以前(5月4日)に対面朗読者募集のことを書きました。都内のある市から隣接する神奈川のある地域に引っ越した方の対面朗読(個人に伺う出張対面)を引きついでくれる地元のグループ(個人でも)を探してほしいという依頼がありました。
対面朗読はしていないとか社協を通してという申し出があったりで難航しておりました。ひとつ名乗りを上げて下さったグループがあったのですが、通うのに時間がかかりすぎて、これも無理。しばらくしてから市のボランティアセンターからも該当なしのお返事。図書館等の対面朗読室に出向けず、自宅に通ってほしいという利用者への対応に戸惑われた方もいたようです。
こんな状況の中、依頼の都内のグループから、「やりくりをして、何とか今までのように対応できる態勢が整いました。続けられところまで続けてみます。」と連絡がありました。出張対面がなかなか難しい分野だと初めて知りました。引っ越しをして、どこに住んだとしても、その地域で引き続き同じようなサービスがうけらればいいですね。
総会まであと1か月を切りました。各分科会のコーディネーターの皆さまには、私たちの活動場所である「ボラセン」までご足労いただき打ち合わせを進めております。各方面から応援をいただき850名もの参加者をお迎えした2006年の全国大会を経験している事務局スタッフには、余裕すら感じます。そうは言っても、こまごまとしたこと、しっかり詰めなければならないことはたくさんあります。
今回は思いのほか、参加者が少ないのですが「2回目はそんなもの」とあちこちから言われ、妙に納得しています。少なければ少ないなりのやり方があります。参加してよかったと言われるようなものにしていきたいと思います。著作権法の改正に向けての審議が5月8日から始まりました。ぜひタイムリーな貴重な話題もお届けしたいと思います。
全員が満足などということはあり得ませんが時間もかけお金もかけて集まって下さる方々の明日への活動の糧となるような「会」にしていきたいとスタッフ一同、それぞれの持ち味を発揮して頑張っています。なお、各企業の出展(4日のみ)も充実しています。ぜひお読みいただきたい書籍もあります。お得情報満載です。
少し前、都内のあるグループから対面朗読者をさがしてと依頼がありました。そのグループが今まで対応してきた利用者が神奈川県に転居。何回かは都内から神奈川まで通ってみたものの、時間がかかって大変。できれば地元のボランティアに引き継いでもらえないかというものです。
当音ボラネットのホームページに呼びかけるまでもないと、直接いくつかのグループ、個人にあたってみました。対面朗読をしていない、社協をとおして欲しい等々、すんなりとはいきませんでした。社協に協力依頼しましたがお返事がありません。高齢になり、一人での移動もままならない利用者に対して、図書館等の対面朗読室まで出向いてというのは酷ではないでしょうか。この方も車椅子の使用者で、自宅での対面朗読を希望しています。(自宅訪問に関しては2人1組でというグル—プがほとんどのようです。)
今も個人的にある方を通して引き受けて下さる方を探していますが、これをご覧になった皆さんからの名乗りがあるとありがたいです。
新学期のスタートと共に都立文京盲学校で21年度の三療音訳会の勉強会が始まりました。引き続き昨年度からのメンバーに加え、新たに6名が参加。このホームページでもご案内をし、東京音訳連絡会(都内52グループ)の総会でも呼びかけました。
今回の教材はアジア視覚障害者のための「医療あんま標準テキスト」です。栗原先生がおっしゃったように「細く長く」続けてくださるように祈りたい気持ちです。盲学校の全国大会への参加、アンケートの実施、学校訪問、校長会のご理解とご協力で、ようやくつながった勉強会です。大切にしていきたいと思います。何より現場の三療音訳会の皆さんのご協力がなければかなわなかったことです。皆さんにご迷惑をおかけしないように留意したいと思います。
自分の会のことだけでなく、お互いに連携し、協力し合っていけたら、当ネットワークの本来の目的に少しでも近づくことができます。お互いに「細く長く」頑張りましょう。
都立文京盲学校(澤田晋校長先生)と専攻科の栗原先生、そして三療音訳会(依田代表)の皆さまのご協力とご好意によって、昨年から始まった勉強会。新年度の予定が決まりましたと連絡をいただきました。
現在、都内と千葉からのメンバーが参加させていただいております。とかく医療関連の読みは難解と敬遠しがちですが、たくさんのニーズがあります。新人さんや若手も育てなければなりません。毎月(月1回)専攻科の先生が直接教えて下さる勉強会は、なかなかありません。三療関連のものだけを音訳し続けてきた三療音訳会のみなさんとの情報交換も貴重です。
各方面との連携によってようやくこのようなオープンな勉強会が開かれるようになりました。せめて都内近郊の方、ぜひ参加してほしいと思います。せっかくの試み、なんとか育ってほしいと切に願います。
日時;原則第4水曜日(10月から第4木曜日) 午後1:30〜(今回は4月22日)
場所;都立文盲学校(JR飯田橋駅)
テキスト;アジアの視覚障害者があんまを学ぶために作られた物を使用。コンパクトに生理学や解剖学、経穴がまとまっている(栗原先生談)
*参加希望者は至急ご連絡ください。
連絡先 E-mail;info@onyaku.net
FAX;03−3932−7366
まさに花冷えの毎日です。この度(4月1日)韓国MBCから取材を受けました。私たちの活動拠点である飯田橋のボランティアセンターから紹介されて、ということでした。1時間の番組の中で色々な角度から取材をしているようでした。
日本国内における音訳ボランティアの実状、当ネットワークのことなどお話しました。実際に何かを読んでみてほしいという事前の申し出があったので、当事務局の伊藤さんにも同席してもらいました。初め韓国で広く読まれている本としてレイモンド・ジェーンの「読書をする女」を指定されたのでしたが、日本国内ではすでに絶版になっていて入手できませんとのこと。急遽、お好きな物をと言われ、はたと困りました。
いくら韓国とはいえども公共の電波に乗るわけで、どんな本でもいいという訳にはいきません。「著作権」がありますから、著者没後50年以上たっているものというわけで、伊藤さんの手元にあった宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を読んでもらいました。通訳を通してのやり取りで、私たちのことが、どれだけ伝わったのか不安は残りますが、福祉の分野ではまだまだこれからという韓国なので、今日の話をきちんと伝えて参考にさせてもらえればと言われたことに少しホッとしました。いつか、どこかで、みんな繋がっていく。いつもそんな風に思っています。
3月23日(月)、当ネットワークの会員でもある都内・杉並のテープ版読者会の総会におじゃましました。ユニークで熱心な活動を続けているグループの一つです。代表の舛田さんとのそもそもの出会いは、私たちがネットワークの準備会を立ち上げ、初の全国大会を企画していた2004年頃のことでした。
週刊金曜日という雑誌の音訳版が読み手の都合で終了となってしまった。楽しみにしている利用者がいる。読んでくれるグループを探してもらえないかと連絡があった。週刊ものを読むのは大変だから、そうそう見つかるものではない。「舛田さん、自分で会を作った方が早いわよ。協力するから。」と冗談半分に言っている内に、ほんとうに会を立ち上げてしまった。運営資金はもちろんのこと、録音機材をそろえるお金もない。著作権のこともあるし、とりあえず出版社に協力してもらわなくちゃと、一緒に出向いたことが、今は懐かしい。
雑誌を読む時の最大のネックは著作権のことだと思いますが、ここでは、金曜日側の全面協力でクリアになっていることが、すばらしいことです。初めはあちらこちらのグループで活動している人たちが個人で参加ということが多かったようですが、今は音訳講座を開き自前の音訳者も誕生しているようです。
いくつかのグループができていて、ひと月に1回、読み当番が回ってきます。1冊を8人で分担。発売の1日前の木曜日にほんたい(週刊金曜日)を入手。メール便で、早い利用者には日曜日に手元に届くというから驚きです。随時ボランティアを募集中、パソコンでのやり取りで地方からの参加も歓迎だそうです。
*詳しくは「テープ版読者会」へ。 TEL&FAX;03−3530−2565
E-mail;tapeban-dokusyakai@tea.ocn.ne.jp
3月21日(土)西早稲田(都内)の日本盲人福祉センターで「2010年国民読書年に向けて視覚障害者・高齢者の読書バリアフリーを考えるシンポジウム」が開かれました。日本盲人福祉委員会、文字・活字文化推進機構の主催です。私たちの全国音訳ボランティアネットワークも後援団体の一つとして参加しました。そして、事務局スタッフ(居谷、泉、猪俣、岩田、大田、島村、遠田、安川)は、誘導、会場、受付とお手伝いをさせていただきました。
ぶどうの木理事、橋本宗明さんの「視覚障害者の文字に接する権利」、都立中央図書館の田中章治さんの「公共図書館における視覚障害者サービスの歩み」の2題の講演がありました。お二人とも全盲です。この中で特に橋本さんが「文字に接することは、自分がどう生きるか、何のために生きるか、自分の生き方の参考にするため」とおっしゃったことが強く心に残りました。
この後、筑波大学付属視覚特別支援学校の宇野和博先生から読書バリアフリー法案の提起がありました。後半は5人のパネリストによるそれぞれの立場からの発表がありました。筑波技術大学の長岡先生や千葉県立中央図書館の松井さん、ロゴス点字図書館の高橋さん、ジャーナリストの中和さんと、そうそうたるメンバーの中に私も音訳ボランティアの代表として加えていただきました。
100名の定員の会場がほぼいっぱいでした。青森、大阪、高知と遠方からの方、出版関係者、学生、盲学校の先生、教育委員会の方、視覚障害者、マスコミ等々、実に幅広い分野の皆さんが集ってきていました。私たちも常に著作権の壁が高いハードルとなっています。ことに、図書館に属していない地域ボランティア(自主ボランティア)は尚のことです。読書バリアフリー法の制定を目ざして、更に大きな輪が広がることを心から願います。
3月7日、都内世田谷区で津軽三味線の踊正太郎さんの演奏と国立民族学博物館の広瀬浩二郎さんのトークがありました。お二人とも全盲です。少し遅れてしまった私は案内されて一歩会場に入るやいなやドアが閉められ、半端じゃない真っ暗闇に焦ってしまいました。踊さんの力強いバチさばきは聞こえるものの、自分は会場のどの位置にいるのか、広さは?参加者は?まるでわからない。しまいには津軽三味線の音色がどの方向から聞こえてくるのかすら定かではなくなる。
ようやく演奏が終わり広瀬さんのトークがはじまる。リンゴのにおいのするアメを配られる。暗闇を自在に動いている気配。「まだアメをもらっていない人」と言われ、思わず黙って手を挙げようとして、声を出さなくてはと気付く。「ハイ!」という声と同時に差し出した私の手に広瀬さんがアメを置いてくれる。続いて、点字の名刺大の紙が配られた。点がいくつ打ってあるか数える。私は指の感覚が鈍いかも。何度も何度も指でなぞって、わかった気になったが自信はない。
踊さんの演奏は相変わらず素晴らしかったが、私は初めての広瀬さんのワークショップにすっかり気をとられてしまった。見えないということはこういうことかと実感させてくれたとても有意義なひとときでした。
3月4日、私たちの活動拠点である「ボラセン」で名古屋ライトハウス理事の近藤豊彦さんにお目にかかりました。2006年の全国大会、そしてその後の浦口明徳さんの告別式以来です。
近藤さんは一般企業を経て福祉畑に飛び込まれた方です。6月5日の分科会のコーディネーターをお願いしています。発想がユニークで遊び心のある方だと思います。ネットワークの行方、活動資金のことなど色々とアドバイスをいただきました。男性目線と主婦目線には違いがあります。当然ではありますが「目からウロコ」のこともあれば、「それは違う」と感じることもありました。
しかし、私たちのこのネットワークを深く社会に根付かせていくためには「仲良しこよし」の集まりだけでは限界があるということで一致しました。その辺は設立から2年がたつ今こそ真剣に考えるべきことです。総会で皆さまにもお知恵をおかりしたいと思います。みんなで考え、みんなで運営していくネットワークですから。
全国音訳ボランティアネットワーク通称〝音ボラネット〟のサイトです!