「日本点字図書館」タグアーカイブ

No.347 ある協力依頼

東の日点(日本点字図書館)、西の日ラ(日本ライトハウス)、いずれも大きな情報提供施設です。距離的なものが大きいとは思いますが、この日本ライトハウスとは、今まであまりご縁?がありませんでした。

みなさんはご存知だと思いますが、ホームページによると、岩橋武夫さんが、大阪住吉区に施設を建設。陸の灯台守である「ライトハウス」を開館。その後、声の図書館を開設し、録音図書の製作・貸し出しを開始とあります。本年で創業90周年になります。
ところで、この岩橋さんと、ヘレン・ケラー女史との熱い交友は、20年にもわたったそうです。

さて、私たちにとっての一番の関係先は、情報文化センターになります。とは言っても、竹下亘館長と初めてお目にかかったのは、今春の都内での、あるパーティーの席上でしたし、考えてみれば、同センターにおじゃましたこともありません。

こんな状況ではありましたが突然、製作部長の久保田文さんから連絡をいただきました。
「昨年度から、文科省委託事業として、視覚障害及び視覚認知に特性のある児童・生徒のデジタル教科書についての調査研究を行っているが、このことについて相談したい」と。早速、久保田さんの上京に合わせて、ボラセンでお会いしました。

合成音声と肉声とのコラボによる音声教材を効率的に製作・提供できるように、音訳者のスキルを結集して「教材の視覚的資料の音訳データベース」を構築するそうです。視覚的資料とは、特に図・表・グラフ・写真・絵等のことです。ぜひ協力してほしいというお話でした。

この取り組みについては、会報「音ボラネット通信」の次号をご注目ください。久保田さんには、寄稿のお願いをしてあります。

ほんの短い時間ではありましたが、勉強になりましたし、楽しいひとときでした。
これからもよろしくお願いしたいと思います。

N0.346 講演会

9月の下旬あたりに、当方のホームページに「講演会開催のお知らせ」を載せてほしいと、NPO法人中野区視覚障害者福祉協会・りんくる中野の方から、メールをいただきました。

問題がありませんので、情報をアップすることに。「日本点字図書館館長に聞く  デジタル化以降の取り組みと展望」とありました。興味をそそられましたので、早速申し込みをしました。

当日は生憎の冷たい雨の一日でしたが、事務局の大田と参加しました。天野館長のまとまったお話を伺うのは、ずいぶんと久しぶりです。

最もご本人も、館長になって、会議や事務処理に追われていると。

「今までの日点の使命と役割は視覚障害者限定だったが、今後はその他の障害者にもサービスを広げていかなければならない。今までのやり方、有り様では間に合わない」

更に、すでに日点では、マルチメディアDAISYやテキストDAISYの製作が進行中ですが、
「機械でできることは機械に任せる。人間にしかできないものは、人間がやる」、「小説やエッセイは、合成音声がいい、ビジュアル系のものは、人間がいい」というようなお話を、とても興味深く伺いました。

ここにきて、シナノケンシ(株)から12月末には、マルチメディアDAISYやテキストDAISY製作ソフトが発売されるとあって、この世界もまた、大きく様変わりする予感がします。

「全体の要求、ニーズに対応するためには、日点だけでは完結できない」という天野さんの一言が、耳に残りました。
そして、「日点は、いつも一等賞でありたい」と。天下?の日点館長の心意気を感じました。

私たちのような単なるボランティア団体では、とても太刀打ちできませんが、できること、例えばコーディネートの立場ということは、これからも大切にしていきたいと思います。

「学習障害のお子さんのために、理数のマルチメディアDAISY教科書の提供を行っているが、これは音ボラの集まりに、職員が参加したのがきっかけ」とおっしゃっていました。

ひとつの出会い、きっかけが、子どもたちの学びを支えている。
嬉しいことです。

N0.326 新潟での打合せ

先日、葉桜の東京を後に桜花爛漫の新潟へ向かいました。
5月24日のシンポジウムで司会・進行をお願いしている市内の栗川先生とお会いし、その後で、「名著を読もうプロジェクト」の打合せもできればと、待ち合わせ場所を、新潟県点字図書館にしていただきました。おかげさまで、館長にもご挨拶できました。
栗川先生は、現役の高校の教師で、利用者というお立場でもあります。「名著シリーズ」の音訳依頼者であり、時によっては、文芸書であってもテキスト化が必要とおっしゃる方です。
司会には、ぴったりです。何度もメールや電話で、やり取りしましたが、やはり顔を合わせての打合せが大切です。
さて、この後、点字図書館の狩野さんを交えて、種々話しました。
あくまでも、新潟点図への協力なので、全視情協のマニュアルが基本です。
公共図書館等で活動しているみなさんには、戸惑う点もあるかもしれません。しかし今回、狩野さんの方に寄せられている質問等は、共通のものが多いそうです。
そこで狩野さんから、簡単な枠アナウンスに関するマニュアルを出していただこうと思いますので、みなさん引き続きよろしくお願いします。またまた、有意義な打合せができました。