「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉どおり、ずいぶんと秋めいてきました。赤い曼珠沙華が、目に鮮やかです。
ところで今、みなさんに「名著を読もうプロジェクト」への協力をお願いしておりますが(中央公論社の世界の名著・日本の名著の音訳)
この依頼元である、新潟の栗川先生たちの男声合唱を聴きにサントリーホールに出かけました。
「炎のコバケン」(蛇足ながら、小林研一郎氏のこと)が振る稲門グリークラブの演奏会です。栗川先生は、早稲田大学グリークラブのOBです。全国からご参集の老若のワセダマンです。140余名の舞台です。前から4列目の席で、指揮はもちろん、みなさんの表情がよく見えます。大曲、「レクイエム」と「水のいのち」の二曲。重厚ながら、繊細な男声合唱に魅了されました。
サプライズも用意していますと、先生がおっしゃっていましたが、コバケンさんのピアノとソロを聴かせていただきました。特に男声合唱曲「アカシアの径」は、素敵でした。
大半、コーラスはバックにまわって、バスのソロの独壇場です。
そのソロをコバケンさんの高い透明感のある声が、切々と歌い上げます。涙が出そうでした。
最後の「都の西北」(言うまでもなく早稲田大学の校歌です)は、圧巻です。壇上のみなさんの何と誇らしげなことか。羨ましいくらい。
栗川先生は、事前に何度も上京して、練習に参加。指揮が見えない分、何倍ものご苦労があったことでしょう。何事にも前向きに挑戦なさる先生の姿勢は、教え子たちに素晴らしい教育になっていることと確信します。
舞台を下りられるとき、正面に向かい、かすかにお辞儀をされた姿が印象的でした。