パシフィコ横浜で、開かれていた「図書館総合展」に行ってきました。
「図書館を使う人、働く人、図書館に関わる仕事をしている人たちが、図書館の今後について考え、新たなパートナーシップを築いていく場」
だそうです。
1991年に第1回が開催されて以来、年に一度のペースで続き、今回で15回目となります。
フォーラムやプレゼンテーション。
企業による最新の技術や動向がわかるブース出展などさまざまな企画が行なわれています。
遠方からの参加とおぼしき人たちが、続々と入場。
興味惹かれるフォーラムもありましたが、時間の関係で、断念。
目指すは、(株)東芝研究開発センターの黒田さんたちのブースです。
こちらでは、音訳支援のためのWebサービス「DaisyRings」を開発しています。
東芝の音声合成を用いて、短時間低コストで、書籍の音訳を行なうことを、目的として開発しています。
今、目の前に困っている人がいるから、頑張っていますが、マルチメディアDAISYの製作やテキスト化のことなど、私たちボランティアが手弁当で、いつまでできるのかなあという疑問は、私の中にずっとあります。
あるところで、「教科書は、文科省が提供すべきもの、大変な苦労をしてボランティアが作るべきものではない。それがわかっていて、車の両輪のごとく、行政への働きかけもすべき」と訴えたことを、黒田さんが、耳に留めて下さって、開発したとおっしゃっていたサービスです。
彼女たちの音声合成は、人の声をベースにしています。
例えば黒田さんの6才(当時)のお嬢さんと、ママである黒田さんの声を元に、紙芝居を作っています。
とっても可愛くて、暖かみのある「声」になっていて、びっくりです。肉声による音訳はなくなりませんから、これはこれ。他の面で、少しでも、負担を減らすことができるなら、企業とのコラボは、貴重です。
具体的なことを進められるように、考えましょう。
肉声のよさを保つためには、ますますスキルアップを目指さないといけないということでしょうか。
「事務局メンバーはじめ、音訳ボランティアのみなさんに最新の技術をお見せできてよかった」と、黒田さんがおっしゃっていました。
高知でお世話になった点字図書館の坂本館長にも、お目にかがりました。
貴重な1日でした。