今年の2泊3日の「なごや会」例会は、7月に高知市内にオープンした「オーテピア」で開催されました。
飛行機組と鉄道組がそれぞれに高知入りし、初日の総会、2日目の館内見学、同じく午後からの講演とパネルディスカッション、3日目の高知城や日曜市のミニ観光まで、「オーテピア高知声と点字の図書館」の坂本館長はじめ職員の皆さんが全面的にサポートしてくださいました。
私たち晴眼者も数名おりましたが、食事どころも含め、何から何までお世話になってしまいました。
本当にありがとうございました。
さて、オーテピアは木材をふんだんに使った和のイメージの建物で、中には土佐和紙が使われていたりで、柔らかい落ち着いた感じです。
日が直接、書架に当たらないように柱の間隔が違います。夏至とか冬至とか意識されています。
また人の歩く空間は、天井が高く、椅子などに座れるスペースは低くなっています。細かい所にも工夫が凝らされています。
1Fが「オーテピア高知声と点字の図書館」で、2~4Fは、「オーテピア高知図書館(県立図書館と市民図書館)、5Fは、プラネタリウムを含む「高知みらい科学館」です。
3つの施設からなる複合施設です。
もはや図書館は単独では建たないと言われますが、県知事と市長との話し合いのなかで生まれた構想だそうです。合築という他に例をみない形が誕生しました。
オーテピア高知声と点字図書館は、1Fエントランス正面にあります。大活字本やLLブック、点字や録音図書等々のバリアフリー図書が低い棚で目立つように紹介されています。
更には奥のボランティアスペースでは、録音室が4つ、編集室が2つと校正室があります。
そして建物の外には、りっぱな補助犬トイレまで設置されています。松井さんの盲導犬ジョバンニちゃんに使い心地を聞いてみたかったです。
誰でもが利用しやすい、楽しめる、至れり尽くせりの図書館で高知の皆さんが羨ましい。
ところで、なごや会主催の「いま高知から~見えない・見えにくい人への情報提供を考える~」講演とパネルディスカッションは、四国各地から、図書館職員はもちろん視覚障害者も多く参加。熱心な質問も多く、中身の濃いものでした。
高知朗読奉仕者友の会の松田光代会長も「ボランティアの立場から未来を考える」として登壇。心強い限りでした。
地方都市でこのような会が開かれる意義は大きいと思います。
障害者サービスのエキスパートであり、それぞれに高い専門知識を持っている「なごや会」のみなさんには、いつも教えていただくばかりです。
参加の図書館関係者もたくさんの刺激を受けたのではないでしょうか。
2019年は、なごや会結成30周年記念イベントとして、東京or神奈川で開催予定です。
たくさんの参加をお待ちしております。