53回目となる出版UD研究会が過日、日本文藝家協会で開かれました。
今回のテーマは、「みんなが一緒に楽しめる小さなユニバーサルシアター”シネマ・チュプキ・タバタ”ができるまで」。
お話は、バリアフリー映画鑑賞推進団体シティ・ライツ代表 平塚千穂子さんです。
2001年にシティ・ライツを設立以来、「視覚障害者も晴眼者も一緒に映画を楽しみたい」を実現するために奔走されてきました。
常設シアターの開設に向け、最大の難関とも言える資金調達は、クラウドファンディングを中心に目標を達成。
ステキな仲間と協力者に恵まれ、東京・田端に9月1日「シネマ・チュプキ・タバタ」をオープン。
夢はかなう!を実践した平塚さんに拍手を送りたいと思います。
固定席15席、車イス席を含めても17席というミニシアターですが、360度音に包まれる「フォレストサウンドシステム」を採用。
音声ガイドも無線ではノイズが出るので、座席に直接イヤホンをさし、有線で聞くようにしたりと工夫がこらされています。
ぜひ一度、出かけてみたいと思います。
制作者の養成や著作権のことなど、音訳の世界と共通の課題があると感じました。
また、統一のマニュアルもなく、それぞれが手作業で進めている各地のシネマガイド制作。
いつかネットワーク化され、質の向上が図られ、作品が共有化できるようになるといいですね。