伊藤忠記念財団マルチメディアDAISY図書「わいわい文庫」製作のための音源提供に関わって早くも6年。
年度末にIMDプロジェクト事務局メンバーと財団に伺い、矢部さんたちと情報や意見の交換をさせていただきました。
マルチメディアDAISY製作のための編集作業は大変です。そこに私たちが提供している音源にまで何か不具合があって、更なるネックが生じるようなことがあれば、申し訳ないことです。いつも何かあれば遠慮なく指摘していただかないと、とお伝えしてあるのですが、どうも奥ゆかしい?
一作品に3~4回は、ヘッドホンで聴かれるそうで、ノイズが気になるそうです。子どもたちのなかにもヘッドホンで聴く子もいるので、少しでもクリアな聴きやすいものを届けたいと努力しています。
その他のこともあって、今まではDR1での録音も可としてきましたが、今期からPC録音で統一ということになりました。
ところで矢部さんたちの今までの地道な努力のおかげで、「わいわい文庫」に対する知名度も高まってきたようです。
初めて「わいわい文庫」を配布した後に実施したアンケート調査では、回収率がわずか35.5%。それが2014年になると96.5%の回収率にアップ。
でも、まだまだです。私たちも障害のある子どもたちの読書支援としてマルチメディアDAISY図書があるということを広く知ってもらう努力をしていかなくてはと思います。
保護者、学校関係者そして図書館関係者等に、「こんなのがありますよ」と一言、声に出すことから始めましょう。
私たちの録音図書製作もどうしても、「不特定多数」に向けたものを作らざるをえません。同様にこの子ども向けマルチメディアDAISY 図書もたぶんにそういう面はあります。
でも障害はさまざまです。この子には合うけれどあの子には、今一だという現状もあります。
矢部さんたちは、子どもたち一人ひとりに合った読み方を提供することが大事と、そのための努力と工夫、そしてさまざまな連携を模索しながら頑張っています。
私たちも微力ながら今まで通り応援していきたいと思います。
すべての子どもたちの笑顔のために!!
まだまだ回りに畑が残るここ練馬でも、今年はまだ聞こえてこない、ミンミンゼミの鳴き声。
先日、都心の青山で聞きました。
改めて感じるのですが、東京って、けっこう緑が多いと思います。
さて、ミンミンゼミにいやされて、たどり着いたのは、天下の総合商社、伊藤忠のビルの一角、伊藤忠記念財団です。
いつものIMDプロジェクト事務局のメンバー、そしてこの度は、松井さんとロミオ(盲導犬)が一緒です。
出迎えてくださったのは、新任の専務理事 事務局長の中島さん、矢部さんはじめ編集の中村さん、選書と事務の岩沢さん、フルメンバーです。
当初、マルチメディアDAISY配布先の特別支援学校や盲学校などからのアンケートの回収率が低く、やはりフィードバックがないのは、寄贈はしたものの、ほんとうに喜ばれているのか、活用されているのか、というので、事業存続にも繋がりかねないことになりそうな様相だったようです。
はたで見ていてもずいぶんと、ご苦労されていました。
今回は「わいわい文庫」受領書に、感想や意見を記入する欄を設けたとのこと。
学校、図書館、医療団体、研究機関、その他の団体から、「活用している」「次回も楽しみ」等、以前に比べたら雲泥の差の好意的な感想・意見が戻ってきています。
回を重ね、創意工夫している矢部さんたちの努力が、少しずつ実ってきていると思います。
私たちも4年目の協働作業です。
読み方も「通常の音訳」ではなく、お子さん相手ですから、もう少し表情をつけてもいいかもしれません。お互い、子どもたちの笑顔のために遠慮のない意見や情報の交換をしていきたいと思います。
ところで、私たちに対するお気遣いでしょう。
ビルの地下にあるゆったりとしたおしゃれな空間で、暑気祓いをしてくださいました。
ネット社会がどんなに進歩したとしても、直接顔を合わせることの大切さは、常に感じていることですし、回を重ねるごとに信頼関係が深まります。
矢部さんたちも少数精鋭で、役割分担しながら、この事業を進めています。
何といっても、通常の本では、読書の楽しみを味わえない、未来ある子どもたちに、少しでも多くの良書を届けたい、私たちの思いでもあります。
全国音訳ボランティアネットワーク通称〝音ボラネット〟のサイトです!