46回目となる出版UD研究会が、西早稲田の日本盲人福祉センターで開かれました。 「特別な支援を必要とする子どもたちの読書環境について考える」をテーマに、専修大学の野口先生と伊藤忠記念財団の矢部さんから、プレゼンがありました。
野口先生からは、50年ぶりに実施された特別支援学校図書館の現状に対する調査アンケートの中間報告です。そして矢部さんからは、障害のある子どもたちのための読書支援事業「わいわい文庫」~マルチメディアDAISY図書~について。
さて、1校に幼稚部から高等部専攻科まである特別支援学校の図書館の現状は、普通校に比べると、年間予算、司書教諭の配置率等々、非常に低いことに驚ろかされます。 多様な障害にきめ細やかな対応が必要なことを、行政がもっと想像力を働かせてほしいと思います。
また、マルチメディアDAISY図書がさまざまな障害のある子どもたちに有効だということを現場の先生、保護者はもちろんのこと多くの人に知ってもらいたいと思います。 私たち音訳者も、まずは知ること、そして何ができるのかを考えることが大切ではないでしょうか。
ところでここでまた、(有)サイパックのマルチメディアDAISY図書再生ソフト、ボイスオブデイジー。シナノケンシ(株)のマルチメディアDAISYやテキストDAISYの製作ソフト、プロデューサーの貴重なデモもありました。日々進化の世界です。
今回は音ボラネット副代表の鶴岡、中山顧問弁護士、日頃お世話になっている畠山さんも参加。輪が広がることは嬉しいことです。活発かつ専門的な質疑応答もありました。
さて、いつも思うことですが、全国組織とはいえ、私たちのような弱小な団体は、より効率のよい活動を行っていくためにも、連携・協力が欠かせません。
でもこういう時代ですから、大なり小なりどこも同じだと思います。 予算が減らされ高齢化が進むなか、もう少し軽やかに連携・協力ができないものでしょうか。
結局のところ、何事も人とお金?でしょうか。
金木犀の香る夜道を歩きながら、単純頭で考えました。