埼玉県立久喜図書館主管(文科省委託事業 埼玉県教育委員会主催)の「令和3年度読書バリアフリーに向けた図書館サービス研修」が2日間にわたり開かれました。
久しぶりの対面での開催です。目と目を見合わせて「お久しぶり」と挨拶したり、名刺交換したり、僅かな時間でも登壇者を追いかけて質問したりと嬉しいワクワクの会でした。
初日は当会でもお馴染みの安田知博さんの講演「録音資料製作と音訳者に求められる技術」
公開レッスンのような感じで、行われました。
続いては、調布デイジー代表の牧野綾さん。
「発達障害を持つ親として思うこと、子育てから学びまで」
午後からは、パネルディスカッション「読書バリアフリー法を活用して障害者等への情報提供を 公共図書館、学校図書館、点字図書館の役割」それぞれの代表、牧野さん、生井さん、杉山さん、コーディネーターは佐藤さん。
読書バリアフリー法の推進のためにもこの3館の連携はますます重要になってくるでしょう。
さて2日目は、文科省の専門官戸田陽介さんによる行政報告「読書バリアフリー法とその基本計画」から始まりました。
私はどうしても発言したいことがありました。
基本的施策の中で「製作人材・図書館サービス人材の育成等」とあります。
音訳者の高齢化、音訳者の減少と言う現実。ボランティアがどうこうできるといった問題ではありません。国と地方公共団体が一丸となって対応してほしいと訴えました。
続いて、佐藤聖一さんによる「さまざまな障害者サービス用資料とその使い方」
(株)ラビットの荒川明宏さんは、「視覚障害者の最新の読書環境 点字・デイジーから電子書籍の音声読み上げ機能まで」
お2人とも、さまざまな具体例のデモを交えての講義と事例紹介でした。
こういうデモは、ふだんなかなか接することがないのでありがたかったです。
荒川さんはテーブルの上に合計で300万円という機材を並べ、再生機器を聴かせてくれました。
素晴らしい進化だとは思いましたが、どれだけの人がその恩恵にあずかっているのでしょうか。
2日間、貴重な研修会でした。
当会のHPでも開催を紹介、佐藤さんからの依頼もあり、県内の会員のみなさんには、個別に研修会への参加をメールでお願いもしました。会場で声をかけてくださる方もいらして嬉しかったです。
コロナがずいぶん下火になってはいるものの、開催者のみなさまは、さまざま気をつかわれたことと思います。
お疲れさまでした。ありがとうございました。