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No.553 青木陽子さんモデルの音楽劇

楊雪元さんからの年賀状にはいつも、年間の演奏予定が書かれています。

遠い会場だと、なかなか足を延ばせませんが、近間だと興味がそそられますし、応援したいと思います。

今年は、埼玉県富士見市で音楽劇があり、演奏者として参加しますとありました。

当事務局の猪俣さん、大田さんと「富士見市民文化会館キラリ」へ行ってきました。

中国の視覚障害者に、日本語を教えている全盲の青木陽子さんをモデルにした「赤いハートと蒼い月」の観劇のためです。

楊さんは、その青木さんの生徒です。

日本語を教えて30年になる節目の年の20年ぶりの再演でした。

内容は、日本語学校設立のための資金獲得のために、日本語を教えている生徒たちと合唱コンクールの優勝を目指すというものです。

中国笛の楊さんと二胡奏者の二人の演奏が幕間に入ります。

更に楊さんが、思いがけず合唱に登場。独唱が聞けました。

音楽劇ですから、出演者もみなさん歌える方たちです。中には元乃木坂46のメンバーや、元宝塚歌劇団のトップスターもいます。その中で、楊さんのテノールは、圧巻でした。

さてその青木陽子さんですが、視覚障害当事者でありながら、中国に渡り、中国の視覚障害者の自立のために、尽力なさった方です。現在は、日本国内から遠隔で授業を行なっています。

ご自身の悔しい辛い経験などを通して、「障害者への偏見、心のバリアがある社会を変え、障害者にハンディを乗り越える力をつけないと」との思いを持ち続けた方だと思います。

終了後、アフタートークで登壇なさった青木さんは、小柄な方でした。
「生きることを、夢を、諦めないで」との思いが伝わります。

当然といえば当然、国内はもとより中国からも様々な賞が授与されています。

予想を超えた素晴らしい舞台でした。

近年の日中関係は、厳しいものがありますが、こういった草の根の交流が続くことを祈ります。

事業報告等の資料を発送しました

音ボラネットでは「総会」は2年に一度の開催となっています。

本年度は「開催しない年」ですので、今日23日(水)に定型郵便で2023年度事業報告、収支決算、2024年度事業計画(案)収支予算(案)を発送しました。
金曜日から週明けごろには、会員のみなさまのお手元に届くと思われます。
よろしくご査収ください。

髙橋實氏 お別れの会の詳細です。

音ボラネットとは「羽ばたけ視覚障害音楽家たち」などで、長くかかわりのある“社会福祉法人 視覚障害者支援総合センター”の創立者 髙橋實氏が去る3月22日急逝されました。

7月7日(日)「創設者 高橋實 お別れの会」について正式なお知らせがとどきましたのでお知らせいたします。

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「創立者髙橋實 お別れの会」のご案内

1 日時 令和6年7月7日(日)午後1時~2時30分

2 会場 ホテルグランドヒル市ヶ谷 東館3階「瑠璃・西」

住所:東京都新宿区市谷本村町4-1 電話:03-3268-0111

交通:JR中央・総武線、地下鉄「市ヶ谷駅」より徒歩3分

3 主なプログラム (1)ご縁の深かった方からの思い出話

(6、7名の方々を予定)60分

(2)和波たかよし氏のヴァイオリン演奏他30分

4 問い合わせ先 視覚障害者支援総合センター

住所:〒167-0034 東京都杉並区桃井4-4-3 スカイコート西荻窪2

電話:03-5310-5051(土・日・祝を除く午前9時~午後5時30分)

Eメール:mail@siencenter.or.jp

5 会費 無料(どなたでもご参集いただけます)

6 勝手ながらご香典・ご供花は謹んでご辞退申し上げます。

当日は、平服にてお越しくださいますようお願い申し上げます。

No.552 バードウォッチング

戸山公園でのバードウォッチングに参加しました。

新宿区立戸山図書館主催のイベントです。
募集開始から2、3時間で、満員御礼の嬉しい状況。こちらは、いつもユニークで楽しい企画をなさる。
矢部館長の豊富なアイデア、人脈のたまものでしょう。

さて、参加者のほとんどは、ガイドヘルパーさんと一緒の視覚障害者のみなさん。

そんな中、副都心線東新宿駅から、ご夫婦で参加の高齢のお二人を館まで、ご案内しましたが、方向音痴の私が、遠回りをさせてしまいました。

私としては、おしゃべりできて楽しかったのですが、ごめんなさい!でした。

埼玉県富士見市在住。富士見市音訳グループ「かたりべ」をよくご存知とのこと。大田さん(事務局スタッフ)は、いい方ですねと。そして私の点字の名刺を読みながら、駅名をスラスラおっしゃる。多摩丘陵をよく歩きましたと。

本当に行動的です。

こういう出会いが嬉しいです。

先ずは館内で、日本野鳥の会の方からレクチャー。

私たちの生活圏内で見かける野鳥の鳴き声を、聞かせてもらったりしました。

座学の後は、2班にわかれて、隣接する戸山公園へ。

私の素人懸念、こんな都心です。戸山ハイツと呼ばれる都営住宅の側です。更には、午後という時間帯。鳥なんているのかしらと思っていました。

います、います。耳を澄ませば聞こえます。

これはウォッチングというより、リスニングだなあと思って帰宅後、調べたらありました。

「バードリスニング」という言葉。鳥の声を聞きに行く、森や林の中で耳を澄ますだけと説明がありました。

カラスには2種類いて、鳴き声も違います。聞き慣れない野生化したインコの声などなど。初めの杞憂はどこへやら。

シジュウカラもいました。

このシジュウカラ、他の鳥に比べ、たくさんの鳴き声を持ち、しかも、それらを状況によって使いわけているとか。

単語や文章を操ってコミニケーションをとっているそうです。

シジュウカラには「言葉」を操る能力があるということを証明した方がいて、その論文が、世界に認められているとのこと。

すごい!というか、すばらしい!

もちろんそんなことは、今まで知りませんでしたが、ツピーツピーと鳴くシジュウカラは、我が家にもよく来ます。すごいおしゃべりな鳥だなあと思っていましたので、嬉しくなりました。

あんなに小さな鳥なのに、あなどれません。

参加のみなさんの感性が、素晴らしいと改めて思いました。そして聴覚が鋭いですね。

近くにいた方の声が聞こえ、◯◯さんの声に似ている、◯◯さんも来てるのかしらと。確かめてみると、そうでした。

お互いにあらあ、という感じ。

楽しい学びの多いひと時でした。戸山図書館から目が離せません。

みなさんもさまざまなイベントに参加して、視覚障害のみなさんと交流してみませんか。

番組のお知らせ(視覚障がい者歩行支援アプリ「Eye Navi」がNHKおはよう日本で紹介されます)

視覚障がい者歩行支援アプリ「Eye Navi」が紹介されるテレビ番組のお知らせです。

番組名: 「NHKニュース おはよう日本」
放送日時: 5月14日(火曜)午前7時台(全国放送)
※放送日時や内容が変更となる場合がございます。

視覚障がい者の方がEye Naviを利用してお散歩する様子のほか、Eye Navi開発の「株式会社コンピュータサイエンス研究所」での研究・開発風景、現在開発中の新技術についても紹介予定です。

(*NHKプラスで一週間視聴できます。)

「Nらじ」(5月17日)で「読書バリアフリー」が取り上げられます。

NHKラジオで夕方放送されている「Nらじ」という番組(月~金18:00~19:55)があり、4月から番組がリニューアルされましたが、NHK報道局の杉田淳(まこと)さんが週1回、毎週金曜日にキャスターを務めていらっしゃいます。杉田さんは番組の冒頭で「目で原稿を読めないキャスター・ニュースデスク」と自己紹介されていますが、緑内障による視覚障害があり、番組の中でもふだんどの程度の速さで原稿を合成音声で読んでいるかなどを紹介したり、映画の音声ガイドについて紹介したり、積極的に「多様性をテーマに誰もが暮らしやすい社会について考える」というコンセプトによる番組づくりをされています。

今週の金曜日(17日)の18時台に「読書バリアフリー」を取り上げます。
読書工房の成松氏がスタジオ出演、松井進氏(千葉県立西部図書館、なごや会=公共図書館で働く視覚障害職員の会代表)が電話出演することになりました。

よろしければどうぞお聴きください。

なお、NHKラジオは、「らじるらじる」というインターネット配信で、放送後1週間聴き逃し放送もやっています。

https://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/

チャリティー・コンサートのご案内

■令和6年能登半島地震支援「Dominant」チャリティーコンサート
視覚障害音楽家による演奏団体「Dominant」は、視覚障害演奏家が世代を越え、ともに高め合う場であると同時に、筑波大学附属視覚特別支援学校音楽科の、視覚障害音楽専門機関としての役割と、その存在意義を発信し、日々、精力的な活動を続けています。

日時 : 2024年5月26日(日) 16:00~17:00(開場15:00)
会場 : 埼玉会館 大ホール
料金 : 無料
参加対象 : どなたでも参加できます。
参加方法 : 事前申し込み制 申し込みフォームからお申し込みください。

※複数名申し込まれる場合、参加者1名につき一回申し込みをお願いします。
※予約なしの当日参加も可能ですが、なるべく事前申し込みをお願い致します。
※能登半島地震に伴う支援募金活動にご協力をお願いします。

申し込みフォーム : https://forms.gle/iuQ5kzLSoqZmhfUs7

NHK総合で再放送「ぼくだからできること~美唄・全盲の精神科医」

★★★NHKプラスで18日(土)午前5時36分まで視聴できます。
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直近のお知らせになりますが、
3月にHK北海道で放送されたものが全国区で再放送されるそうです。

5月11日(土) 早朝5:10~5:38
NHK総合

「ぼくだからできること~美唄・全盲の精神科医」

北海道美唄、全盲の精神科医師 福場将太さんの診療や生活に密着。音声ガイドも付いています。

下記はNHK担当ディレクターさんの番組紹介

https://www.nhk.or.jp/hokkaido/articles/slug-n4bf8032291f7/

放送は土曜の早朝です。
録画をおすすめします。

 

No.551 お別れの会

社会福祉法人 視覚障害者支援総合センター(杉並区)の初代理事長 高橋実氏が3月22日、亡くなられました。

92歳でした。

お別れの会が、7月7日 13時 グランドヒル市ヶ谷で開催予定です。ボランティア等が気軽に集まれる会だそうです。たくさんの参加を期待します。

通夜と告別式の際には、当会として、弔電を打たせていただきました。

北海道のご出身で、たしか2、3年前にはご長男と生まれ故郷を訪ねられたと伺いました。

幼少期に失明。

当時、視覚障害者の就労と言えば、ほとんどが三療。三療以外の道を求めて大学に進み、決して順調とはいえないなか、毎日新聞社に入社。その後、点字毎日へ。

定年退職後、視覚障害者支援総合センターの前身「盲学生情報センター」を設立。

たぶん音訳ボランティアの多くのみなさまには、「競い合い助け合うコンサート〜羽ばたけ視覚障害音楽家たち〜」の主催者として知られているのではないでしょうか。

コンサートのことを知り、一人でも多くの人に会場に足を運んでほしいと、小欄に書いたのがきっかけでした。

高橋さんのことも、センターのこともあまり、知りもしないのに実行委員を仰せつかりました。

あちらこちらに、手紙や葉書を書き、コンサートの宣伝をし、チケットを送りました。

つまり、私のお役は、チケットの売り捌きでした。

もちろん、発表の場の少ない若き視覚障害音楽家たちへの高橋さんの熱い思いに共感したからにほかなりません。

あの頃が懐かしいです。

みなさま、お別れの会でお会いしましょう。