危険な暑さの中、ある研修会に参加しました。
新宿区立戸山図書館主催の「知的障害者を読書へ誘う合理的配慮の実際」です。
先ずは、びわこ学院大学の藤澤和子先生から
1.知的障害者の読書の問題
2.当事者が求める資料
3.ニーズに応じたわかりやすい図書、視聴覚資料
4.わかりやすい資料を届けるための環境整備
以上のようなお話がありました。
次は、株)樹村房さんから「L Lブックへの取り組み」について。
L Lブックとは、誰でも読書を楽しめるように工夫して作られた「やさしく読みやすい本」のこと。
知的障害のある方、日本語が得意ではない方など、一般的な情報提供では理解が難しいさまざまな方に読みやすいように作られている。
難しい漢字や長い文はありません。
ふりがな、絵文字がついていたり、わかりやすい写真や絵もあります。
こういう L Lブックを作っているところは、非常に少なく、更には書店販売が厳しいそうです。
続いては、マルチメディアDAISY を制作、提供している伊藤忠記念財団のお話。
紙の本では「読みにくい」子どもたちへ「わいわい文庫」を届けています。
L Lブックも「わいわい文庫」も、当事者やその家族、支援者に知られていないという現実があります。
最後は、立正大学の打浪文子先生。
読書支援者の役割と心得-知的障害のある人と一緒に読書を楽しむために-というお話。
ワークショップ的ひとコマもあり、より理解が進みました。
バランスの良い、4人4様のおはなしを対面で伺えて、会場に足を運んでよかったと思いました。
藤澤先生からの代読ボランティアの養成や活動については、初めて知りました。
障害といえど、さまざまな種別があり、困りごともさまざま。視覚障害者等の一つ、知的障害について、よく理解できる研修会だったと思います。
参加者みんなで連携し、発信していけたらと強く思いました。
共催ということで、名前をだしているおかげで、ありがたいこと?にご挨拶の時間をいただいています。
Zoom参加している方から、元気な声を聴けてよかったですと終了後にメールをいただくのは、励みになります。
いつも貴重な興味深い企画をたて、誰でも参加できるように、オープンにしていただいていることに、矢部館長やみなさまに感謝です。
ありがとうございました。
業務上過失致傷に問われかねない陽気の中、お運び頂きありがとうございました。
なにより共催を引き受けてくださいましたこと、大きな精神的支柱でした。知的障害がある方と図書館資料を楽しむことは、戸山図書館の今年のテーマの一つです。牛歩ですが取り組み続けてまいります。引き続きご支援をお願い致します。