「雇用・就労」タグアーカイブ

No.342 「視覚障害者の雇用・就労を考える集い」

半袖では肌寒く感じる日があります。
あの酷暑を思うと、うそのように動き易くなりました。

さて、横浜で開かれた「視覚障害者の雇用・就労を考える集い」~こうして働いている!こうすれば働ける~に参加しました。今回のパネリストの一人、新潟の栗川先生から情報を寄せていただきました。

パネリスト全員が視覚障害者です。初めに松坂さんからは、視覚障害当事者団体で中途視覚障害者の復職支援に当たっているNPO法人タートルの理事長の立場でのお話がありました。次は、視覚障害のある教職員として現場に立つ栗川先生の報告。

続いて、機能訓練指導員・ケアマネージャーとして介護老人福祉施設で働く菅間さん。更には、養護学校職員を対象としたヘルスキーパーとして働く齋藤さん。最後に視覚障害者の雇用運動に長く関わってこられた神奈川県視覚障害者の雇用を進める会の神崎さんと続きました。

みなさんが本当に苦労をして、一つひとつ勝ちとってこられたんだなあと思いました。中途失明の方は、今までできていたことができなくなるという現実に、立ち直れないほどのダメージを受けられるそうです。

まずは障害を受け入れ、自立訓練や職業訓練を経て、雇用者側の理解と協力のもと、職につくということです。「目が見えなくて働けるはずがない」という雇用者側の先入観や固定観念が常識のようになっていて、なかなか雇用の拡大が進まないそうです。

会場には、盲学校の生徒さんも参加していましたが、新卒者は、在学中に職業訓練を受ける機会がないそうです。

やはり、当事者の強い意思と努力が一番。こう書くことは簡単ですが、現実の厳しさは、当事者しかわからないでしょうか。

障害者も健常者も、みんなで協力しあって、共に生きていけたらいいですね。引き続き私たちも音訳ボランティアとして、お手伝いしていきます。

No.336 合理的配慮

先日、「なごや会」の東部支部の研修会が、都内高田馬場で開かれました。
NPO法人タートルの工藤さんから「合理的配慮」について、お話をうかがいました。
この「タートル」は、「中途視覚障害者の復職を考える(通称タートルの会)」として、1995年にスタート。視覚障害者の就労支援に特化した活動を行ってきました。
見えなくても働けるということを、広く社会に知ってもらうことを目的として活動しています。

さてこの頃、障害者権利条約関係で、「合理的配慮」という言葉を、よく耳にするようになりました。
個人の権利を保証し、必要な変更や調整が行われること。逆からいうと、これらが行われないのは、差別されているということになります。
今や、多くの視覚障害者が社会に出て働いています。それぞれの職場で、適切な「合理的配慮」がなされているのでしょうか。

周りの人々の障害への正しい理解により、適切なアドバイスやサポートが得られているのでしょうか。
障害者に優しい世の中は、全ての人に優しい世の中です。