東京での全国図書館大会に続いて、大阪では全国視覚障害者情報提供施設協会(全視情協)主催の全国視覚障害者情報提供施設大会 (大阪大会)が19、20日の2日間、開催されました。
一方は公共図書館の、もう一方は点字図書館の全国大会といえば、わかりやすいでしょうか。
さて、理事長の竹下亘さんは、私たちの「ネットワーク設立10周年記念総会」にお招きした方です。
初め竹下理事長は、私でなくてもとおっしゃったのですが、ほとんどの音訳ボランティアは、全視情協の理事長を知りませんからと、ムリムリ?ご登壇をお願いした経緯があります。
今度は逆に、私が竹下さん率いる全視情協を拝見したいという思いもありました。
更に大会テーマ「情報共有社会」の実現を目指して~ボランティア活動の推進と公的な情報保証の拡大~を見て参加を決めたのでした。
歴史もあるこれだけ大きな団体が、こういうテーマを掲げるということに興味を覚えました。
ところで、ほとんどの録音図書は、職員とかではなく、音訳ボランティアが、手弁当で営々と製作し続けてきたものです。
それなのに私たちの会員の中に、音訳ボランティアの地位向上のための運動をしてくださいという人たちがいる、という背景には何があるのでしょうか。
館長・施設長、担当職員、そしてボランティアと常に意志疎通を図り、お互いに忌憚のない情報や意見の交換ができるような関係をより深めていけたらいいなあと思います。
決して敵対するような関係ではありません。
目的も目標も一緒です。
さてさて、全国81施設・団体から230人を超える参加者がありました。
私が特に楽しみにしていたのは、分科会です。3つありました。
1、「相談支援」については、施設長、サービス担当職員対象
2、「点字表記」については、点字担当職員対象
3、「サピエ図書館登録音声デイジーコンテンツ」については、音訳・録音担当職員対象
こんなかんじで、大変わかりやすく案内されています。
一目瞭然で助かります。
迷うことなく、第3分科会へ。
録音委員会からの現状の分析を含めた報告がありました。
利用者からの音声表現技術に関する意見や苦情
「極めて聞きづらい」「内容が理解できない」「途中で読むのを止めた」等の声が寄せられた音声デイジー図書を、いくつか聞かせてもらいました。
ごくごく一部でしょうが、こういうものを聞かされている利用者のみなさんに、音訳ボランティアの代表をつとめる身として、本当に申し訳ないと思いました。
口頭での説明だけでしたら、たぶんこんなふうには、強烈な印象は持たなかったと思うのですが、よくぞ聞かせてくださったと勇気ある対応に感謝です。
これをぜひ、職員同席の音訳ボランティアの勉強会等に、教材として聞かせてほしい。いくら言葉で説明し指摘してもなかなか理解できないのでと、提案させてもらいました。
久喜図書館の佐藤聖一さんから、著作権法上からも何ら問題はないとフォローしていただきました。
誰が音訳しているかとか、製作館はどこかとか、興味本位ではなく、一人ひとりが自分自身の問題として、真摯に受け止めて、質の向上に努めたいと思います。
文科省の青木先生、北海道の姉崎さん、筑波技大の納田さん等々たくさんの方々との再会、若い職員のみなさんとの出会い、嬉しいです。やはり参加して得ること大です。
みなさま、お疲れさまでした。本当にありがとうございました。