No.267 学習障害への理解を!

瞬く間に、松の内も過ぎました。
ここ数年の私の目標は、「一日一日を丁寧に生きる」ということなのですが、言うはやすしで、目の前のことに追われ毎年、目標達成とはいきません。
今年こそはと、思いつつ、目先のことに早くも疲労困憊。先が思いやられます。
今年は、二年に一回の総会が、あります。泣き言を言っていられませんね。頑張ります。
みなさま、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、お子さんが学習障害を持つKさん。
昨年10月に開催した当方のシンポジウム「マルチメディアDAISYは今」にお招きした方です。
お便りをいただきました。
学習障害のある特別な支援を必要とする児童や生徒への対応が、お粗末すぎると思います。
「学習障害を認めてしまうと、自分たちの教え方を否定されると思うようです。だから、子どもも親も、努力が足りないというのです」
「実際に教師でもないのに、ケチをつけるな、と言われました」
「これから教師を目指す若い人たちに、学習障害への理解を進めていくほうが、教育界を変える早道ではないかと、思うようになりました。どれだけの子どもや親が苦しんでいるかを知ってほしい」と。
この頃少し、新聞やテレビで、取り上げられるようになってきて、理解の輪が広がっていくかもと期待したのですが、世間の無知と偏見の壁は厚いようです。
「シンポジウムではついつい、今、子どもたちが、置かれている現状を訴えることに夢中になってしまいました」
「一番言いたかったことは、以下のことでした」
「息子たちは、音韻性のLDです。DAISY教科書を大学で製作しているグループのものが、届いた時、彼らは聞けないと言いました。聴覚過敏がひどいこともあり、聞くのが辛かったようです。今は、デジタル音声になれましたが」
「私は、音訳者の方は、プロだと思います。音としてとらえる音韻性のLDには、音訳者の方に音を担当していただきたいと思います。私が一番みなさんにお伝えしたかったのは、このことです。保護者の声を聞いてくださる場を作っていただき、本当にありがとうございました。みなさまにもくれぐれもよろしくお伝えください」と。
合成音声を否定するものではありませんが、肉声、それも訓練された肉声に適うものはないということでしょうか。嬉しい言葉ですね。
教師になりたいという夢を持っている息子さんが今、無理解な学校現場で、挫折しかけているそうです。かける言葉も見つかりません。
また、一人でも多くの人に、学習障害のことを理解してもらう場を作っていけたらと思います。
はからずも、日本障害者リハビリテーション協会主催のシンポジウム「もっと知ろう、DAISY教科書を」が予定されています。
日時 2013年2月3日(日)10時30分~16時会場 戸山サンライズ
参加費 500円申し込み先 日本障害者リハビリテーション協会情報センター
私も参加させていただきます。
会場でみなさまにお目にかかれたら幸いです。

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