平成30年度「視覚障害教育を語る懇談会」打って出る盲学校~情熱と戦略~が、都立文京盲学校で開かれました。
ありがたいことに昨年に続き、文京盲学校の桑山校長先生から、お声がけいただきました。
全国盲学校長会長の国松先生からの報告から始まり、山梨県立盲学校の小松校長先生が、山梨盲ろう教育についてお話されました。
先行の事例がなかったため、手探りの教育だったということです。目の前の子どもたちをこのままにしておけない、何とかしたいという先人の熱い思いと言われていましたが、その努力はいかばかりだったでしょうか。
盲ろう教育の価値ある資料が残されています。また、京都盲唖院関係資料は、平成30年、国の重要文化財に指定されました。いずれも今後に生かされるべき貴重な資料だと思いました
続いて、筑波技術大学の藤井先生からは、理療教育の現状について、お話がありました。あん摩等営業法が施行されて70年。1988年の抜本改正で、知事試験・免許から国家試験・免許となり、教育の質の向上が図られました。
更に2016年度からは、高校専攻科の課程修了者に対して、大学編入の道が開かれ、理療教育を取り巻く制度環境は、格段に改善されました。
しかし、志願者数が減り続けています。背景の一つには、理療の魅力を発信できてこなかったことが、大きいという一言。厳しい現状を伺いました。
文科省の青木先生からは、あえて肩書きを外して、一個人としてとおっしゃりながら、さまざまご指摘がありました。「打って出る」とは単なるモットーではない。具体的に考えていかなければならない。選択される盲学校でなければならない等、いつにもまして、盲学校の今後に対する暖かくも厳しい内容でした。
こういう会に参加される校長先生方も、全てではありません。ましてや、一般の先生方はいうに及ばずです。そういうみなさんへの情報の伝え方は、難しいかもしれません。
でも全ての先生方が、情報をを共有し、一丸となって盲学校の生き残りをかけていかなくてはならない現状のように感じました。盲学校が掲げる五つのモットーの一つに、地域が応援しがいのある盲学校というのがあります。
微力ながら、私たちもしっかり応援していきたいと思います。
ところで今回、筑波技術大学の先生方と話が弾みました。名前の音訳ボランティアネットワークだけからだとわからないけれど、「テキスト化」に取り組んでいると知り信頼に値する、評価できると言ってくださいました。ありがたいことです。
みなさま、さまざまありがとうございました。