筑波大学附属視覚特別支援学校の宇野先生から、嬉しいお知らせがありました。
「去る4月4日の衆議院文部科学委員会の附帯決議に、著作権法第三十七条の項目が入りました。拘束力はないものの一歩前進です」と。
昨年から、文化庁への陳情、担当議員回り、政党の勉強会でのヒアリング等、宇野先生はじめ、先輩のみなさまにご指導いただきながら、行動してきました。
以下に「著作権法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)」を参考までに、記します。
政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。(続いて、一から十項目まであり、該当箇所は九項目です)
九 教科用拡大図書や副教材の拡大写本を始め、弱視者のための録音図書等の作成においてボランティアが果たしてきた役割の重要性に鑑み、障害者のための著作物利用の促進と円滑化に向け、著作権法の適切な見直しを検討すること。
特に、障害者の情報アクセス権を保証し、情報格差を是正していく観点から、障害者権利条約をはじめとする国際条約や関係団体等の意見を十分に考慮しつつ、障害の種類にかかわらず、全ての障害者がそれぞれの障害に応じた形態の出版物を容易に入手できるよう、第三十七条第三項の改正に向け、速やかに結論を得ること。
以上です。
これを励みに、また一歩一歩進んでいこうと思います。各方面の多くのみなさんと手を携えながら。
筑波大学附属視覚特別支援学校の宇野先生と、朝7時45分に待ち合わせをして、衆議院第一議員会館へ。毎週木曜日の8時から開かれている民主党の文部科学部門会議に出席するためです。
「著作権法の一部を改正する法律」について、ヒアリングをしてもらえるようになったと宇野先生から連絡をいただいたのは、ほんの直前のことでした。
先生お一人でも、十分なのですが、ボランティアの声も聞いてもらった方がいいと、私に声をかけてくださったのです。
持ち時間は、一人7分です。
音訳ボランティアのなかには、点字図書館や公共図書館の下で活動しているグループもありますが、そのほかに、社会福祉協議会で活動するグループ、またはどこにも属さない地域ボランティアグループがあります。
同じ活動をしているにもかかわらず、著作権許諾作業の必要の有無という点で、グループの立場によって、大きな格差が生じています。
図書館で製作されている録音図書が、十分とはいえない現状で、多くのボランティアが著作権許諾に悩まされることなく、録音図書等の製作に取り組めるような環境を整えてほしいと思います。
法律を変えるということは、簡単なことではありません。
でも心ある議員のみなさんが、こうして現場の声に耳を傾け、国会の場で取り上げてくれることで、多くのの人の耳目を集めます。
先方のアドバイスにより、宇野先生が、附帯決議案を作成、議員さんに送ってくださいました。
一歩ずつでも確実に、前に進むことを祈ります。
全国音訳ボランティアネットワーク通称〝音ボラネット〟のサイトです!