音ボラネット事務局 のすべての投稿

No.119 マンガも読んでみよう

2009年度シンポジウム「マンガも読んでみよう」のご案内を発送して2週間以上たちました。おかげさまで、今回の催し物に対しては、会員外の方からも反響があり、「おもしろいこと、意義のあることをやりますね」という声が寄せられています。

そして、参加したいと、入会申し込みが数件きています。期待が大きければ大きいほど、責任の重さも感じます。「マンガの読みの講習会」ではありませんから、参加したからと次の日からマンガが読めるようになるとはかぎりません。しかし、利用者を含めて色々な方々の事例や意見を伺いながら見えてくるものが必ずあるはずです。

午前中には関西の利用者、二村晃氏の講演を予定しております。中途失明で「ゴルゴ13」や雑誌「スポーツグラフィック ナンバー」をこんなふうに読んでほしいという方です。

また、事例発表4件、利用者の声4件を予定しておりますが、こちらもそれぞれに個性豊かな活動をしているバイタリティあふれる方々ばかりです。 尚、フロアには出版社の方もお招きしております。楽しく、有意義なものにしていきたいと最後の詰めに頑張っているところです。皆さまにお会いできることを楽しみにしております。

No.118 感謝のつどい

霊友会法友文庫点字図書館の創立50周年にあたり「感謝のつどい」が11月26日、都内麻布台で開かれました。川岸館長はじめ皆さんには、いつもお世話になっています。この度の当音ボラネットの2009年度シンポジウム「マンガも読んでみよう」にも、事例発表をしていただくことになっています。

さて、ひと口に50年といっても、色々なご苦労を乗り越えて今日に至っているということです。私たちはようやく3年目で、まだまだひよこです。このような所に出席させていただくと、新たな出会いがあります。また、顔見知りの方々ともゆっくり話ができます。大変貴重な情報交換の場でもありました。

No.117 改正著作権法のシンポジウムへ

11月25日(水)午後、永田町の参議院議員会館で障害者放送協議会主催のシンポジウム「著作権法改正と障害者の著作物・情報保障を考える」が開かれました。「改正著作権法への期待と今後の課題」というテーマのもと関係者からの意見発表があり、会場との意見交換が行われました。

国会会期中ですが、民主党や公明党の議員も参加。並み居るそうそうたるメンバーの中で全国組織とはいえ、設立から日も浅く、まだまだ知名度も低い「全国音訳ボランティアネットワーク」の代表として、音訳ボランティアとして、自発的に一言だけ発言させていただきました。「音訳者として、各図書館のボランティアも社会福祉協議会や地域のボランティアも、同じ活動をしている。そこで線引きされ、手弁当で頑張ってきた者のやる気をそぐような法律はおかしい」とオーバーかもしれませんが、正に私の叫びだったかもしれません。頷いて下さった視覚障害の方の姿にホッとしました。

No.116 YAくらぶ、美月さんと

11月25日(水)午前、私たちの活動拠点である飯田橋の「ボラセン」でバリアフリー読書サークルYAクラブの代表である美月めぐみさんとお会いしました。

1月30日(土)2009年度シンポジウム「マンガも読んでみよう」に参加、協力をお願いしているので、その打ち合わせです。先天盲で舞台俳優でシネマガイドの台本作りにも関わりと多彩な活動をなさっています。ユニークなお話が期待できそうです。

No.115 なごや会で

11月14、15、16日の3日間にわたり、なごや会(公共図書館で働く視覚障害職員の会)の例会がありました。中日の15日には、横浜健康福祉センターでなごや会結成イベント「これからの障害者サービス 公共図書館の可能性」が開催されました。

私は賛助会員であるにもかかわらず前後に行事が重なり、15日のみの参加となりました。今回も数名のお手伝いをと要請がきておりました。毎度、色々な所から協力依頼があるのですが、期日指定のあるものがほとんどです。ホームページで呼びかけても反応がないと、どうしても事務局で引き受けざるを得ないことが多くなり、負担が大きくなっている現実があります。

今回は開催地が横浜なので「デイジー横浜」の大原さんに相談させていただきました。新しい人には勉強になるからと二つ返事で引き受けて下さいました。さて、この15日のイベントの中で日本図書館協会の常世田良さんの「著作権」の話に注目しました。

2010年1月1日から施行される著作権法改正の政令の部分、ここに入るのは、公共図書館、国立国会図書館、大学、学校図書館であり、NPOやボランティアは含まれない可能性がきわめて高い、ということでした。厳しい現実です。

尚、政令案に関しては、パブリックコメントを募集中です。

2009年12月13日までです。みんなで意見要望を書きましょう!!!

No.114 コンサート

今年は例年よりひと月ほど早く11月14日(土)「競い合い、助け合うコンサート2009〜羽ばたけ視覚障害音楽家たち〜」が、いつもの都内杉並公会堂で開かれました。皆さまのおかげで50枚近いチケットを売りさばくことができました。いつもこのコンサートのことを一人でも多くの人に知ってもらい、会場に足を運んでほしい。視覚障害者への理解を深めてほしいと願っています。

今年は実行委員を仰せつかったおかげで、主催の視覚障害者支援総合センターの高橋實理事長はじめ、職員のみなさんのご苦労の一端がわかりました。当日は参加できないのに寄付のつもりでチケットを買って下さったり、家族や友人、そして何人もの障害者をお連れしたり、また、音訳テープやCDで案内を吹き込んで下さったり、グループの例会で紹介して下さったりとたくさんの方々の様々なご協力をいただきました。心から感謝申し上げます。

すべての演奏を聴くことができませんでしたが、2グループ4個人の出演者の中で、木下航志さん(ピアノと歌)と楊雪元さん(声楽と中国笛)だけは聴かせていただきました。木下さんは弱冠20歳、あの小柄で華奢な体のどこから出てくるのかと思われる力強い歌声。和製スティービーワンダーと呼ばれていることに納得。一方、楊さんのテノール、圧倒されました。その上、白杖でトルコ行進曲を演奏。!?!?!?でした。「知人に穴をあけてもらいました。日本点字図書館で買ったれっきとした白杖ですよ」と。

観客のみなさんからは、どれも素晴らしく、パワーあふれるものばかりで元気が出ました等々、感想が寄せられていました。早いですが、来年もぜひよろしくお願い申し上げます。

No.113 日点館長との語らい

11月6日(金)高田馬場にある日本点字図書館に岩上館長をお訪ねしました。私は以前、全くの地域ボランティアで公共図書館も点字図書館もあまりなじみがありませんでした。こういう立場になっても、日点の館長というと遠い存在のような感じで一対一で、きちんとお話をさせていただいたことがありませんでした。

「ネットワークが立ち上った時は大変な期待と関心を持って注目していたが、このところ何を目指しているのかよくわからない」と言われました。当ネットワークの現状をご説明し、アドバイスもいただきました。視覚障害者であり、福祉施設の長である岩上さんには、これからも色々と教えていただきたいと思います。日点ではすでに2011年テープ全廃と発表していますが、もう大量のテープが入手困難という状況になっています。

しかし、高齢の利用者の多くはまだまだテープ派だそうです。CDがあり、ネット配信ありと色んなものが増えて、利用者が自分のライフスタイルに合った選択ができるようになって良かったはずなのに、一方で選択肢がいくつもあるという情報を知らない人がいると伺いました。そのことに私たちはどんな手を差し伸べたらいいのでしょうか。共に考えなければいけないことのひとつです。

No.112 朗読会

区立葛飾中央図書館がオープンしました。3日と6日の2日間、オープニングイベントとして、当音ボラネットの鶴岡さんが代表をつとめる「葛飾音訳ボランティアの会」の皆さんによる朗読会が開かれました。まず図書館ですが、下は各種テナントが入った商業スペース、上は住宅棟といった駅前の複合施設の中にあります。財政面などから今はほとんどこのタイプです。今まで図書館に縁のなかった人たちも、買い物や食事がてらに立ち寄るということで、来館者が増えているようです。

さて、朗読会ですが、ベテランさんから初歩の人まで全員参加。落語あり、時代ものありと変化に富んでいて、皆さんの一生懸命さが伝わってきました。私自身朗読の経験がありません。音訳者が朗読会を開くのは、時間がもったいないのではと思っていました。そのための準備に時間をとられるのは、本来の音訳活動がおろそかになる。そんな時間があるなら1冊でも多くの本が読めるのにと思っていました。

しかし、あちこちの朗読会に出席させていただいて、少し考えが変わりました。みなさん生き生きしてるし、楽しそうです。音訳は地味だし、孤独な作業だし、日々黙々と音訳に勤しんでいる人たちにとって、たまにはこういうことがあってもいいのかもと思った次第です。「私たちは、あくまでも利用者のための音訳が目的なのだから、日頃の活動に支障のきたすことのないように、今回の朗読に取り組もうと確認しあいました」と言う鶴岡さんの一言が心に残りました。

No.111 サイトワールド

今年も11月1日〜3日まで、都内墨田区で「サイトワールド 2009」が開かれました。第4回目となりました。視覚障害者向けの総合イベントです。日常サポートから最先端テクノロジーまでを実際にさわって確認できる催しです。講演やフォーラム等もあります。

ここ何回か、当ネットワークとして、受付や会場の案内等をお手伝いしています。私も初日の午後、参加させていただきました。顔見知りの出展の方々や音訳ボランティアの皆さんとしばし歓談。

今年はロービジョン関連の出展が多いように思いました。音訳者もこういう機会に視覚に障害のあるみなさんが必要としているものを実際に体験してみるのも大切ではないでしょうか。当会の呼びかけでお手伝い要員応募して下さったみなさん、お疲れさまでした。

No.110 月刊「世界」 その3

10月26日(月)月刊誌「世界」プロジェクトの2回目の説明会がありました。今回は都内と神奈川と静岡の個人参加の混成チームです。(この日はグループ参加の仙台の方もかけつけてくれました。)グループ参加の皆さんと違い、不安やとまどいが大きいようです。でも「音訳マニュアル」もありますし10月号と11月号を読み終えた千葉の2グループの方たちのノウハウもあります。何よりも「世界」を待っている利用者の皆さんに応えたいという共通の「思い」がありますから、案ずるより生むがやすしではないかと思います。

当初はテストケースでもあり連携がスムーズにいくようにと、東京、神奈川、埼玉、千葉等のグループ参加を呼びかけていましたが、せっかく、手をあげて下さった地方(仙台)のグループも個人も今後につなげていくためにも、ぜひ、いっしょにということになりました。結局グループ参加が千葉で3チーム、都内と仙台が各1チーム、そして、個人参加が1チームで計6チーム、約100名がこのプロジェクトに参加してくれています。都内と仙台のグループと個人参加のみなさんは音ボラネットの会員です。

「音ボラネットのおかげで意識が高まっていますよ」「協力しなくてはと思いました」との声が寄せられ、ほんとうにありがたく思いました。課題はあるかもしれませんが、今後も、色々な立場を超えて利用者が待ち望んでいる情報を届けられたらと思います。