音ボラネット事務局 のすべての投稿

「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」のお知らせ

今年最初の自主企画として2016年1月31日(日)、東京都現代美術館(東京都江東区)「MOTコレクション」展にて、「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」を開催します。「みえる」「みえない」に関わらず、会話しながらMOTコレクションの作品を鑑賞します。どなたでも参加出来るワークショップです!参加希望の方はメールにてお申し込みください。
主催:視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ
※1月17日に東京都現代美術館で開催するギャラリークルーズとは別の企画です。

【日時】1月31日(土) 11時~13時
【展覧会】MOTコレクション

(東京都現代美術館HP)
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/mot-collection-2015.html

【集合場所】
10:30 東京メトロ半蔵門線、大江戸線「清澄白河駅」A3出口方面改札をでたところ
※半蔵門線の場合は渋谷方面の改札です。大江戸線は改札はひとつだけです。
【定員】18名 参加方法:事前申込制
【参加費】ワークショップ参加費 :一律 500円(別途観覧料がかかります)
展覧会観覧料:一般 500円 大学生400円 高校生・65歳以上250円中学生以下の方、障害者手帳をお持ちの方(付き添いの方2名)は無料
【お申し込み方法】以下の項目を記入の上、メールでお申し込み下さい。
申込先:kansho.ws@gmail.com
1、お名前(ふりがな)
2、メールアドレス
3、携帯電話番号(当日連絡先として)
4、視覚障害の有無
5、一般または学生の区分
6、今回のワークショップ情報をどちらでお知りになりましたか?
7、ワークショップに期待すること(楽しみにしていること)があればご記入ください。
【受付締め切り】1月20日(水)定員になり次第締切

 

【視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップとは】
障害の有無にかかわらず、多様な背景を持つ人が集まり、言葉を交わしながら一緒に美術鑑賞をするワークショップです。さまざまな視点を持ち寄ることで、一人では出会えない新しい美術の楽しみを発見します。誰もが気軽に美術館を訪れて、感じていることや印象、経験や考えを自由に語り合う、そんな美術鑑賞のスタイルを目指しています。

 

マルチメディアDAISY製作研修のご案内

平成27年度パソコンボランティア指導者養成事業
マルチメディアDAISY製作研修の開催のご案内です。

日程:平成28年1月16日(土)~1月17日(日)
会場:戸山サンライズ
内容:フリーソフトウェアを使ったマルチメディアDAISY製作研修。

使用するソフトウェアはAMIS、DAISY Farm、Tobi、DIMaker2013になります。

受講をご希望の方は、以下のページより、実施要綱、研修科目の概要、実施予定をご確認の上、研修申し込みフォームよりお申し込み下さい。  http://www.jsrpd.jp/ic/pcv/

パソコンを準備する関係で、締め切りは1月8日(金)17時までとさせて頂きます。

お問い合わせ先
公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 情報センター

パソボラ事務局

E-mail:pcv@list.jsrpd.jp

TEL:03-5273-0796

FAX:03-5273-0615

 

山根基世の朗読指導者養成講座のご案内

【山根基世の朗読指導者養成講座】

NHK出身のアナウンサー山根基世氏による、朗読指導者を目指す方に向けた講座の第二期生を募集しております。「言葉の力で未来を拓く」そんな子どもを育てたいという志のある方に向けた講座です。

■講座概要
講 師:山根基世氏
期 間:2016年4月~2017年3月(年12回)
会 場:日本出版クラブ会館(東京都新宿区袋町6)
定 員:各クラス30名(土曜日クラスか日曜日クラスをお選びください)
受講料:全12回講座分:55,000円(税込)+ テキスト代:3,800円(税抜)

■申込締切
2016年1月12日(火)必着

■申込方法・講座詳細
http://www.mojikatsuji.or.jp/top-kouza.html
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問合せください。

■お問合せ先
公益財団法人 文字・活字文化推進機構
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-12-3
TEL 03-3511-7305 FAX 03-5211-7285
URL http://www.mojikatsuji.or.jp/

『おもしろ哲学 未華の冒険』

本のご紹介

全国視覚障害教師の会の山口 通先生が、このたび『おもしろ哲学  未華の冒険』 (本の泉社)を出版されます。

来春2月発行予定です。

あらずじは次のとおりです。

*未華(みか)は高校三年生。

授業で不思議な冒険の旅に出る。その旅とは哲学入門の旅だ。

私と人間、人類史、自然史、宇宙史への旅。

未華とクラスの冒険の旅がはじまる。

★エピローグより

本書には哲学史、思想史はほとんどありません。

哲学史、思想史を学ぶための、その前段としての「おもしろ哲学」です。

本書の特徴は三つです。

一つは、わかりやすく、おもしろくに勢力を尽くしたこと。

二つ目は、哲学とは何かに対する回答の明確化。

三つめは、真理とは何かを具体的に考える素材の提示です。

「続 おもしろ哲学  美華の冒険」では、宗教および弁証法があります。
これは真理探究および教養としての宗教を学ぶとの視点から書きました。苦労の連続でしたが、新たな発見も多く、私自身が学ぶこととなりました。視覚障碍者および多くの皆さんに背中を優しく押されて書き終えることができました。

是非、多くの皆さまにお読みいただきたいと思います。

No.382 貴重な体験

貴重な経験

読書工房の成松さんは、出版UD研究会の主宰者でもあります。

この成松さんは、専修大学で司書課程の学生さんに「図書館サービス特論」という講座をお持ちです。
その授業で、私にゲスト講師として、話をしてほしいとありがたいお誘いがありました。
いつもは同年代の音訳ボランティアのみなさんの前で話すことがほとんどです。大学生のそれも授業でとなると、初めてのことです。我が身の学生時代を思い出したりしていましたが、何十年も前の話です。
現代の学生気質やいかに。
成松さんのアドバイスで①音訳とは何か
②音訳作業のプロセス
③全国でどのくらいの本が音訳されているのか
④ICTの普及によってどのような変化が見られるのか⑤今後の課題
についてまとめました。

いざ出陣。成松さんと小田急線向ヶ丘遊園からスクールバス?に乗って、専修大学生田キャンパスへ。
教室に入ると40名ほどの出席者です。

先ず、腹式呼吸と発声のさわりを体験してもらい、音訳についてのレクチャーです。

これも成松さんからのアドバイスでワークショップを入れました。

左右2組に分け、簡単な二種類の図形の読み原稿を作ってもらいました。
そしてお互いに、一方の説明を聞いて、イメージしたものを黒板に書いてもらいました。
さすが、みなさん、いい線いってます。
モデルとして私ならというのを読みあげたのですが、その時使った「時計回り」という言葉にとまどったようです。
今や長針と短針のある時計は見慣れていないのですね。
みなさんクールな感じですが、なかには、手をあげてくれたり、しっかりと目を合わせてくれる学生さんもいてほっとしました。

応えきれないたくさんの質問や感想が寄せられていました。

こういう若い人を前に音訳のことを話せるなんて、こんな機会は二度とないとばかりに、詰め込み過ぎました。

その場で私自身が何か音訳してみたり、学生さんにも読みの体験をしてもらったら良かったと、反省しきりです。

音訳についてしっかりとした感想を持ってくれたのはさすがです。

最後にこういうチャンスを与えてくださった成松さん、そして最後まで、私の話に付き合ってくれた学生さんに心からの感謝をお伝えしました。

ほんとうに貴重な経験でした。

朗読会のお知らせ(満員御礼です!)

すでに満員となり申し込みは終了しました

元NHKアナウンサーの山根基世さんの朗読指導者養成講座の第一期生による朗読会が行なわれます。

「やまねこ朗読発表会」
日時  2016年2月14日(日)   13:30~16:00(13時15分開場予定)
会場  日本出版クラブ「きくの間」新宿区袋町6
都営地下鉄大江戸線「牛込神楽坂駅」徒歩2分
申し込み  事務局へお申し込みください。
(会場使用料としてお一人様1,000円申し受けます)

プログラム等詳細は
http://www.mojikatsuji.or.jp/yamaneko_main.html

No.381 出版UD研究会

出版UD研究会

出版UD研究会第50回記念「出版のユニバーサルデザインフォーラム2015ーこれまでの10年・これからの10年」が、都内明治大学グローバルフロントで開かれました。

2005年に第1回目が開催されてから丁度10年の節目に当たります。

私たちは、その翌年2006年に「音訳ボランティア全国大会」を、そして2007年に「全国音訳ボランティアネットワーク設立総会」を開催しています。
私のなかでは何となく、出版UD研究会の背中を追いかけてきたような気がしています。

当日は、岐阜特別支援学校の神山忠さん、ボイジャーの萩野正昭さん、作家の三田誠広さんの講演で始まりました。
そして第2部では、上記の3人の方を加え、9人のみなさんによるパネルディスカッション。
進行は、松井進さんです。
「聞く読書はどこまで普及しているのか」
「デジタル書籍のアクセシビリティはどこまで実現しているのか」
「出版社や図書館は読書の多様なニーズにどこまで応えていくことが可能なのか」
以上の三点がテーマでした。
日頃からお馴染みの日本点字図書館の澤村さん、筑波大学附属視覚特別支援学校の宇野先生もパネラーとして参加。

多少難しいお話もありましたが、とても興味深い面白い会でした。
いつになく熱心な音訳ボランティアや事務局からの参加もありました。

この研究会の特長となっている実に多方面にわたる多才なみなさんの参加が、毎回会を盛り上げているように感じます。

私たちの「音訳ボランティア全国大会」にお招きした三田先生とは、9年ぶりにお目にかかりました。
ご挨拶がてら、こちらも2017年に設立10周年を迎えることをお話しました。
その節は、ぜひもう一度お越しいただきたいとお願いしました。
私たちのことを覚えていてくださり、日程さえあえば伺いますと、嬉しいお言葉もいただきました。

またディスレクシア当事者である、神山先生のお話は何度伺っても、いろんなことを考えさせられます。また感動もし、共感も覚えます。
読み書き、計算等に困難を抱えていらっしゃいます。刺激に対して反応する脳の場所が違うだけ。
第一言語はと聞かれれば、普通は日本語と答えるでしょうが、私はイメージですと答えると。
神山先生のお話をいつか、会員のみなさんにも聞いてほしいと思います。

ところで私にとっては懐かしい同窓会のような趣もありました。
以前、筑波大学附属視覚特別支援学校の学生さんで、現在は福岡にもどられて頑張っている吉住さんとの再会は嬉しいことでした。

私はこの出版UD研究会で、たくさんのことを教わりました。そしてたくさんの出会いを重ね、今に繋がっています。このことにいくら感謝しても感謝しきれないものがあります。

主催者の読書工房の成松さん、事務局のみなさま、ほんとうにお疲れさまでした。ありがとうございました。次の10年に向けてまたぜひよろしくお願い申し上げます。

N0.380 月刊「世界」全文音訳プロジェクト

年に1回の月刊「世界」DAISY版製作担当者会が都内新宿区でありました。
あら!もう1年たったの?という感じです。
毎回欠かさず参加の仙台の外尾さんはじめ、土浦や千葉、横浜、そして都内から音訳担当の代表のみなさん。
そして、DAISY編集は、那須塩原、長野、名古屋、都内のみなさんが担当。今回は名古屋の齋藤さんと都内の高田さんが参加してくれました。

事務局は、東京ヘレン・ケラー協会点字図書館の堀江さん。
音ボラネット事務局からは、鶴岡、藤田。総勢21名。
ネットでつながっているとはいえ、こうして年1回でもみなさんと顔をあわせて、意見や悩み等、話し合うことは大切だと改めて思いました。
音訳と編集にこれだけ多くの音ボラネットの会員のみなさんが、関わり、毎回遅れもなく出し続けているということはすごいことです。
もちろん、事務局の堀江さんがいなければサピエにも上げられないわけですから、東京ヘレン・ケラー協会点字図書館の存在は大きいわけです。

来年度の各月の音訳担当を決めました。
また堀江さんからは、利用状況等、報告がありました。
硬派な雑誌ですが、根強いファンが多いのです。
個人的にはかなりクオリティの高い雑誌だと思います。じっくり読んだら、さぞや勉強になるだろうと思うのですが、忙しさにかまけてなかなか手がでません。

さてみなさん、マイクやインターフェース、パソコン等のことは、わかっているようでわからない。
なにがいいのか、相性もあるし、ということで単純ではないデジタル録音の悩みはつきません。

それでも、利用者のみなさんに大切な情報を一日も早く届けたいと頑張っています。みなさんの笑顔が頼もしい。
もっと多くの音訳ボランティアが協力体勢を組めるといいですね。
今後、やはり確実に、「連携」が強力なキーワードになります。

No.379 嬉しいできごと

NPO法人ロバの会(代表山田新作さん)が、社会貢献支援財団(会長安倍昭恵さん)から表彰されました。
会のみなさんから、山田さんを表彰してくれるところはないでしょうかと、以前から相談されていました。音ボラネットの設立10周年の記念の総会では、どうかとひそかに考えたりもしていましたが、あまりありがたみもありません。

そこへこういう賞があるという情報を得た会の方が、日本ライトハウス情報文化センター館長の竹下さんに推薦文をお願いしたとのことでした。

山田さんの古くからの知り合いで、山田さんの活動をよく知っている方だからこその文章を書いてくださいました。
私も拝見して、感激しました。

当初、山田さん個人に対する表彰だったものを、長年頑張ってくれた会のみんなと一緒にという山田さんのたっての希望で、団体としての受賞となりました。

さて、ロバの会は1975年に結成。利用地域を限定する図書館での活動から独立。
以来、「郵便局ふるさと小包・全国版」、「高島屋通信販売カタログ」等。
更には視覚障害者の自立のための医学書や参考書などを音訳。
全国に先駆けて録音図書のデジタル化に取り組み、カセットテープからCDに移行。
徹して利用者目線の活動を続けてきました。

いつか、山田さんと一緒に訪問した地方の盲学校でのことです。
視覚障害の男の先生が、「今日は山田さんがきてるんやて?」「山田さん、生徒がみんな国家試験に合格したんや、嬉しいなあ」と握手。
そのあとずーっと山田さんの手を握ったまま、校内を案内してくれました。
未だにあの時の涙のでるような情景が、忘れられません。
さぞや、音訳者冥利に尽きることだと羨ましく思いました。

ところで今回の受賞式は帝国ホテル東京で行われました。
山田さん初め、会の代表のみなさんの他、受賞者が指名する人にも招待状が届きます。
ありがたいことに私も出席させていただきました。

ロバの会は、言うまでもなく、受賞されたみなさんそれぞれ、有意義な活動をされていて、刺激を受けましたし、日本人ってすごいなあと感動しました。

私にとってもことのほか、嬉しいできごとでした。

山田さん、みなさん、ほんとうにおめでとうございました。