毎年12月3日~9日までの一週間は、障害者週間として設定されています。障害のある人もない人も共に生きる社会に向けて今年も、様々な取り組み、発表がありました。
その中で、日本リハビリテーション協会主催の「発達障害児教育への支援~音声教材の有効性と今後の課題について~」に参加しました。
厚労省発達障害対策専門官日詰正文さん、文科省特別支援教育調査官田中裕一さん、日本DAISYコンソーシアム河村宏さん、NPO法人エッジ藤堂栄子さん、岐阜特別支援学校神山忠先生からお話がありました。
音声教材とは、発達障害等により通常の教科書では、文字や図形等の認識に困難を抱える児童・生徒に向けた教材です。
パソコンやタブレット等の端末を活用して学習するものです。
教科書バリアフリー法に基づき、教科書発行者から提供を受けたデジタルデータを活用し、主にボランティア団体が製作しています。
文科省や厚労省でも、調査・研究を重ね年々、支援が厚くなっているのでしょうが、大事な大事な音声教科書の製作がいつまでたってもボランティア頼みなのは、どうしたものでしょうか。
いつも疑問に思います。
さて私のような立場の者にはやはり、当事者の方のお話が一番分かりやすい。
当事者であり保護者であり支援者であるエッジの藤堂さん。彼女は外国語の通訳には、高い能力を発揮しているものの、翻訳は苦手とのこと。また、建築デザイナーとして活躍中の子息の高直さんは、人前で堂々とプレゼンする姿からは、どんな障害かと思うが、文字を読むということになると、急にたどたどしい読みになってしまう。
つまりは、読みの速度、流暢さ、正確さに困難があるということ。
それに対して藤堂さんは、使いたい子が使いたい時、使えることが大切と。
もうひと方は、神山先生。「音声教科書」の潜在的ニーズが高い現場での実戦を紹介してくれました。
この先生の当事者としてのお話しは、いつも大変分かりやすいです。
2017年6月4~5日に開催予定の当会の10周年記念総会にお呼びしているので、その時じっくりお聞きください。
当事者も支援者も知らない「音声教科書」について、私たちもしっかり学び、情報を発信していけるようになりたいものです。