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“とっておきのアイディア”コンテスト大募集(予告)

現在、世の中にある製品、サービスの多くは障害のない人たちが考え、作られています。そのため、障害のある人達にとっては、使いづらい「製品」、利用しづらい「サービス」が存在しています。できあがった製品・サービスを改良することは、多くの時間と費用がかかるため、改善されるケースはそれほど多くはありません。
それを解決する方法の一つとして、障害のある人たちによる「目が見えない・見えにくい私だから考えついた“とっておきのアイディア”コンテスト」を実施することにしました。新たな製品やサービスについて、障害のある人たち自らアイディアを考え、その考え方のポイントを企業等の人たちに知ってもらえれば、今後世の中にでてくる製品やサービスが障害のある人たちに使いやすく変わっていくのではないかと考えたためです。
たくさんのご応募をお待ちしております。

上記のアイディア大募集があります。
主催は社会福祉法人 日本点字図書館、
公益財団法人 共用品推進機構 です。

詳細の発表がありましたら、あらためてお知らせいたします。
お近くの視覚障害の皆さんにお伝えいただきたいと思います。

No.390 研修会に参加

日本ライトハウス情報文化センター(日ラ)主催の「視覚的資料および専門書の音訳技術研修会」が、新宿区立戸山図書館で開かれました。
昨12月の大阪、1月の宮城、2月の福岡と続き、3月は東京での開催となりました。
会員のみなさんには、会報やホームページを通して、日ラの取り組みや研修会の開催をお知らせしてきました。

東京会場については、会場探しに協力させていただいた関係で、人数制限するほどのたくさんの申し込みがあったなか、私も何とか入れていただきました。

初日、受付に並ぶ名札をみてびっくり、ほとんど知った方ばかりです。それも会の代表とかです。小樽、函館、新潟、長野、群馬、静岡、愛媛等と遠方から参加のみなさんには、頭が下がります。

「世界の名著」でお世話になっている新潟点字図書館はじめ、職員のみなさんのお顔も。

さて、視覚的資料とは、言うまでもなく図、表、写真、グラフなどのことで、これを音訳するための処理技術を学ぶ研修です。
初日の最後には、3つの課題が出され、終わった人から帰れるという、おまけ?付きで、緊張しました。

2日目も実例をあげて、図の説明が続きました。

ご存知のように、今回勉強したものと同じものが、次にどこかで出てくるなんてことは、まずありえません。改めて奥が深く難しいと思いました。

「基本は作文力」と講師がおっしゃっていました。そして「経験を積むことが大切」とも。

視覚的資料の音訳(肉声)とテキスト情報の読み上げ(合成音声)のハイブリッドメディア(Hybrid Media)「HyMe(ハイミー)」のデモを聞いてよりはっきりと今回の研修終了後に目指すものが、イメージできました。「機械にもできることは機械でやる。人間しかできないことは人間がやる」との製作部長の久保田さんの言葉は、今後の音訳ボランティアの活動の方向性を示唆しています。

最後は竹下館長からの「視覚障害者等の情報環境と専門音訳者に期待される役割」についてのお話しのあと、一人一人に修了証が手渡されました。

尚、終了後は、小樽や静岡、そして都内の会員同士でありながら、一度も話したことのないメンバーで、晩ごはんを食べながら、さまざま情報交換しました。正にネットワーク。楽しいひとときを過ごすことができました。

朗読会のお知らせ

朗読集団「空の会」の朗読会
庄山 晃 主宰 sky公演

日時 平成28年4月2日(土) 午後2時開演
会場 東京・神楽坂 日本出版クラブ会館
入場料 1,000円
お問い合わせ・ご予約先 庄山 晃 090-4364-0122

演目
新日南吉 作 『狐』     川島 昭恵

太宰 治 作  『貧の意地』   庄山 晃

曽野 綾子 『只見川』  吉田 美智子

No.389 NPO法人エッジ(会長 藤堂栄子さん)

エッジ主催のシンポジウム「通常学級の中のユニバーサルデザインと合理的配慮」に出席しました。

エッジでは、通常学級の中で、知的にも、また聴覚や視覚にも問題はないのに、読み書きに困難を抱える児童・生徒に音声化した教科書を無償提供しています。そして、このディスレクシアの子供たちを支援する学習支援員(LSA)を養成して、地元港区内の学校に配置。全国に広げようとしています。

私は、このエッジの会には何度か出席させていただいています。
私にとって、この会の最大の魅力は、当事者の話を直接伺えることです。
今回も、そうでした。
特に二人の高校生の話は、勉強になりました。
この二人ですら、それぞれ困難を感じる部分が違います。
一人は丁度、大学受験を終えたばかり。副校長先生がさまざまに配慮してくれたとのこと。身近に理解者がいるのはありがたいです。
またもう一人の女の子は、学校も勉強も嫌いになって不登校気味だったのが、高校に進学。
授業でパソコンとカメラを使わせてほしいと申し入れた際、学校側が、彼女自身でディスレクシアであることをカミングアウトすることが条件だと言われたそうです。
そんなバカな!
国内でどれだけディスレクシアの成人がカミングアウトしていますか?
外国の有名人はたくさんカミングアウトしています。日本は、そういうお国柄?なのだと思います。
人に言われて表明することではないのでは。

同級生や保護者から、「何であの子だけ?」「公平ではない」と言われることを恐れているのではと勘ぐってしまいます。
勇気ある彼女に喝采です。
大学受験の男の子は、別室で時間延長等の配慮を受けられたそうで、合格発表が待たれますね。

特に学校現場で、一人でも多くの理解者が増えることを祈ります。

発表の先生方からは、工夫をしながら頑張っているが、みんないっぱいいっぱいでやっているという話も出ました。

先日の新聞記事です。
「約1千万人の小中学生の内4.5%が発達障害のため学習が困難との推計もあり、教材が行き渡っていない。こういった子どもたちを対象としたデジタル教科書の普及に文科省がのり出す」とありました。
一日も早い実施が待たれます。

No.388 「馬場村塾」の集まり  

「馬場村塾」とは、どこか懐かしい響き?

そうです。幕末に長州藩士、吉田松陰が講義した私塾「松下村塾」に倣って命名。

塾長はあの読書工房の成松さん。桜雲会の甲賀さん共々、夢のある大人が、盲界の「松下村塾」にと、高田馬場で月1のペースで開いています。

世代をこえて、若い人も熟年も一緒に色んなボーダーを越えて、緩やかにつながっています。

 

約2時間半の内、自己紹介を兼ねて近況報告、そして1時間のプレゼンの後は質問や自由発言と続きます。

すでに11回目になります。

このたびは、テレビドラマにもなった「全盲の僕が弁護士になった理由」の著者でもある、大胡田誠弁護士の「障害者差別解消法」の講演でした。

たくさんの事例をあげて、たいへんにわかりやすく、話してくださいました。

 

合理的配慮について語ってもらうには、当事者であり、弁護士である大胡田さんがぴったりだと思いました。

欧米等と比べると日本は、物理的バリアは高いが、心のバリアは低いというお話が耳に残りました。

 

「合理的配慮」などという固い(難しい?)言葉を使わず、何かもっと優しい言い方はないでしょうか、とも。大いに賛成です。

 

障害者も健常者もお互いに、勇気と思いやりを持って一歩踏み出せたらいいですね。

お・た・が・い・さ・ま、です。

No.387 EYEマーク・音声訳推進協議会

2010年の著作権法改正によって公共図書館でも、著作権者の許諾なしで録音図書の製作が行えるようになったことは、記憶に新しいことです。
しかし、ここから漏れた社会福祉協議会で活動しているグループのこと、地域ボランティアグループのことは、今後どうなるのか。同じように労力を使い録音図書を製作しているにもかかわらずです。

まだまだ充分だとは思いませんが、それでもここに至るまではには、当事者はじめたくさんの方の努力と熱意がありました。

1970年代、読書をすることを権利として位置付けた「視覚障害者読書権保障協議会」の活動がありました。
そして一方、1992年に「EYEマーク・音声訳推進協議会」が結成されました。
私も音訳ボランティアの傍ら、このEYEマークの理事として活動していました。

著作権者にあらかじめ、自著に「EYEマーク」を掲載してもらうことによって、事前の許諾なしで音訳を可能にしようとするものです。利用者からの依頼があった時に、タイムラグなしに録音図書の製作ができるというものです。

この会の理事長が、当時は東海テレビ放送の磯野正典さんです。現在は、金城学院大学の教授です。

何年ぶりでしょうか、この磯野さんとお会いしました。
上京の機会が多いということでしたが、このたびタイミングよく高田馬場で待ち合わせができました。

当時、ほとんど都内で開かれた理事会の会場は、「ルノアール」でした。一杯のコーヒーで時間をきにせず会議ができるのは、魅力的でした。

今回も高田馬場の「ルノアール」でした。懐かしさでいっぱいでした。
ことに当時は、右も左もわからない私でしたが、この「EYEマーク」に育ててもらいました。そこで出会った多くのみなさんと今もつながっていることが誇りです。

この音ボラネット立ち上げ前年の2006年「音訳ボランティア全国大会」開催のお知らせを全国に周知したいのに、どうしたらいいのかわかりませんでした。

その時に、EYEマーク協議会の会員名簿を使い「お知らせ」を送付することを磯野さんはじめ理事のみなさんから了承をいただきました。
会員の中には、全国の熱心な音訳ボランティアがたくさんいました。
ほとんどのみなさんが、全国大会に参加してくれて、ほんとうにありがたかったこと。

志しを同じくしながら途上で倒れた方たちのことなど話しました。

磯野さんは、以前と変わらずフットワーク軽く、お元気そうでした。

今度はまた、何をしかけるのか楽しみでもあります。今後もいろいろ教えていただきたいと思います。

チャリティーコンサートのご案内

チェルノブイリ30年・福島5年救援キャンペーン
小出裕章講演会&チャリティコンサート************************************************
この催しの収益は、チェルノブイリと福島の原発による事故被災児童の救援金にあてられます。

■日時 2016年4月23日(土)19:00開演(18:30開場)
■場所 練馬文化センター 小ホール(東京都・練馬区)
「練馬駅」北口より徒歩1分
http://www.neribun.or.jp/web/02_seat/n_index_02.html

≪講演≫ 小出裕章
元京都大学原子炉実験所助教。原子力を選んでいない子どもたちを被ばくから守りたい、と全国各地で講演を続けている。

≪チャリティコンサート ~フルートとピアノ 春の調べ~≫
吉原りえ(フルート)、新垣隆(ピアノ)

≪報告≫
黒部信一 「未来の福島こども基金」代表、小児科医、すずしろ診療所所長
佐々木真理 「チェルノブイリ子ども基金」事務局長

チラシ画像、出演者プロフィール等ホームページでご覧いただけます。
http://homepage2.nifty.com/chernobyl_children/saishin.html

■定員 520名
■入場料 予約2,000円 当日2,500円 (全席自由)
■予約受付・問合せ先:チェルノブイリ子ども基金

※予約締切は4/22(金)午後3時まで。定員になり次第お申し込みを締め切ります。
E-mail cherno1986@jcom.zaq.ne.jp TEL/FAX 03-6767-8808

件名は「4/23イベント申し込み」として、以下の項目をご記載ください。○お名前 (ふりがな)
○予約人数
○メールアドレス
○電話番号
○郵便番号・住所

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同日開催「広河隆一チェルノブイリ写真展」(入場無料)

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主催:チェルノブイリ子ども基金、未来の福島こども基金

☆賛同金募集中 一口 1000円 郵便振替口座 00160-4-98316 チェルノブイリ子ども基金

公開シンポジウムのお知らせ

公開シンポジウム
「電子書籍の出版・流通と図書館の課題
――読書アクセシビリティを中心に」

印刷物の利用が困難な人々の読書アクセシビリティ向上に資する技術・サービス・制度等について、電子書籍の出版・流通および電子図書館の現状と課題を中心に、産官学で議論します。

日時:2016年3月2日(水)14:00-16:30(13:30開場)
会場:ステーションコンファレンス東京5階503CD
(JR東京駅日本橋口直結 サピアタワー内)

登壇者
石川准(静岡県立大学教授、内閣府障害者政策委員会委員長)
植村八潮(専修大学教授)
今川拓郎(総務省情報流通行政局情報流通振興課課長)
松原聡(東洋大学副学長、電流協アクセシビリティ研究委員会委員長)松原洋子(立命館大学教授、R-GIRO研究プログラム「電子書籍普及に伴う読書アクセシビリティの総合的研究」代表)
盛田宏久(大日本印刷株式会社 hontoビジネス本部 教育事業開発ユニット企画開発第2部)
湯浅俊彦(立命館大学教授)

主催:立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)研究プログラム「電子書籍普及に伴う読書アクセシビリティの総合的研究」(IRIS)

共催:立命館大学人間科学研究所文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「インクルーシブ社会に向けた支援の<学=実>連環型研究」(基礎研究チーム)/科学研究費助成事業「高等教育機関における障害者の読書アクセシビリティの向上:ICTによる図書館の活用」

後援:一般社団法人 電子出版制作・流通協議会
※入場無料、定員100名。申込先着順で、定員になり次第締め切らせていただきます。

※視覚障害や聴覚障害がある方への情報保障については、テキストデータ・点字の提供、手話通訳(またはPC要約筆記)の用意があります
参加申込:電子メールにて、下記の要領でお申し込みください。
申込先:立命館大学生存学研究センター事務局

(ars-vive@st.ritsumei.ac.jp)

アットマークを半角に変更し、件名を「IRISシンポジウム参加申込」としてくだ

さい。

記載内容:ご氏名、ご所属、職名、連絡先のメールアドレスをお書きください。

申込み締切:2016年2月26日(金)

情報保障をご希望の方につきましては、準備の都合上、2月15日(月)を締切と

させていただきます。

情報保障について:ご希望の方は、「テキストデータ」「点字」「手話通訳(ま

たはPC要約筆記)」のいずれかをお書きください。

 

お問い合わせ先:立命館大学生存学研究センター事務局

TEL: 075-465-8475 FAX: 075-465-8245

E-mail: ars-vive@st.ritsumei.ac.jp

 

IRIS

http://r-iris.jp/

テレビ番組のお知らせ 〈―光と音をなくした27歳 荒美有紀さん―〉

NHK Eテレ「ハートネットTV」
ブレイクスルー File.48 “わたし”をあきらめない
―光と音をなくした27歳 荒美有紀さん―

http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2016-02/22.html

2016年2月22日(月)午後8時~8時29分
再放送:2016年2月29日(月)午後1時5分~1時34分

放送内容:月に一度は美容院でオシャレをして、友人のカップルとダブルデートしながらショッピングを楽しむ。20代の青春を謳歌する荒美有紀さん(27)。
実は、目が見えず、耳も聞こえません。コミュニケーションの手段は「指点字」。点字タイプライターのキーの配置をそのまま指に当てはめ、相手の指 を「トントン」とたたいて、気持ちを伝えます。キャビンアテンダントを夢見ていた荒さんが、病気で視力と聴力を完全に失ったのは大学4年生の時。 あまりにも深い孤独に、もう誰ともつながる事は出来ない、誰かと一緒に笑うことは出来ないと、生きる意味を見失いました。そんな荒さんが出会った のは、その“手”を通しての、表情豊かなコミュニケーション。再び人と繋がる自信を取り戻していきます。

今は、同じ境遇にある“盲ろう”の人たちの世界をもっと多くの人たちに知ってもらおうと、支援を行うNPOの先頭に立って、雑誌編集などPR活動 に奔走していま

す。“盲ろう者の若手リーダー”と“普通の女の子”という、二つのことを大切にし

ながら毎日を駆け抜ける荒美有紀さんのブレイクス ルーを見つめます。

No.386 朗読発表会

元NHKアナウンサー山根基世さんによる、朗読指導者養成講座の受講生募集案内を、当会報「音ボラネット通信」に同封して、皆さまにお届けしたのは、2014年12月のことでした。

日頃お世話になっている筑波大学附属特別支援学校の宇野先生から、ご連絡がありました。

「文字・活字文化推進機構」の肥田理事長から、講座開催を一人でも多くの人に周知したいので、協力をお願いしたいと依頼があったとのこと。

タイミングよく、会報発送に間に合うので、案内を同封しましょう、とお返事しました。

約1年後のこのたび、その第一期生による「やまねこ朗読発表会」のご案内が届きました。HPにも掲載しました。

当日は、事務局メンバーと一緒に出席しました。

絶対に、発表者として音ボラネットの会員が参加しているはずと期待して、出かけました。見つけました。長野の下島さんでした。嬉しい再会です。

全国からの受講生27名による発表は、楽しいものでした。
下島さんも数少ない男性の一人で、素敵な朗読でした。
元・現アナウンサー、読み聞かせをしている人、図書館司書等、みなさん基礎がしっかりしています。
その上に、「中身を把握して、聞いている人の耳ではなく、心に届ける」ように読んでいました。

山根さんは、「朗読を手がかりに、地域の人々をつなぎ、みんなで子どもの言葉を育てる」ことを目指して、指導していらっしゃいます。

音訳者としてさまざまな表現技術があるということを、学ばせていただきました。

 

尚、2016年度受講生の募集も当HPに掲載しておりましたが、2倍を超える応募があり、すでに募集は終了しているとのこと。

4月から第二期生による講座が始まるそうです。

 

事務局メンバーと共に思いもかけず、最前列の中央に席を用意していただき恐縮しました。

 

ありがとうございました。