音ボラネット事務局 のすべての投稿

No.74 2日目の勉強会

1月21日(水)都立文京盲学校で、三療音訳会の皆さんとの2回目の勉強会に参加させていただきました。今回は船橋朗読の会「まつむし」から2名が加わりました。前回同様、講師の栗原先生が用意して下さった「医道の日本 第782号 症例特集 肩こり」を順番に音読します。その都度先生からのご指導が入るので、とても勉強になります。初参加の「まつむし」の方たちは依頼を受けたものが難しく、できれば三療音訳会に替って読んでほしいと思っていたようですが、勉強会に参加して、自力で頑張ると決意したようです。

三療音訳会の依田さんや成田さんはじめ皆さん大変熱心で、今まで集めた資料や情報を惜しみもなく教え貸してもくれます。ありがたいことです。各自が備忘録のようなものを作ることがとても大切だと思いました。

最終的にはグループや地域を超えて協力しあえるようになることが重要です。次回は2月18日(水)です。興味のある方はぜひ、見学がてら参加してみてください。

No.73 2009年、年頭に

2009年が明けました。政治も経済も社会も、すべてが行き詰ってしまったかのように見える昨今です。私たちの活動にも無縁ではないかもしれませんが、せめて、少しでも「志を高く持って元気に楽しく」進んで行きましょう。

さて、たくさんの年賀状の中で(1)今回の「音ボラネット通信」は、利用者にとっても有益な情報がたくさんあって、ぜひお伝えしたいのでテープ機関誌等に収録してもかまわないかというお問い合わせが複数ありました。(2)まわりがデイジーデイジーで肩身が狭く、やりづらくなった。(3)デイジーデイジーと言うわりには、受けたい時に講習会とかがない、といった声が多数でした。

(1)については、今まで会報はどうしても音訳者向けという感が否めませんでしたが、今後はもっと利用者の音ボラネット会員が増えることも願って利用者への情報も発信していきたいと思います。(2)、(3)についてですが、四苦八苦して広報のデイジー版を作成したが再生機が買えない、あっても操作に不慣れな利用者のために更にテープに落としているという話。ある地方都市では100人中デイジー利用者が20人にも満たないという話を聞いています。

2011年(日本点字図書館等でテープの完全廃止)が目前に迫っているわけですが、利用者も音訳者もデイジーへの移行が十分にスムーズにいっているという状況ではありません。テープが存在する間にゆるやかに移行できるようにと願います。そのためのお手伝いが少しでもできることを願っています。

本年もよろしくお願い申し上げます。

No.72 1年を振り返り

今年1年間、暖かい励ましや力強い賛同の声をお寄せいただきありがとうございました。

音訳者は私の経験からも、思いはあっても、現実の忙しさに追われ、なかなか音訳周辺のことにまで目がいかないのが現状です。利用者のニーズは実に多様化していますし、世の中も目まぐるしく変化しています。そういう中にあって心配なのは、情報不足のために、音訳者よがりに陥ることです。

そこで活動の方向を誤らないためにも、広く社会に情報・意見を求めていかなければならないと考えています。

また、あちこち出向き、さまざまな情報を発信していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

さて、今年ご活躍のたくさんの方の中で、当ネットワークの事務局スタッフ 平井任子さん(東京)はじめ以下の方が鉄道公済会表彰を受けました。(08’6)。ますますのご活躍をお祈りいたします。

2009年も、また共々に元気で頑張りましょう。よろしくお願いいたします。

・斎田登志子さん(北海道)・池田經子さん(埼玉県)・川原公子さん(千葉県)・佐藤芙美子さん(愛知県)・吉田由己さん(大阪府)・赤尾幸子さん(香川県)・植木恵美子さん(大分県)・厚生労働大臣賞;川田正彌さん(福岡県)

No.71 文京盲学校で勉強会

12月17日(水)、都立文京盲学校での「三療音訳会」(代表・依田理恵子さん)の勉強会に参加させていただきました。

理療科の先生の依頼で、医学書や鍼灸関係の本を読むために作られたグループです。当初から先生が関わって勉強会を続けています。特に利用者から必要とされている理療関係のものを読める人を育て、増やしたいという思いで月一回、専攻科の栗原勝美先生を中心に行なわれているこ勉強会に、外部の人も参加させてほしいとお願いしてきました。

その結果、澤田校長先生、栗原先生、そして依田さんたちが快諾して下さったというわけです。勉強会は先生が用意して下さる教材をベテランも初心者も順番に音読し、質問をし、先生が指導なさるといったスタイルで進められいました。全くの初心者の私も読ませていただきました。

「左側、右側」 (ひだりがわ、みぎがわ)と読みたいところですが、体の部位を指すときは、(さそく、うそく)となるなど医学用語の独特の読みは決して簡単ではありません。しかし、決まりごとのようなものもあり、慣れることが先決だと思いました。何よりもここでは先生はじめ三療音訳会の皆さんが熱心で、優しく教えて下さいます。

文京盲学校はJR飯田橋から徒歩5〜6分の交通の便のよい所にあります近郊の方、少しでも興味のある方、ぜひ一緒に勉強しませんか?

No.70 葛飾盲学校 訪問

12月16日(火)、何度目かの葛飾盲学校訪問となりました。図書室にはずいぶん古いテープ図書がありましたがほとんど利用されていないということです。デイジー図書に編集するより新しいものを音訳した方が早いようです。

まずは数冊の本を音訳し、先生方にもデイジー図書を体験していただければと思います。そしてまた、寄宿舎のお子さんたちに対面朗読や朗読会を通して、耳で聴く読書に慣れてもらうことが先決かもしれません。

地元には「葛飾音訳ボランティアの会」があり、代表が当ネットワーク事務局の鶴岡さんです。皆さんとても熱心で様々な取り組みに挑戦しているグループです。

たまたま地元のグループと音訳図書の利用が少なくデイジー図書がない盲学校とがうまくマッチングしたという例ですが、私たちも何度も足を運び校長先生や副校長先生に「全国音訳ボランティアネットワーク」の活動を知っていただけたことが大きいと思いました。

これからですが、こういった試みがうまくいって今後の盲学校支援のひとつのモデルケースになると嬉しいです。(同行 鶴岡)

No.69 競い合い、助け合うコンサート2008

12月6日、都内で「競い合い、助け合うコンサート2008」が開かれました。表彰式と受賞講演をはさんで6時間近くに及ぶ長丁場でしたが、楽しいひとときを過ごすことができました。それぞれ視覚障害というハンディを持ちながら演奏家として活躍されるまでの精進の日々はいかばかりかと思います。

しかし、そんなことを吹きとばす歌、和太鼓、ピアノ、ヴァイオリン、津軽三味線等々の力強い心揺さぶられる演奏が続きました。特にピアノの根岸弥生さん、不思議な音色でコンサートに足を運びたいと思わされました。津軽三味線日本一の踊正太郎さんのバチさばきはさすがでした。視覚障害の演奏家としての第一人者和波孝禧さんのヴァイオリン、円熟の音色に酔わされました。

私たちの活動は視覚障害の方々への「音訳」を通した応援です。この応援にもさまざまな形があると思いますが、こういうコンサートへの参加もそのひとつではないでしょうか。

毎年、水戸からかけつけてくださる方、たくさんの音訳利用者と参加して下さる方、ボランティア仲間を誘い、友人、知人をお連れしたり、ご自身はいつも参加できないのに必ず友人を紹介してくださる方等々。

主催の視覚障害者支援総合センターからチケットをお預かりした私に協力して下さったたくさんの方々に心からの御礼を申し上げます。

来年はまた、11月14日(土)とアナウンスがありました。今回にも増してたくさんの方が参加されることを祈ります。一年後、また、元気にお会いできたら嬉しいです。

No.68 関東地区視覚障害教育研究会・図書館部会へ

八王子盲学校での関東地区視覚障害教育研究会・図書館部会に参加しました。これは以前横浜市立盲特別支援学校の石井先生をお訪ねした際に、開催のお話を伺い、ぜひにとお願いしてお許しを得たという経緯のものです。

初めに「視覚障害特別支援学校における学校図書館の過去・現在・未来」と題して専修大学の野口先生の講演がありました。

お昼をはさんで図書館担当の先生、八王子盲学校を支援している点訳と音訳グループの方々との情報や意見の交換は大変に有意義でした。それぞれの学校の様子が少しずつ見えてきます。特に点字離れとデイジー化への加速というようなお話が多く出されておりました。

音訳ボランティアとしては学校に対する遠慮があり、受け身になりがちです。できないこともありますが、まずは、協力要請の声をかけてほしい。(たとえば直接音訳に関係のない図書の整理のようなことでも)

そして、現在支援している地元のボランティアができないこと(カセットテープからデイジーへの変換等)でも全国に呼びかけて協力できることがあります。まずは連携をと申し上げてきました。(同行 三浦、鶴岡)

No.67 出版UDセミナー

「出版社のための出版UDセミナー2008」の第3回目が開かれました。(11月26日・都内)

今回は色覚バリアフリーについてです。「出版社のための」とあるように音訳とは直接関係ありませんし、私には少し難しい内容のこともあります。

しかし、難しいながらも何かしら得るものはあります。無駄はないです。私自身が成長させていただいていますし、私たちのネットワーク自体が力をつけ成長していると思っています。

さて、色覚バリアフリーとは単純にいうと色弱者に色づかいを配慮することです。色弱者にとって見やすいカラーユニバーサルデザインを推進することが大切。作り手の美意識や感性だけではなく利用者の視点に立っていかに見やすいかを追求したデザインというのは、一般の人にも見やすいデザインということになるというお話はとても印象的でした。

No.66 デイジー/プレクストーク・パートナーミーティング

11月21〜22日、シナノケンシ?主催のデイジー/プレクストークパートナーミーティングが長野県上田市内の同社で開かれました。録音機材や最新のデイジー図書再生機が並べられた会場では、参加者からさまざまな質問等がとびかっていました。

午後には静岡県立大学の石川准先生の講演の後、参加者の代表による日ごろの取り組みなどの報告がありました。録音機材に対する疑問等、作り手の直接の説明を受けられる場でもあります。こういう場は大いに利用すべきです。

今年で3回目ですが、地元長野はもちろんのこと、京都や静岡、東京からの顔なじみの熱心な参加者にお会いし情報交換できるのが楽しみです。更に更に新しい顔の皆さまが増えることを期待します。

直前から“鬼の撹乱”で風邪をひいておりましたが帰京後、更にこじらせ、報告が遅れてしまいました。喉にきて、咳がひどく閉口しました。皆さまもくれぐれもお気をつけ下さい。(同行 三浦、鶴岡、安川、泉、猪俣)

No.65 埼玉県立久喜図書館へ

埼玉県立久喜図書館に佐藤聖一さんをお訪ねしました。並び建っている市役所と図書館の前庭は銀杏や桜が、みごとに色付いていました。

今、佐藤さんたちが準備中の使いやすい録音資料をつくるために「全国的に統一された製作基準」についての進捗状況を伺いながら、製作委員の中に現場で音訳をしている、当、音ボラネットのスタッフを入れてほしいということを再度お願いしてきました。おかげさまで短い間にある程度まとまった組織にはなりました。が、公共図書館や点字図書館、社協とは違います。同じことはできないし、する必要もないと思います。

小回りのきく活動をしていきたい。地元の声なき利用者への配慮が必要で、テープしか聞けないという人たちに丁寧に対応していかなくてはならないし、するべきだということを再確認しました。

佐藤さんは利用者であり、図書館職員として録音資料の制作もしています。両方の立場の方のお話は楽しくて貴重です。また、ぜひ色々と教えていただきたいと思います。(同行 鶴岡)