上記栃木大会に参加させていただきました。点字図書館のみなさまとは、なかなか交流ができないので、良い機会を与えていただきました。「視覚障害者等の読書環境の画期的な法整備に基づき、サピエを柱とする情報提供サービスの将来像を展望する」が大会テーマでした。
テーマ通り、マラケシュ条約の発効、改正著作権法、そして読書バリアフリー法が施行されました。このことは、全国視覚障害者情報提供施設協会にとっても、サピエの運営費用が国の予算に盛り込まれ、サピエのサーバーの増強、点字や音声図書の製作に係る経費も予算化されるなど、今後の更なる発展、充実のサービスが期待されるところとなりました。こういう時に、今回の大会が開催された意義は大きいと思います。
当初私は、2日目の午後からの全体会、シンポジウム「ボランティアの養成、活躍、連携をどのように進めるか」に呼んでいただいていましたが、初日から伺い、2日目の朝からのブロック会議にも初めて参加。勉強させていただきました。全国101施設・団体中の230名、館長・センター長、音訳・点訳の担当者が参加しています。新しい出会いと共に懐かしい再会もありました。
さて、私たちも同様ですが、大きな大会となると、欠席は必ずあるわけで、情報が伝わりにくく、温度差が出てくるのは、致し方ないことでしょうか。
ところで、完全な外部団体の私が呼ばれた理由を考えました。シンポジウムでの私のテーマは「地域のボランティアグループから点字図書館に望むこと」でした。
過去複数回、同じところから、首を傾げたくなる音声デージーが、サピエに上がることに言及。何人かの利用者からの指摘を受け、図書館職員同席のもと、聞かせてもらいました。なぜ校正で引っ掛からないのか、図書館での検品はないのか。ごくごく一部でも、こういうものを聞かなければならない、利用者に申し訳ない思いです。読み手に対して直接、指摘、指導できる人はいないのかと考えてしまいます。
点字図書館のほとんどは(まれに例外は、あるようですが)、ボランティアに対して、遠慮があるようです。無償のボランティアにどこまで求めていいのかという葛藤のようなものでしょうか。有償だろうが、無償だろうが、ほとんどは、そんなことに関係なく、困っている利用者のために、しっかり対応しています。
しかし、これからは有償だろうと思います。但し、音訳者モンスター?みたいな人がいると指摘する人もいました。事実なら頭を抱えざるを得ません。そういう人と話してみたい。
もう1点、もはや視覚障害者等へのサービスが始まっているわけですが、今までのような「たんたん読み」を考え直すべき時です。(えーっ!?と言われそうですが、利用者や図書館職員に聞きました)平板読みというか、そういう読みが、依然として存在するのです。と話しました。
ぜひとも、危機感を持って対応してほしい。困るのは、利用者ですから。参加の皆さまには、何を生意気にと思われた方もおられたかもしれません。
終了後には、声をかけてくださった方々がいらして、ありがたいことでした。これからも、さまざまなところと、連携・協力していきたいと思っています。お世話くださった皆さま、ご参加の皆さま、ありがとうございました。
追伸
千葉の北川先生に、今回の参加のことをお話しました。ご自身の「きたがわ通信」を点字図書館にも送るので、音ボラネットのリーフレットがあれば、同封する。自宅に送ってと言われました。
会場で、佐賀の野口館長からお声をかけていただきました。嬉しかったです。
ありがとうございました。