16日に伊藤忠記念財団のマルチメディアDAIZYの連絡会が開かれました。アドバイザーの松井進さんと千葉のメンバー、それに今回のこのプロジェクトのために立ち上げた事務局のメンバーが集まりました。
まず財団からはこのプロジェクトの概要についての話をしていただきました。自己紹介。進捗状況の説明もしていただきました。松井さんからの原案を叩き台として事務局で作った今回用のマニュアルの説明と続きました。
すでに読み上がったもの、ただ今進行中のものと合わせると、2010年度目標分30タイトルは、ほぼ達成ということになります。 当然ながら読みの速度、質とさまざまですがひいき目、いえ、ひいき耳で聴いてもなかなかのできではないかと思います。 私たちとしては、少しでもクオリティの高い音源の提供をめざしています。次の段階として、完成したものについて、関係者へのモニタリングを開始するそうです。
月刊誌「世界」のプロジェクトのように初年度が終了すれば、いい意味で慣れ、が生まれ、自信も出てくると思います。今は何もかもが試行錯誤、産みの苦しみでしょうか。 新しい取り組みにいい結果を残したいものです。
今回の「マンガも読んでみよう 実践編」開催に際して、日頃から私たちの活動に関心をお持ちの図書館をいくつか訪問しております。
14日には私の地元である練馬区立光が丘図書館を、事務局の藤本と訪ねました。練馬区は中央図書館がなく、ここ光が丘図書館がセンター的役割をしています。利用者から「マンガ」のリクエストがあり当音ボラネットの取り組みに注目してくださっていて、春頃に伺うことになっていましたが、担当者が変わり今になりました。それにしてもこちらの図書館で活動している藤本の根回しのおかげです。日頃から会報等を届けたりしてくれていたことが、きっかけになりました。
利用者のためにも、音訳者のためにも連携が必要と考えているのですが、図書館の敷居はなかなか高いようです。お互いに情報交換から始められればと思うのです。
新宿区立戸山図書館の大城館長は、手塚治虫氏が新宿区ゆかりのマンガ家なので、「なんとか彼の作品を取り揃えられたら」とおっしゃる。この話を光が丘図書館の佐藤障害者サービス係長にお伝えすると、「では、練馬は、区内在住の松本零士氏の作品でしょうか」と。
あちこちの図書館でゆかりのマンガ家の作品やご当地マンガが、音訳されたらどんなにか楽しいことでしょう。 あの地、かの地で読まれたものが、ある一定のレベルのものであれば、図書館に寄贈、貸出しができるようにしてほしいものです。そんな日が一日でも早くくることを祈りながら、今回のこの企画が、そのきっかけ作りになったら嬉しいです。
ご興味のある図書館関係の方がいらしたら、ぜひご参加ください。
「マンガも読んでみよう 実践編」
日時 11月20日(土)10時〜16時
会場 日本カトリック会館マレラホール(JR潮見駅徒歩7分)
要申込み(音ボラネット事務局)
10月9日あいにくの雨の中、「競い合い助け合うコンサート2010」羽ばたけ視覚障害音楽家たち、が開かれました。今年もたくさんの方にチケットを買っていただきました。一度参加してくださるとリピーターになる方がほとんどで一年ぶりのご対面という方も少なくありません。
今回、会場が少し狭い杉並セシオンに変わりました。広い会場で空席が目立つよりそれなりの広さで、ほぼいっぱいという状態の方がいいというところでしょうか。会場費のこともあるでしょう。しかし、お天気のせいもあってか、空席が目立ちます。何とか一人でも多くの人に参加してほしいと思います。
主催の視覚障害者支援総合センター、理事長高橋實さんの「生まれてきてよかったという喜びを味わうために、チャンスとチャレンジの場を確保していかなければならない」という言葉をみんなで受け止めていけたらいいなあと思います。
尚、今回はチケットの売りさばきだけではなく、駅からの誘導も依頼されました。会場が変わったということと、毎回お手伝いしてくださる方たちが今回、都合の悪いかたが重なったようです。急なことで、地元の本間さん陣野さん、古い友人の太田さんに無理をお願いし、わが息子も加えた、にわかガイド集団となりました。
ふたを開けてみると、学生さんや若い方たちがたくさんお手伝い要員できてくれていました。職員のみなさんの尽力のおかげでしょう。今後もぜひ、若い方たちを巻き込んでいけたらいいなあと思ったしだいです。 みなさま、ほんとうにありがとうございました。
少し前に、文京区社会福祉協議会、ボランティアセンターの土屋さんからメールをいただきました。 毎年行っている音訳者の初級講習会の見直しを考えているので、何かアドバイスをということでした。直接顔を合わせて、情報交換させていただきたいとお伝えしました。 7日に文京区のボラセンに伺いました。
昨年は毎週水曜日午後の2時間枠で講義と講演と実習を含めて15回の開催だったそうです。講演は当事者をお招きしているとのこと。大切なことだと思います。最初に視覚障害者の目の代わりであり、文字情報を音声に変えて伝える活動であることを明確にしてはと提案しました。
しかし、音訳者募集とすると、応募が少なく、朗読という言葉を入れると多くなるということでした。 難しいです。でも多少人数が減ったとしても、目的がはっきりしているほうが、受講者の心構えが違うと思うのですが、いかがなものでしょうか?
そしてまた、最後に「テープ吹き込み実習」とありますが、これはもはや、デジタル録音が主流。現状を認識の上、ぜひ検討してほしいとお伝えしました。
文京区の中には、筑波大学附属視覚特別支援学校と都立文京盲学校があります。何か特色ある活動ができるのではないでしょうか。 ともかくも若い職員の方が情報を集めて、より良い活動をと頑張っている姿に可能なかぎり協力させていただこうと思いました。ここでも連携の大切さを訴えました。
10月4日、都内、千葉、神奈川、仙台の代表が集まりリーダー会議が開かれました。事務局の堀江さん、編集の舛田さん、コーディネートの松井さんを中心に2011年4月号から2012年3月号までの担当が決まりました。 1グループ年2回の割合ですが、あまり間があくと忘れてしまうという声もありました。編集者の声として長野の脇坂さんは「1回目に比べ2回目は格段に良くなって」編集が楽だったそうです。
また、家庭録音の最大の悩みであるノイズは時間との勝負である雑誌なので、多少のことはしょうがないという話もありました。今年の夏はセミの声に一苦労したという方たちもありました。
ともあれおっかなびっくり始めた雑誌の音訳でした。それも、読み手も編集者もあちこちから集ってきて、一冊の音訳雑誌を作り上げるというものです。インターネットの時代だからこそ可能なことであり、人と人がつながるネットワークの力だと思います。このプロジェクトがお手本になり、次に続くものができるといいです。
会の終了後は、場所を変えて初の懇親会が開かれました。いつも千葉グループというくくりでまとまっている方たちの中で、千葉市内の「ともしび」さんや「せせらぎ」さん(団体会員)の方が多数参加していることを初めて知りました。 また毎回、仙台から参加なさっている外尾さんともお話ができました。いつか、仙台でこの会を開きましょう。
参加申し込みが届き始めました。会員ではありませんが、音訳講師の方からも参加希望が寄せられています。
そんな中、9月30日飯田橋のボラセンで「利用者としての生の声」をお聞かせいただける2人目の方にお会いしました。たまたまクラッシックやシャンソンを得意とする声楽家でもある若い女の方でした。素敵な笑顔の裏に好きな歌を続けるにあたっていろいろなご苦労や悩みがあったことを知りました。 当日は若い方のまっすぐな声を聞かせていただけるものと思います。
その後は新宿区立戸山図書館を訪ねました。今回の「マンガも・・」の資料をお持ちしました。こちらの図書館で活動しているグループの代表、南部さんの根回しのおかげで、「ぜひ参加させていただきたい」と大城館長に言われました。その上、中央図書館からも参加していただけるそうです。館長、障害者サービス担当の川口さん、南部さんと図書館の現状や音訳ボランティアとの関わりなど有意義な意見交換をさせていただきました。
本来、会員向けのものですので大々的に宣伝はできません。しかし今回の企画の性質上、ぜひ図書館関係者に参加してほしいと思っています。少なくとも日頃から私たちの活動に関心をお寄せくださっているところに資料をお持ちしたいと思っているところです。
マルチメディアDAISYを特別支援学校に寄贈するという伊藤忠記念財団の新規プロジェクトに協力しています。出版社への著作権許諾の手続きがスムーズにいきません。 門前払いのようなところもあり、社会貢献は考えていないと言い切る編集者がいるのも現状だそうです。
どちらが正しいとか、間違っているとかいうことではなく、それぞれの立場、考え方があるので財団の担当の方も大変です。それでも2010年度の目標30タイトルは何とかなりそうです。 絵本あり、教養書あり、普通の物語あり、ページ数の多少もさまざまです。編集の財団側も音訳の私たちも試行錯誤の連続です。
何度も財団に足を運んでいます。25日にも伺いました。 顔を合わせての打ち合わせが回を重ねるごとに、信頼関係が深まり意志の疎通がはかられます。 お互いに読書に困難のある子どもたちのために、少しでもクオリティの高いものを作ろうと頑張っています。
私たちとしては、デジタル録音ができること、読みの質の高いことを最低限の条件にしています。私たちなりのある程度の道筋がつけられましたら、多くのみなさまにも協力をお願いしたいと思います。 今関わっている方から、「私たちの力はごく小さいものですが、皆さまのおかげでそれが何倍にもふくらむ凄さを感じています」と言われました。連携の素晴らしさでしょうか。
「マンガも読んでみよう 実践編」開催に当たり今回もぜひ利用者にも参加していただきたいと、あちこち声をかけておりました。当然といえば当然ですが、音訳ボランティアとは視覚障害者のための活動ですから私たちの集まりには必ずお呼びし、生の声を聞かせていただくということをモットーにしているからです。
しかし、これがなかなか難しいのです。大勢の前で発言するのが苦手な方、日にちも時間も決まっていることなので、お仕事がら無理な方、と制約があります。そんな中、事務局の猪俣の紹介で都心の会社にお勤めの20代の男性に参加をお願いし、お目にかかりました。
マンガというとテレビで流れていた絵本とか物語のアニメ、というイメージでマンガの音訳版には興味はあるが聴いたことがないとないという方です。今回、いろいろな利用者の声をお聞きしましたが、先天盲の方と中途失明の方とでは、マンガに対するイメージは、全然違います。ひとつ共通していることは、マンガの音訳ってあるんですか、リクエストできるんですか、と言う方がほとんどでした。 そしてあればぜひ聴いてみたいと言っていました。
「ゴルゴ13」「アドルフに告ぐ」「岩崎弥太郎」「ブラックジャック」等、すでに収録済みのCDが並びます。会場のみなさんと一緒に聞かせていただきながら、またより良い方向付けができることを願っています。
今回の講師をお願いしている、霊友会法友文庫点字図書館の三浦さんを都内麻布台にお訪ねしました。同行は事務局の泉です。通常の音訳とマンガを読むということは、別物。まさに読み手の感性そのもの、という話で盛り上がりました。
さて今回の実践編では、事前に課題を郵送し読み原稿を作成、当日参加者に発表してもらうということにしました。ほんの数名になると思いますが。
ところで、この課題については当初、著作権の切れている4コママンガをネット上から探すということで、三浦さんにお願いしていました。しかし見つけてもダウンロードできないようになっているらしいのです。そこで、特定非営利活動法人網膜変性研究基金で発行されているパンフレットを使ったらと三浦さんから提案がありました。
このパンフレットは「網膜色素変性症ってなに?」というマンガ仕立てになっているものです。私たちが知っておくべき眼の難病のことでもあり、これを使わせてもらうことにしました。著作権の許諾もとれました。他のマンガでは、こうはいきません。ほとんど許諾がとれないのが実状です。
このことは、これからも共に考えていきたいと思います。前回の「マンガも読んでみよう」から7ヶ月過ぎましたが、この間さまざまな動きが出てきたことは、嬉しいことです。更に今回また、大きな進展があることを期待したいと思います。
この大会は毎年、会場を替えて開かれているもので、全国を回っています。 今年の主管校は山梨県立盲学校で甲府市内での開催でした。
この大会に参加する意義はいくつかありますが、それだけではありません。私にはもう一つの「楽しみ」があるのです。それは大会終了後、地元の音訳ボランティアのみなさんと交流するということです。 今までも、鳥取、岡崎、札幌でたくさんの方々にお目にかかりました。
ところで音ボラネットの会員0という県がいくつかありますが、当初山梨もその一つでした。現在、個人会員・有泉春枝さんが一人。早速、連絡をとりました。当日酷暑の中、多忙のところ、同じ「山梨青い鳥奉仕団」の平間さんと笹本さんとで会場まで足を運んでくれました。事前に有泉さんから当方のホームページをみておくようにと言われたそうで、お二人とも「藤田が行く」を興味深く読みましたと。ありがたいことです。
この「山梨青い鳥奉仕団」は山梨ライトハウスを拠点に活動していて、点訳・拡大写本を含め公称300人の大所帯のグループです。県の助成を受けての活動だそうです。 デジタル録音の研修もDR1を使い ながら活発に行われています。
たくさんの人をまとめるのは大変なご苦労だと思いますが、有泉さんはじめみなさん、一生懸命頑張っている姿に、私が励まされました。
全国音訳ボランティアネットワーク通称〝音ボラネット〟のサイトです!