生は、共生社会とは言うけれど、到達しないのではと。重い言葉です。
自分で切り開いて行く、前向きな姿勢が大切とも。
障害者の就労、職場復帰は大きな課題です。

ここで、「中途視覚障害者の復職を考える会=タートルの会」の存在がクローズアップされます。
次回7月20日(木)はタートルの会の活動をテーマに、重田先生からプレゼンがあります。

多くのみなさんの参加があるといいです。

みんなで繋がって広がって。

No.420 総会アンケートより

10周年の記念総会から早くも2週間が過ぎようとしています。

北海道から九州までのたくさんの会員のみなさんと、日頃から私たちの活動にご支援・ご協力をいただいているみなさまと2日間をご一緒できましたこと、心から感謝申しあげます。

アンケートの集計、報告書と会報の編集と事務局は休む間もなく頑張っています。

さてここで、私が気になったアンケートの中のいくつかをご紹介してみたいと思います。全員が満足なんてありえないんだから、と言われながら。

楊 雪元さんの演奏です。席によって、あの声量ですからうるさいと感じた方がいたようですが、それより、「この会に音楽が必要か」と。

過去にも2回、オカリナとフルートの演奏がありました。もちろん、視覚障害当事者の演奏です。
みなさんはどう思われますか。

あと一つ。

総会がみなさんの協力のおかげで、予定より早く終了しました。次には昼食、講演会と続きます。

総会が予定通り終わらず押してくると、事務局としては、もはやどうしようもありません。食事時間を短縮せざるをえません。

今回は、記念総会ということで、開始を午前にしましたから、総会終了の後は食事だったのですが、これが通常の総会ですと、そのあとは、講演とかに続きます。

こっちは、押してくると、講演を短くしていただくわけにはいかないのです。

総会だけは毎回、時間が読めなくてハラハラドキドキ。
議長さんには、速やかな議事進行を切にお願いしています。

あんなに早く終わるのなら、開始時間をもっと遅くしてほしかった。そうしたら前泊しなくてもすんだのに、と。

それはよくわかります。
特に遠方からのみなさんは、時間もお金もかけて参加してくださっていること、よくよく承知しているつもりです。それでも、言いたいのは毎回違うということです。

でも、総会終了後のフリートーキングが面白かったという人もいました。

お昼がゆっくり食べれて、隣の人と交流ができてよかったという人も。

難しいです。人さまざま。見方も感じ方も十人十色です。

次回に生かしていけるように頑張ります。
10周年と言っても、一つの通過点に過ぎません。

これからもよろしくお願い致します。

総会全日程を終了しました!

5日の研修会をもちまして
音ボラネット 第6回総会の全日程を終了いたしました。

ご協力ありがとうございました。

アンケートをお持ち帰りになられた方
事務局あてご送付ください。
(送付先はアンケート下部に書かれています)

なお、総会に欠席された会員の方々には
6月中旬に総会資料、記念誌をお送りいたします。
もうしばらくお待ちください。

No.419 新聞記事

10周年の記念総会が目前に迫って、あれは大丈夫か、これはどうなっているのかと、最後の詰めに余念がありませんが、いざ蓋を開けてみれば、抜けているところは抜けているんですよね。

もはや完璧はないと開き直りながら、事務局一同頑張っています。

そんな中で嬉しいお知らせです。

お馴染みの「音訳の部屋」の平松さんから、今朝の静岡新聞に「音ボラネットの10周年」載ってますよ、と教えてもらいました。

いつも何かあると記事にしてくださいとお願いする先があります。共同通信社の藤田さんです。

ネットワーク立ち上げの時、厚労省での記者会見を提案してくださったのも藤田さんでした。

今回も、音ボラネットが10周年を迎えますということを書きます。忙しい最中でしょうから、こちらから質問メールを送ります。頃合いを見計らって電話をいれますので、応えてくださいと。

毎日毎日メールに振り回されている当方としては、大変にありがたい配慮です。先週末には、記事を出しますとの連絡がきました。

そして、平松さんから、第一報が届いたというわけです。

「朗読」に比べると「音訳」はまだまだ認知度が低いですね。「音訳」への理解が進むことは、ひいては、視覚障害者の読書や学習等の環境についても、理解の輪が広がるということです。

こんな時期にあちらこちらの新聞、特に地方紙に掲載されるのは、励みになります。

記事を見つけた方は、こんな新聞に載ってましたよ、とお知らせくださいね。嬉しい情報は共有しましょう。

それでは皆さま、お気をつけてお出掛けください。

事務局一同、みなさまにお目にかかれますこと楽しみにお待ちしております。

No.418 著作権法改正の動きのその後

ネットワーク設立10周年の記念総会も、目前に迫りました。

ずいぶん前から準備に追われ、このコーナーも気になりながら更新もできずにいました。

少し前の話になってしまいましたが、「馬場村塾」で筑波大学附属視覚特別支援学校の宇野先生から、マラケシュ条約と「読書バリアフリー法」案についてのお話がありました。

ご存じのように、マラケシュ条約は、2016年9月に発効。我が国も批准に向けて著作権法の改正をめざしています。このことは、以前も取り上げました。春の国会で審議あり、と言われていましたが、ダメでした。
じっくり話し合われもせず、国民の理解も得られない法案が可決され、早く通してほしいものが後回し。
どうなっているのでしょうか。

そんななかで、宇野先生から連絡をいただきました。秋の臨時国会で話し合われる予定とのこと。今度こそ、期待したいものです。

ところでこの「馬場村塾」とは、月一で高田馬場で開催されているものです。
主に視覚障害の若手のみなさんが企画や運営に携わり、みんなで学び発信していこうという会です。
あの幕末の「松下村塾」にならってと、陰の主催者(?)成松さんに伺ったことがあります。
夢があって楽しい会です。

参加者の中で平均年齢を押し上げている一人として、元気ある若手が輩出することが楽しみです。

この回で、近況報告として6月4日5日の10周年記念総会のことを話しました。

一斉に拍手が湧きました。嬉しいことでした。
興味・関心のある方はどうぞと付け加えました。

総会参加証(はがき)を発送しました!

いよいよ、設立10周年記念 第6回総会まで半月あまりとなりました。

お申し込みいただいた皆さま、
ありがとうございました。

昨日総会に参加されるかたには「参加証」(はがき)を発送しました。
お手元に届きましたら、ご確認の上、当日ご持参ください。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

No.417 ある報告会に参加

熊本地震から1年、東日本大震災から6年が経ちました。

これを踏まえ「誰もが取り残されない復興とまち作りに向けて」と題した、日本障害フォーラム(JDF)主催のJDF災害総合支援本部の報告会に参加しました。

会場は衆議院第二議員会館です。この場所で開くメリットは、議員さんが参加しやすいということです。
今回はたったの二人。超党派でたくさんの人に関心をもってもらいたいものです。

さて、ここで思ったことは、いつどこで起こってもおかしくない災害。私たちですら大変なのに、障害のあるみなさんは、どれほどの困難があるのか、想像に難くありません。

熊本からの基調報告と東北からの報告がありました。
JDFでは、年1回すでに過去6回、この報告会を開催してきたそうです。理解は深まったとは思うが、大きなところの解決が難しいと言われていました。

さて、どこの避難所に行って尋ねても、ここには障害者はいないと思いますよ、という応え。

現実は、行きたくても行けない人がいる、また避難所があるという情報すら届かない人がいるということです。
つまりは避難できなかった人が取り残されたという現実です。

それは、外からでは解りづらい障害がある。
また自分が障害者だということを公表できない人がいる、という重い現実があるからでしょう。

いろいろな報告の中で、一番心に突き刺さったこと。

ある避難所で食事の配給があり、母親が順番待ちの列に並んだ。そして、子どもの分もと言うと、並んでいない人の分は渡せないと。

子どもは障害があって、じっとしておとなしく並んで待っていられないと、いくら丁寧に説明しても、平等ではないからの一点張り。そう応えた担当者は、看護士だという。

もはや、言葉もありません。悲しいとしかいえません。
これは特殊な例なのでしょうか?

当事者力を高めることが重要と言われるが、、それを一番に言われるのが辛い。偏見や誤解がまだまだあって、自分の障害のことをオープンにできないと。

私たちができることは何なのでしょうか。

私たちは日頃、主に視覚障害者の支援ということで活動していますが、すべての障害者の置かれている現状を想像してみることも大切だと思いました。

読書バリアフリー研究会のお知らせ

今年度の読書バリアフリー研究会の日程をおしらせいたします。
お誘い合わせの上、多くの方のご参加をお願いいたします。

2017年5月27日(土) 【滋賀会場】~滋賀県立図書館~
http://www.itc-zaidan.or.jp/event_shiga20170527.html

2017年5月28日(日) 【大阪会場】~大阪府立中央図書館~
http://www.itc-zaidan.or.jp/event_osaka20170528.html

2017年6月17日(土) 【東京会場】~東京都立多摩図書館~
http://www.itc-zaidan.or.jp/event_tokyo20170617.html

2017年6月18日(日) 【茨城会場】~茨城県立図書館~
http://www.itc-zaidan.or.jp/event_ibaraki20170618.html

No.416 著作権法改正に向けたパブリックコメント提出

2013年6月、視覚障害者等のための著作権の権利制限及び例外について規定した「盲人、視覚障害者その他の印刷物の判読に障害のある者が、発行された著作物を利用する機会を促進するためのマラケシュ条約」が採択されました。
これを受け現在、文化庁で「マラケシュ条約」の批准に向けた、著作権法改正が検討されています。

法第37条第3項により複製等を行える主体を拡大することが要望としてあげられています。

第37条第3項には、「福祉に関する事業を行う者で政令で定めるもの」とあります。しかし、現在の政令では、学校図書館や公共図書館、国会図書館などは明記されていますが、ボランティアグループや社会福祉協議会、障害者団体はここからは、外れています。

さて、ある報告によれば、毎年5万タイトルの書籍等が発売されている我が国にあって、視覚障害者等が、国立国会図書館やサピエ図書館からダウンロードできるアクセシブルな図書は、2015年1月現在で、点字は約16万、音声DAISYは約6万、テキストDAISYは1,237、マルチメディアDAISYにいたっては46タイトルしか存在していないということす。
ここからわかるように、アクセシブルな図書は、まるで足りていません。

図書館に関与していないボランティアグループが第37条第3項に基づき複製等を行うことができるようになれば、アクセシブルな図書の充実が図られるというものです。

今回の著作権法改正が、私たち音訳ボランティアにとって、少しでもいい方向にすすむことを祈りながら、締切日当日にパブリックコメントを提出しました。

過去何回か、筑波大附属視覚特別支援学校の宇野先生からお誘いを受け、文化庁や議員会館等に出向き、音訳ボランティアの置かれている現状について、声を大にして陳情を繰り返してきました。

今回、宇野先生や埼玉県久喜図書館の佐藤さんに背中を押され、パブリックコメントを書くことができました。
特に佐藤さんは、「当事者団体なんだから多少、過激に書いたっていいんじゃないの」と具体的なアドバイスをしてくれました。

本当にありがたいことでした。

お二人には感謝です。