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No.563 日点訪問とチャリティーコンサート

実に久しぶりに日本点字図書館を訪ねました。

立花明彦先生が、館長に就任されて初めてです。

立花先生とは、静岡の大学にいらした頃から面識はあります。今でも「館長」とお呼びするより「先生」の方が、私にはしっくりきます。

ここ数年、都内はもちろん出張先でも
あらまた!という感じで、お会いしていましたが、なかなかゆっくりお話しする機会はありません。

この度は、ご相談というかお考えをお聞きしたく、情報交換も兼ねて、思い切ってお邪魔したという次第です。あっという間に時間が過ぎました。

会報を寄贈していますが、いつもご丁寧な感想とお礼のメールが届きます。お忙しい方なのにと恐縮します。

さて帰り際、日点主催のチャリティーコンサートのチラシをお預かりしました。

ヴァイオリニストの澤和樹さんと全盲のピアニスト梯剛之さんとデュオコンサートのチラシです。

コンサートと言えば、故高橋實さんの視覚障害者支援総合センターの「競い合い助け合うコンサート 羽ばたけ視覚障害音楽家たち」を懐かしく思い出します。

実行委員として、たくさんのみなさまに応援していただきました。

久しぶりに、秋も深まる上野の森でヴァイオリンとピアノの音色に癒されましょうか。
みなさまもいかがですか。
東京文化会館でお会いできましたら、嬉しいです。

以下、ご参照ください。

  

 

No.562 図書館や行政との付き合い方

みなさんのところでは、図書館や行政の担当者と友好関係が結ばれていますか。

ネットワーク立ち上げの前後は、ボランティアに何ができる?とか、ボランティアのくせに!という声がなきにしもあらずでした。

あれから20年近く、ボランティアの地位は向上し、堂々と意見や要望が言えるようになったでしょうか。

この頃「広報を無償で音訳してきたが、有償にしてもらいたいと行政と交渉したい、何かアドバイスはありませんか」とか。

また、「サピエに上がっているものを教材に研修会を開いてもらいたい、と図書館の職員に頼みたい。どうしたらいいでしょう」というような問合せが続きました。

そんな折に、埼玉県三芳町役場の三室さんと、ボラセンでお会いしました。

三室さんは、もう何年も前に「音訳について教えてほしい」とボラセンを訪ねてくださった方です。

えーっ⁈何で行政の人がボランティアに、というのが、初めの印象でした。

お会いして話してみると、こちらとは違う行政目線、またあちらとは違うボランティア目線に、お互い違和感を感じることなく、楽しく有意義な情報や意見の交換ができたこと、懐かしく思い出します。

今回、その時のことも話題に上がりながら、ボランティアと行政の付き合い方について、アドバイスいただきました。

初回のボラセンの出会いは、三室さんたちにとっては、ボランティアといえど、全国組織の皆さん方に対してのリスペクト。

そしてこちらとしては行政のみなさんへのリスペクト。

今もって、三室さんに会報をお送りすると必ず、感想や励ましのメールが届きます。

たまに三芳町で何か関連するイベントがあったりすると、出向いたりもして、交流が続いています。非常にありがたいことであり、珍しい例ではないでしょうか。

これはやはり、“人”ですね。

今は何かあればすぐに、パワハラだ、なんだというご時世です。

諦めず先ずは、信頼関係を築く努力をすること。

お互いに、それぞれの立場を尊重し、敬意をはらう、大事なことではないでしょうか。

すべては、利用者に繋がることです。

お互い、さまざまなことに、挫けず頑張りましょう

公益財団法人 伊藤忠記念財団から「研修会動画視聴のお知らせ」です。

伊藤忠記念財団から「読書バリアフリー」関連の研修会動画視聴のお知らせが届きました。
申込不要でご視聴できます。
多くのみなさまに是非ご覧いただきたいと思います。

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先日実施いたしました下記研修につきまして、
当財団のホームページに動画を掲載いたしましたので、
ご案内申し上げます。

https://www.itc-zaidan.or.jp/summary/ebook/seminar/index.html

1.特別研修「読書のバリアフリーをすすめるために」(2024.8.1~9.30実施)
掲載期間:2024年10月9日~2026年3月30日

※ただし、藤澤和子先生のご講義のみ【2024年12月25日まで】の掲載となっておりますので、ご注意ください。

2.読書バリアフリーフォーラム北海道(2024.7.14実施)
掲載期間:2024年10月9日~2024年12月25日

上記の動画は、期間内であればいつでもご視聴いただけます。

音訳ボランティアの皆様にもご案内いただければ幸いです。

急に気温が下がり、体調を崩される方も増えているようです。

どうぞ皆様、お身体に気をつけてお過ごしください。

公益財団法人 伊藤忠記念財団

2025年ユニバーサルカレンダー

視覚障害者総合支援センター杉並から
2025年版のユニバーサルカレンダー発売のお知らせです。

来年はフルーツのイラストたっぷりのカレンダーです。
ご協力よろしくお願いいたします。

 

QRコードからも購入に進めます(Yahoo!shopping)

お知らせ | 社会福祉法人 視覚障害者支援総合センター (siencenter.or.jp)

No.561 戸山図書館での井上先生のお話し

9月も半ば、一向に暑さにかげりも見えない14日。
会報やホーム・ページでご案内の井上賞子先生の講演がありました。

島根県は松江市立の小学校の先生です。お住まいは、「い・ろ・は・す」の採水地の一つである大山の中腹だそうです。

矢部館長の熱意にほだされ、はるばる上京なさいました。

“読まない人”を“読みたい人”に〜支援学級での取り組みと成果〜という演題です。

先生のお話しは、以前にも伺ったことがありましたが、話しだしたら止まらないというパワフルな方です。

音訳ボランティアがたくさん参加しているということで冒頭、40代で失明したお父さまは、読書が生きる糧だったというお話しを披露。聴衆の心をつかみます。

さて、読むことに困難を持つ子にとっての読書の大切さをいうは優しいが、その環境を整えることは、難しい。

学校図書館は、「紙の本しかない」のがあたりまえ、学校図書館は、どの子にとっても、有効な読書環境になっているのか、との問いかけが刺さりました。

「読んでもらえばわかるから、読み聞かせが大好き」と言っていた子どもたちも、誰かがいないとできないという読書に対して、辛さを感じてくる。

ある学校図書館では、日常の読書にリーディングトラッカーを活用したり、「わいわい文庫」を活用したりとさまざま工夫を。

しかし、文字を追っていくことの負担感を覚える子もいる。オーディオブックだと、しんどくないという子。子どもたちの困難さも、さまざま。それぞれに合った読書環境の設定が大切。

豊富な実例を次から次へと紹介。そしてその成果もまた、豊富。

あっという間に、時間が過ぎました。

私たちのグループでは、マルチメディアDAISYやテキスト訳とは縁がなく、みんなあまり関心がないかも知れません。とは、あるグループの代表の方に直接、参加のお願いをした時の応えです。

皆さま、私たちの音訳が、視覚障害者への情報提供に特化されていたような時代から、今や、その対象が視覚障害者等の等が示すように拡大していることは、ご存知のことと思います。

読書に困難を抱える子どもたち!もです。

最後に井上先生とお話ししました。

2年間で100冊近い児童書を音訳、国立国会図書館に音源を提供した、「子どもの本棚」の活動を紹介しました。

「ありがたいです。“音“があるのは助かります」と。

これからも良質の児童書の音訳を進めていきたいと思いを新たにしました。

ご自分の参加はもちろんのこと、情報を拡散してくださった皆さま、ありがとうございました。

次回は、もっともっと多くの方々の参加に期待します。

No.560 日本翻訳連盟 翻訳祭での講演

6月初めのことでした。

一般社団法人 日本翻訳連盟(JTF)翻訳祭実行委員会プログラム委員の松浦さんから、メールが届きました。

10月〜11月の翻訳祭に「ことばを伝えるー情報、技術、文化、そして心を伝える」をテーマにオフラインとオンラインで開催されるとのこと。

点訳や音訳について話してくれる人を紹介してほしいという内容でした。

音訳について話せる人をたくさん知っています。紹介もやぶさかではありません。でも私は、全国の音訳者・ボランティアのネットワークの代表です。

私もその講演者の候補の1人に、加えていただきたいとお応えしました。図々しい気がしないでもありませんでした。

が、音訳ボランティア当事者として、音訳はもちろんのこと、それを必要とする視覚障害者等の読書や学習環境について、視覚障害者とは、全盲の人のこと、朗読は知っているが、音訳については、その言葉さえ知らないという多くの皆さんにお伝えしたいという思いが、勝っていました。

結果はすんなり、お願いしたいとお返事がきました。無名の私では、主催者として不安がおありかもしれません。私も口頭でお話しを伺いたいと伝え、ボラセンでお会いすることに。

松浦さんがお仕事のかたわら、音訳を始めたという一文が、ある時のメールに添えられていて、興味を惹かれたこともあります。

プログラム委員長の高橋さんと2人でいらっしゃいました。

私の話しが面白いと、正式に依頼がありました。

私は、今年の会場である金沢で、参加者を前に、話しをするのかと思っていましたら、オンデマンド登壇ということで、事前収録だそうです。あまり経験のないことで、戸惑っていましたら、収録当日、事務局のある京橋のビルの一室に松浦さんの他に、実行委員長とプログラム委員のみなさんが集まってくださることに。

おかけさまで、聴衆もなく1人でカメラ相手に話すより、よほど心強かったです。ありがとうございました。

藤田の思いが、びんびん伝わってきたと言っていただきました。お一人の方からは、翻訳と音訳は似ていると言われました。

言葉を伝えるという共通点があると思いました。

たくさんの皆さまに、私の思い、音訳そのものについて、また音訳ボランティアのことそして、視覚障害者等のことをお話しできる機会をいただきました。

心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

チャリティーコンサート情報(in仙台)(名もない花たちの会)

この度、9月23日(月・祝)に能登半島支援チャリティー・コンサートを行います。

開演:14時30分
会場:仙台市福祉プラザ プラザホール
入場無料(募金箱設置)

地元で活躍しているハワイアンバンド・フラダンサー等が出演します。

収益金は石川県輪島市へ寄付します。
詳細は添付したプログラムをご覧ください。

仙台や仙台近郊のお知り合いに広報頂けると幸せに存じます。

チラシはこちら ⬇

20240923_コンサートプログラム

名もない花たちの会
山下 剛

No.559 座談会

今年の9月に伊藤忠記念財団が50周年の節目を迎えるにあたり、記念誌を制作することになりました。

その中で「わいわい文庫」についての座談会を企画。ご案内をいただきました。

港区内の伊藤忠ビル22階のレセプションホールが会場です。ここは、子ども文庫助成事業贈呈式の懇親会の会場でもあります。国立競技場や神宮球場が見下ろせます。

さて、読者工房の成松さんが司会進行。

都立鹿本学園の生井先生、大阪富田林市立大伴小の樋口先生、鳥取大学附属特別支援学校の入川先生、墨田区立ひきふね図書館の宮下さん、財団からは池辺事務局長、中村さん、山根さんそして私。

発足当初の懐かしいお話しから始まり、紙の本で読むことに困難さのある子どもたちと読書、「わいわい文庫」による子どもたちの読者の変化、読書支援を担う人材の育成についてなどなど、話しました。

参加のみなさんは、「わいわい文庫活用術」に実践例を発表されている方々。

私たちが音源を提供しているこの「わいわい文庫」の利用者である子どもたちの声を直接、聞くことはできません。

しかし、「活用術」を通して子どもたちの様子がわかります。

今回この座談会に参加させていただき、先生方から直接お話しを伺えて、大変貴重でした。

改めて「わいわい文庫」の音訳に携われることに感謝です。

子どもたちの笑顔のためにたくさんのみなさんと繋がっていけますように。