音ボラネット事務局 のすべての投稿

No.341 全国図書館大会東京大会

大会テーマ:図書館文化を明日の力に
日付:2014年10月31日(金)~11月1日(土)
会場:明治大学駿河台キャンパス

大雨、洪水、酷暑と、いったい今年の夏は、どうなっているのかと思われる日が続きました。
甚大な被害の出ているところもあります。みなさま、お変わりありませんか。東京は、数日雨模様で、ずいぶんとしのぎやすくなりました。一息ついているところです。

さて先日、御茶ノ水の明治大学駿河台キャンパス、リバティタワーで、全国図書館大会東京大会の公募型分科会に参加するグループのための会場の下見と説明会がありました。
会場(教室)では基本、備え付けのPC等を借用します。
操作デスクがあって、ダミーカードが貸与されIDパスワードでと、大昔、学生だった私にとっては、隔世の感ありです。やはり、会場の下見は、大事です。

そしてそのことを受けて、今度は、テキスト化プロジェクトのメンバーと、協力いただく、千葉県立西部図書館の松井さん、(株)東芝 研究開発センターの黒田さんとで、打ち合せ会を開きました。

一介のボランティア団体である私たちは、今までの肉声による録音図書作りという枠を、大きく飛び越えて、テキスト化に取り組んできました。
たぶんここ2~3年の間で、音訳の世界が大きく変わろうとしているのではないかと思います。合成音声の目覚ましい進化に呼応して、いち早い情報の提供を望む人たちの依頼が、増えています。

私たちは、目の前の困っている人のために、ネットワークという強みとフットワークの軽さで、全国からの依頼に対応してきました。正に試行錯誤しながらです。でもいつまでもボランティアで続けていけるのかという思いもあります。

そんな中、確実に求められている「テキスト化」とは、こんなものです。こんなふうな手順で進めています。というようなことを「視覚障碍者への新しい支援  本のテキスト化とテキストDAISY図書」と題して、発表します。

松井さんからは、図書館でのテキストデータサービスへの取り組みについて。そして東芝の黒田さんたちからは、最先端の情報が得られることは、間違いなし。ひょっとしたら、フロアからも、ほやほやの最新情報が飛び出すかもしれません。

全国の図書館のみなさま、音訳ボランティアのみなさま、市民のみなさま、ぜひ私たちの分科会に足をお運びください。
共に連携、協力を考えていきたいと思います。

会場でお目にかかれますこと、楽しみにしております。

尚、申し込みは大会申し込み専用ホームページアドレス  https://conv.toptour.co.jp/shop/evt/jla-100th/
申込締切 9月30日です。

No.340 神奈川ライトセンターに姉崎さんを訪問

横浜で乗り換えて、二俣川で下車。神奈川ライトセンターへの15分ほどの坂道をいつもは、何の苦もなく歩くのですが、今回初めてタクシーを使いました。運転手さんも、今日みたいな日に、歩いている人なんていませんよ。おかげで朝から大忙しです。とのこと。当方、連日の暑さに少々疲弊気味。

さて、姉崎さんといえば、前回の総会で議長をお願いし、交通整理よろしく、限られた時間内にきれいにおさめてくれた方です。

そして最近では、NHKラジオ深夜便に出演。
一般の人にも視覚障碍者の読書環境や、音訳のことなどよく伝わったのではと思います。朝の4時からの放送にも関わらず、これを聞いていた姉崎さんを直接知らない何人かが、素晴らしい方ですねと言っていました。

この姉崎さんがついに、北海道に、戻られる日が近づいてきました。音ボラの今後のことなど、意見交換させていただきました。

すでに、北海道の音訳ボランティアのみなさんからは、「いつお帰りですか?お待ちしています」とラブコールがきているとか。人柄と撤して利用者目線に立ち、音訳ボランティアを導いてこられた姉崎さんだからこそと思います。私にとっては、ずいぶん遠くなってしまい残念です。

でも、ライトセンターとは、切っても切れないご縁で、遠距離恋愛みたいなものだそうで、上京なさることもあるようです。私たちの総会への参加もお願いしておきました。多分、大丈夫でしょう。

これまで、温かく見守り、激励してくださいましたこと、本当にありがとうございました。
またこれからもよろしくお願い申し上げます。

No.339 著作権法改正に向けて大きく前進

文化庁で意見交換会がありました。1年ぶりに著作権課の森課長のお出ましでした。

こちらは、宇野先生を先頭に、大橋さん、井上さん、佐藤さんそして私と、今まで共に動いてきたいつものメンバーです。  マラケシュ条約の批准に向けて、私たちが訴えてきたことが、正式な小委員会で検討がなされることになりました。
著作権法第37条3項の改正に向け大きく前進しました。

この小委員会とは、有職者で構成されており、当事者はいないということでした。失礼ながら現場を知らない有職者だけで進められることのないように、ヒアリング等の場を設けてほしいと思います。

この小委員会での結論は、本年度中に出される予定で、最速で次の通常国会への提出も可能という話をうかがいました。
私たちの主張が、どこまで通るのか、注視していきたいと思います。

社会福祉協議会で活動している音訳ボランティアや、地域で自主的に活動している音訳ボランティアが、伸び伸びと自由に活動できる日の一日も早からんことを切に祈ります。

先立って、一つ確認できた嬉しいことです。
大学の障害学生支援室についてです。
『視覚障害や学習障害の学生のために、教科書などの教材を拡大文字や音声、電子データに変換するという支援を行っている支援室については、著作権法施行令第2条第1項第1号の「大学等の図書館・・・に類する施設」に該当すると考えられる』という回答を得ました。

法改正となるとなかなか、時間のかかるものですが、諦めずに、みなさんと頑張っていきたいと思います。

No.338 全日盲研参加に続けて

地方に出向くときは、当然ながら時間を少しでも有効にと考えます。物見遊山に行くわけではないので、観光ポイントを巡るということも、あまりできません。
しかし地元のみなさんのご好意で、短時間ながら、押さえる所は押さえるというようなことができるのは、本当にありがたいです。

さてこの度も到着後、昼食は移動のバスのなかで、おにぎりを食べ、龍馬生誕地と記念館、司馬遼太郎の「人斬り以蔵」に詳しい岡田以蔵のお墓参りもしました。
「高知朗読奉仕者友の会」の松田会長が事前に、観光ガイドボランティアの方にお願いをしてくれていました。おかげで、バスと路面電車を乗り継いで、短時間ながら、効率よく回ることができました。

夜は、ご飯を食べながら、高知点字図書館の坂本館長はじめ、担当の職員の方々と懇談。坂本さんは、前回の当方の総会に、松田さんの熱心な誘いを断りきれず?参加。
「テキスト化」の情報を仕入れ、今や地元で、館主導の「テキスト化」を順調に進めている方です。
情報交換ができてありがたかったです。

さて、県立文学館を見学できました。
高知は、この人も、この人もという感じで、綺羅星のごとく文学者を輩出しているところです。驚きです。
ところで、文学館のお隣は、県立図書館です。
障害者サービスの野村さんとも情報交換ができました。
ここ高知では、県と市が一体となって、新図書館等複合施設(県立図書館、市民図書館、新点字図書館、こども科学図書館)が、合築されます。

県と市が一緒ということへの戸惑い、現場とトップとの温度差、さまざま課題はあるようですが、誰のための何のための新施設かといえば、利用者のため!ですから、ここさえ外さなければ、うまくいくはずです。部外者ながら、3年後が楽しみです。

続けて、最終日には、「友の会」の活動の日浅い20名近いみなさんと、交流しました。
昨年30周年を迎えた会です。

熱心な松田会長も新図書館のオープンに向け、何かと大変なようです。音訳ボランティアの高齢化、音訳技術のレベルアップ、どこも同じような悩みを抱えながら頑張っています。松田さんと、じっくり話ができてよかったです。
今後も引き続き、情報交換していけたらと思います。いろいろお世話になりました。

みなさま、ありがとうございました。

No.337 全日盲研

第89回全日本盲学校研究大会高知大会に参加しました。
高知市内で、全国からの300数十名の先生方が集まって、「視覚障害教育における専門性の維持・継承と未来への取り組み」~今求められる視覚障害教育の専門性を考える~をテーマに2日間にわたり開催されました。

開会式後の講演は、今注目の理化学研究所 発生・再生科学総合研究センターの高橋政代さんの「網膜再生医療とロービジョンケア」でした。
とても興味ある再生医療の最先端の話を、わかりやすく、聞かせていただきました。
あのiPS細胞が、再生医療を実現するために、重要な役割を果たすと期待されています。
細胞培養を行っている患者の網膜再生のための移植手術は、順調に推移しているそうで、特にロービジョンのみなさんの期待は、とりわけ大きいことでしょう。

さて、講演に続くのは、お昼を挟んでの分科会です。
各校の先生方の、日頃の取り組みの発表です。

私は、昨年の大会には参加できなかったので、断言はできませんが、今年、先生方の発表や質問のなかに、「視覚認知障害」という言葉が複数出ていました。
初めてではないでしょうか。いわゆるディスレクシア等の学習障害のことかと思います。

盲学校小学部における児童の減少傾向の中、単一の視覚障害だけではなく、重複障害や視覚認知障害が少しずつ増えているのかなという印象をうけました。
自ずと対応が変わってきます。現場の先生方の悩みや戸惑いがわかるような気がします。
学校間の連携はもちろん、僭越ながら私たちのような外部との連携も、重要になってくるのではないでしょうか。

また、さまざまな気付きや出会いがありました。
全国校長会の現会長、三谷校長先生や前会長の澤田校長先生には、特にお世話になりました。
ありがとうございました。

第44回「朗読録音奉仕者感謝の集い」表彰者が発表されました。

第44回「朗読録音奉仕者感謝の集い」(鉄道弘済会・日本盲人福祉委員会主催 厚生労働省・文部科学省・朝日新聞厚生文化事業団など後援)表彰者が発表されました。
おめでとうございます。

厚生労働大臣賞
坂 文子さん(奈良市)
文部科学大臣賞
久保洋子さん(兵庫県芦屋市)
全国表彰
品川秀子さん(札幌市)
鎌田恭子さん(盛岡市)
角龍成子さん(長野市)
桑原絹代さん(群馬県伊勢崎市)
高梨智子さん(大阪府箕面市)
八木むつ枝さん(北九州市)
山本静子さん(福岡市)

No.336 合理的配慮

先日、「なごや会」の東部支部の研修会が、都内高田馬場で開かれました。
NPO法人タートルの工藤さんから「合理的配慮」について、お話をうかがいました。
この「タートル」は、「中途視覚障害者の復職を考える(通称タートルの会)」として、1995年にスタート。視覚障害者の就労支援に特化した活動を行ってきました。
見えなくても働けるということを、広く社会に知ってもらうことを目的として活動しています。

さてこの頃、障害者権利条約関係で、「合理的配慮」という言葉を、よく耳にするようになりました。
個人の権利を保証し、必要な変更や調整が行われること。逆からいうと、これらが行われないのは、差別されているということになります。
今や、多くの視覚障害者が社会に出て働いています。それぞれの職場で、適切な「合理的配慮」がなされているのでしょうか。

周りの人々の障害への正しい理解により、適切なアドバイスやサポートが得られているのでしょうか。
障害者に優しい世の中は、全ての人に優しい世の中です。

視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップのお知らせ

ヨコハマトリエンナーレ2014をもっと楽しむ美術鑑賞ツアーを開催します!参加者は4~5名1組となり、視覚障害者のナビゲートのもと、作品の情報や印象、目に見えること、見えないことを自由に会話しながら鑑賞します。障害のあるなしに関わらず、様々な視点を持ち寄ることで一人では出会えない現代美術の新たな楽しさを発見しに出かけませんか?毎回4〜5作品を鑑賞します。「みえる」「みえない」に関わらず、どなたでも参加出来るツアーです!参加希望の方はメールにてお申し込みください。

【ヨコハマトリエンナーレ2014とは】

横浜美術館と新港ピア(新港ふ頭展示施設)を主会場に2014年8月から11月まで開催される3年に1回の現代アートの国際展です。アーティスティック・ディレクターに美術家の森村泰昌氏を迎え、「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」のタイトルのもと、国や時代を超えた国内外の作家による美術作品を紹介します。

さまざまな文化を受け入れてきた開港の地、横浜で開催する本展は、私たちが「忘却」してきたものに目を向ける新たな機会となるでしょう。(プレスリリースより抜粋)

【日時】8月23日(土)、9月28日(日)、10月12日(日)
各日11:00〜13:00
《各回4〜5点の作品を鑑賞。鑑賞作品は日によって変わります。》

【場所】  横浜美術館、新港ピア
【対象】  中学生以上(視覚障害の有無に関わらず参加可)
【定員】  各回15名(応募者多数の場合は抽選)
【ツアー参加費】500円(別途入場料有り、
障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は入場料無料。)

展覧会入場料(単体券):一般1800円・大学生1200円・高校生800円
他にも連携セット券や前売り券あり。

詳細はこちら→http://www.yokohamatriennale.jp/2014/outline/ticket.html
【申込み方法】
氏名(ふりがな)、参加希望日(第2希望まで記入)、電話番号、参加動機、視覚障害の有無を明記の上、件名を「ヨコトリ2014鑑賞ツアー」とし、Eメールにてkansho.ws@gmail.comまで。〆切は各開催日の1週間前とします。

【参考リンク】
ヨコハマトリエンナーレ2014公式HP
http://www.yokohamatriennale.jp/2014/

主催:視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ

プロフィール:障害の有無に関わらず、多様な背景を持つ人が集まり、ことばを交わしながら一緒に美術を鑑賞する場を企画・運営するグループ。様々な見方を持つ人同士が一緒になって新たな鑑賞の楽しみ方をつくることを目的とします。全国の美術館で鑑賞ワークショップを定期開催しています。

●本ツアーは「2014年中央ろうきん助成プログラム」の助成により開催するものです。

番組のお知らせ

視覚障害教師の会の新井先生(埼玉・長瀞中学校)とリルちゃんからのお知らせです。
7月29日 朝7時半~8時 NHK 1チャンネル「おはよう 日本」の中で、中学校の学級担任として奮戦している様子が放送される予定です。見て聞いていただければありがたいです。

直前の連絡、また、その時間帯は関東甲信越のみの放送になります。ご容赦ください。

No.335 おわび

暑中お見舞い申し上げます。
毎日本当に、暑い日が続きます。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

7月の18日に、会報 「音ボラネット通信」第22号を、発送しました。
暑中見舞いを兼ねて「着きましたよ」と連絡を下さる方がちらほら。
読んで下さるみなさまは、そんなにこだわらないようなことにも、ああでもない、こうでもないと、印刷日の前日まで、直しを入れている状況です。最新の情報を提供するために、そして読み易さにもこだわる結果です。

今号も無事、出し終えたとほっとしていた昨日、活動拠点としてお借りしているボラセンから連絡がありました。茶封筒が何十部か、置き忘れているようですと。
ドキッとしましたが、次号の発送のために、封筒に差出人の印をおしたものを、そのままにしてきたに違いないので、明日午前中に、引き取りに行く旨、お伝えしました。

早速、今日確認。宛名シールの貼ってあるもの、手書きのもので、会報在中の封をした40部近いものが、きれいに残っていました。日頃から、応援してくださっている会員以外の方用のものです。

お世話になっているみなさまです。本来なら、お詫びの一文を入れて出し直すのが当然です。
しかし、一通ずつ封をあけ、新しい封筒を用意し、宛名を手書きしていたのでは、ますます遅くなってしまいます。

本日、取り扱いのコンビニに持ち込んで、メール便の速達で、発送しました。どうしてこのようなミスが生じたのか。すべて代表である私の責任です。

「早くなければ情報ではない」はずです。

だからボランティアはと、言われないように、今後しっかりと心してまいります。
どうぞ、これにこりずに今後とも、よろしくお願い申し上げます。