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No.385 「障害者差別解消法」の施行

いよいよ4月1日から、障害を理由とする差別の解消推進に関する法律、「障害者差別解消法」が施行されます。
日本図書館協議会の障害者サービス委員会委員長 佐藤聖一さんを中心にガイドラインを作成。図書館が具体的に行うべきこと、注意しなければならないこと等、まず図書館のみなさんが、共通に理解しなければなりません。

これを受けて図書館職員に向けたセミナー等が、全国各地で開かれるようです。佐藤さんは、引っ張りだこ。
2月10日には、札幌で図書館職員の研修会「差別解消法と図書館のサービス」が開催予定です。

佐藤さんから、雪の単独歩行に自信がないので、最寄り駅から会場までのガイドを地元の方にお願いできないだろうか。更には時間に余裕があるので、地元のボランティアと懇談会とか研修会などを開けたら有意義だと思うが、いかがなものでしょうか、と連絡をいただきました。

当日まで、あまり時間的に余裕もありません。

しかし、地方にあって佐藤さんの生声をきけるのは、またとないチャンス。
願ってもないことと一人盛り上がっていましたが、ここは、地元のみなさんに協力してもらわないことには、どうしようもありません。

早速、札幌のNPO法人札幌リーディングサービス「朗読110番」の田中隆子さんに連絡をしました。

超がつくほど多忙な田中さんは、二つ返事で引き受けてくださいました。
朗読ボランティアネットワーク・北海道の事務局のみなさんが中心となり、準備を進めるとのこと。雪の季節でもあり、遠方への声かけは、避けましたと。それでも20人くらいは集まってくださるそうです。北の雪の大地で熱心に活動する音訳ボランティアがたくさんいます。
さぞや地方にあって、情報も得にくいのではと思っていましたが、ネットワークを組んで道内をまとめています。
それぞれの地域ごとに、このような形のものができるといいですね。

さて、札幌は丁度雪まつりの最中。空港もどこもかしこも混雑間違いなしの状況だそうです。
田中さんご自身が、千歳空港で佐藤さんと待ち合わせてくださるとのこと。
恐縮ですが、田中さんのことは、佐藤さんも知っています。
ひと安心です。

こちらから声をかけても即座に対応してくれる人、グループがなければ、実現できないことです。これもネットワークです。
なお、当日の模様は会報に掲載したいと思いますので、みなさんお楽しみに。

 

田中さん、朗読ボランティアネットワーク・北海道のみなさん、ほんとうにありがとうございます。

No.384 小松市への途中下車

福井行きを決めたとき、せっかくなので、地元の音訳グループのみなさんと交流したいと思いました。
でも、福井、石川、富山の北陸3県の内、会員は石川県小松市の「陽だまり会」一つだけ。

私たち音ボラネットの存在が知られていないのか、または会員になる必要性を感じていないのかもしれません。

会員のみなさんが、それぞれ広報マンとして、ネットワークの大切さを、是非とも訴えてほしいと思います。さて、「陽だまり会」の代表の岡本さんは、ぜひお立ち寄りくださいと。

急な申し入れにも関わらず15名ほど集まってくれました。

社会福祉協議会で活動しているグループで、広報や雑誌を読んでいます。選挙公報は苦労しているとのことでしたので、原則、選挙公報はボランティアが音訳すべきものではないこと、必要に迫られてやるのなら、きちんと報酬をもらえるように選管等と話し合ってと提案しました。

その他には、個人依頼のものが多いようですが、他で読まれていない、他の人にもぜひ利用してほしいと思うようなものは、著作権の許諾をとり、多くの人に提供してほしいと伝えました。地方にいると「情報が入りにくく、外からの刺激がない」とのことでしたので、常にアンテナを高く掲げて情報を取り入れてほしいとお願いしました。

みなさんから熱心な質問も出されました。

仕事をしながら活動している人が多いようです。

厳しい条件のなか、みなさん頑張っています。

少しでも実り多い活動ができますように。

ところで北陸の冬の風物詩といえば、金沢の兼六園の雪吊りはあまりに有名ですが、一般家庭のそれが、物珍しく感じられました。

うっすら雪を被っていたらよかっのですが、今冬はまだ雪が降らないそうです。岡本さんが、見晴らしのいいところに連れて行ってくれました。

雪の白山が陽をあびて、輝いていました。雄大な景色にひととき、心癒されました。

 

みなさん10周年の総会で再会できたら嬉しいですね。

No.383 羽二重ねっと設立記念講演会 

瞬く間に松の内もあけました。

今年もさまざまな場面で、みなさまとお目にかかれることを楽しみに、頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、連休に福井市に行ってきました。福井県内の眼科医会や、視能訓練士会、視覚障害者福祉協会等の視覚障害者支援に関わる団体が集まり、当事者とその家族の支援を目指した福井県視覚障害者支援ネットワーク「羽二重ねっと」が立ち上がりました。その設立総会の後の記念講演会に参加するためです。

今や単独で何かをしようと思っても、それがどんなに素晴らしいことでも、なかなかきびしいものがあります。

とりもなおさず視覚障害者にとって、窓口が一本化されていることの便利さは、私たちが考えるよりはるかに便利で心強いことだと、思います。

福井に素晴らしい会が誕生しました。

記念講演は二題。理化学研究所高橋政代さんの「再生医療とロービジョンケア」、そして、先端医療センター病院心理カウンセラー田中桂子さんの「現場から学ぶ連携・協働のコツ」でした。

私が特に感銘を受けたのは、高橋先生の「見える人、見えない人に関係なく情報を得ることが大切」「最終的な目標、目的は何か」

「目的を達成するために変わらないものを受け入れる寛容さ、変わるものを変えようとする勇気、そしてその二つを取り違えない英知」という言葉でした。

さて、出展コーナーでは、我らが読書工房の成松さんや伊藤忠記念財団「わいわい文庫」の矢部さん、そしていつものみなさんが新年早々、頑張っていました。こちらも勇気がわいてきます。

そんななか、文科省の初等中等教育局特別支援教育課の調査官青木先生にお会いしました。この先生もとてもフットワークの軽い方で、あちこちでお目にかかります。

終了後の関係のみなさんの懇親会に、どうですかと誘ってくださいました。主催でもない先生の一言で、飛び入りが決まり、ありがたいやら恐縮やらでした。

おかげさまで、事務局の福井盲学校の先生方や役員の皆さんと交流、一言?発言では、音ボラネットのことをしっかりとアピールさせていただきました。

盲学校の先生方は、生徒からの依頼のテキスト化を多忙ななか手分けしてやっているそうです。私たちの「テキスト化プロジェクト」の活動を歓迎してくださり、ぜひ連絡しますと言われていました。

私たちもますます忙しくなる予感ですが、できることはお手伝いしたいですね。

お世話くださいましたみなさま、ありがとうございました。

NPO法人エッジから研究開発へのご協力のお願い

NPO法人エッジご支援の皆様

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。昨年の12/28に十文字大学の阿子島教授から「かんじダス」研究開発の協力依頼がありました。お忙しいと思いますが、小1~2のお子様をお持ちで、ご協力いただける方、ぜひお願いします。

詳細はこちら ⇒ かんじダス 一般用
           ⇒かんじダス概要

NPO法人 EDGE

「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」のお知らせ

今年最初の自主企画として2016年1月31日(日)、東京都現代美術館(東京都江東区)「MOTコレクション」展にて、「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」を開催します。「みえる」「みえない」に関わらず、会話しながらMOTコレクションの作品を鑑賞します。どなたでも参加出来るワークショップです!参加希望の方はメールにてお申し込みください。
主催:視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ
※1月17日に東京都現代美術館で開催するギャラリークルーズとは別の企画です。

【日時】1月31日(土) 11時~13時
【展覧会】MOTコレクション

(東京都現代美術館HP)
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/mot-collection-2015.html

【集合場所】
10:30 東京メトロ半蔵門線、大江戸線「清澄白河駅」A3出口方面改札をでたところ
※半蔵門線の場合は渋谷方面の改札です。大江戸線は改札はひとつだけです。
【定員】18名 参加方法:事前申込制
【参加費】ワークショップ参加費 :一律 500円(別途観覧料がかかります)
展覧会観覧料:一般 500円 大学生400円 高校生・65歳以上250円中学生以下の方、障害者手帳をお持ちの方(付き添いの方2名)は無料
【お申し込み方法】以下の項目を記入の上、メールでお申し込み下さい。
申込先:kansho.ws@gmail.com
1、お名前(ふりがな)
2、メールアドレス
3、携帯電話番号(当日連絡先として)
4、視覚障害の有無
5、一般または学生の区分
6、今回のワークショップ情報をどちらでお知りになりましたか?
7、ワークショップに期待すること(楽しみにしていること)があればご記入ください。
【受付締め切り】1月20日(水)定員になり次第締切

 

【視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップとは】
障害の有無にかかわらず、多様な背景を持つ人が集まり、言葉を交わしながら一緒に美術鑑賞をするワークショップです。さまざまな視点を持ち寄ることで、一人では出会えない新しい美術の楽しみを発見します。誰もが気軽に美術館を訪れて、感じていることや印象、経験や考えを自由に語り合う、そんな美術鑑賞のスタイルを目指しています。

 

マルチメディアDAISY製作研修のご案内

平成27年度パソコンボランティア指導者養成事業
マルチメディアDAISY製作研修の開催のご案内です。

日程:平成28年1月16日(土)~1月17日(日)
会場:戸山サンライズ
内容:フリーソフトウェアを使ったマルチメディアDAISY製作研修。

使用するソフトウェアはAMIS、DAISY Farm、Tobi、DIMaker2013になります。

受講をご希望の方は、以下のページより、実施要綱、研修科目の概要、実施予定をご確認の上、研修申し込みフォームよりお申し込み下さい。  http://www.jsrpd.jp/ic/pcv/

パソコンを準備する関係で、締め切りは1月8日(金)17時までとさせて頂きます。

お問い合わせ先
公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 情報センター

パソボラ事務局

E-mail:pcv@list.jsrpd.jp

TEL:03-5273-0796

FAX:03-5273-0615

 

山根基世の朗読指導者養成講座のご案内

【山根基世の朗読指導者養成講座】

NHK出身のアナウンサー山根基世氏による、朗読指導者を目指す方に向けた講座の第二期生を募集しております。「言葉の力で未来を拓く」そんな子どもを育てたいという志のある方に向けた講座です。

■講座概要
講 師:山根基世氏
期 間:2016年4月~2017年3月(年12回)
会 場:日本出版クラブ会館(東京都新宿区袋町6)
定 員:各クラス30名(土曜日クラスか日曜日クラスをお選びください)
受講料:全12回講座分:55,000円(税込)+ テキスト代:3,800円(税抜)

■申込締切
2016年1月12日(火)必着

■申込方法・講座詳細
http://www.mojikatsuji.or.jp/top-kouza.html
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問合せください。

■お問合せ先
公益財団法人 文字・活字文化推進機構
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-12-3
TEL 03-3511-7305 FAX 03-5211-7285
URL http://www.mojikatsuji.or.jp/

『おもしろ哲学 未華の冒険』

本のご紹介

全国視覚障害教師の会の山口 通先生が、このたび『おもしろ哲学  未華の冒険』 (本の泉社)を出版されます。

来春2月発行予定です。

あらずじは次のとおりです。

*未華(みか)は高校三年生。

授業で不思議な冒険の旅に出る。その旅とは哲学入門の旅だ。

私と人間、人類史、自然史、宇宙史への旅。

未華とクラスの冒険の旅がはじまる。

★エピローグより

本書には哲学史、思想史はほとんどありません。

哲学史、思想史を学ぶための、その前段としての「おもしろ哲学」です。

本書の特徴は三つです。

一つは、わかりやすく、おもしろくに勢力を尽くしたこと。

二つ目は、哲学とは何かに対する回答の明確化。

三つめは、真理とは何かを具体的に考える素材の提示です。

「続 おもしろ哲学  美華の冒険」では、宗教および弁証法があります。
これは真理探究および教養としての宗教を学ぶとの視点から書きました。苦労の連続でしたが、新たな発見も多く、私自身が学ぶこととなりました。視覚障碍者および多くの皆さんに背中を優しく押されて書き終えることができました。

是非、多くの皆さまにお読みいただきたいと思います。

No.382 貴重な体験

貴重な経験

読書工房の成松さんは、出版UD研究会の主宰者でもあります。

この成松さんは、専修大学で司書課程の学生さんに「図書館サービス特論」という講座をお持ちです。
その授業で、私にゲスト講師として、話をしてほしいとありがたいお誘いがありました。
いつもは同年代の音訳ボランティアのみなさんの前で話すことがほとんどです。大学生のそれも授業でとなると、初めてのことです。我が身の学生時代を思い出したりしていましたが、何十年も前の話です。
現代の学生気質やいかに。
成松さんのアドバイスで①音訳とは何か
②音訳作業のプロセス
③全国でどのくらいの本が音訳されているのか
④ICTの普及によってどのような変化が見られるのか⑤今後の課題
についてまとめました。

いざ出陣。成松さんと小田急線向ヶ丘遊園からスクールバス?に乗って、専修大学生田キャンパスへ。
教室に入ると40名ほどの出席者です。

先ず、腹式呼吸と発声のさわりを体験してもらい、音訳についてのレクチャーです。

これも成松さんからのアドバイスでワークショップを入れました。

左右2組に分け、簡単な二種類の図形の読み原稿を作ってもらいました。
そしてお互いに、一方の説明を聞いて、イメージしたものを黒板に書いてもらいました。
さすが、みなさん、いい線いってます。
モデルとして私ならというのを読みあげたのですが、その時使った「時計回り」という言葉にとまどったようです。
今や長針と短針のある時計は見慣れていないのですね。
みなさんクールな感じですが、なかには、手をあげてくれたり、しっかりと目を合わせてくれる学生さんもいてほっとしました。

応えきれないたくさんの質問や感想が寄せられていました。

こういう若い人を前に音訳のことを話せるなんて、こんな機会は二度とないとばかりに、詰め込み過ぎました。

その場で私自身が何か音訳してみたり、学生さんにも読みの体験をしてもらったら良かったと、反省しきりです。

音訳についてしっかりとした感想を持ってくれたのはさすがです。

最後にこういうチャンスを与えてくださった成松さん、そして最後まで、私の話に付き合ってくれた学生さんに心からの感謝をお伝えしました。

ほんとうに貴重な経験でした。